この 樹 にそえて ・・・ no.214
稲荷神社のイスノキとホルトノキ・・・ 高知県の西南端、大月町の海沿いにある安満池(あまち)という
所に稲荷神社がある。 案内では、長曽我部地検帳に元禄五年(1692)建立、正徳三年(1713)宝殿建立とい
う記載があるとの事。 磯の香りが漂う路地を進み神域にたどり着くと、境内は所々下草が多く蔓延って、やや南
洋の雰囲気も感じさせる。 境内の端にあるイスノキは幹周り3mというこの種ではかなりの巨木で、おそらく四国
でもベスト5に入る大きさだろう。 マンサク科の常緑高木で樹高は20mにも達し、葉にできる虫コブを笛のようにし
て吹くときの音から「ひょんの木」とも呼ばれているそうだ。 幹は下の方で枝分かれし、それ程の量感ではないが、
すらりと上方に伸び上がっている。 ホルトノキは枝折れ等で古木然としてやや樹勢は衰えているようだが、この種
で幹周5mを超えると、やはりかなり大きな部類に入るだろう。 どちらも森の一部として素朴に暮らしている様子。
ここから少し海沿いを行くと、アコウの巨樹がある柏島に至る。
稲荷神社のイスノキとホルトノキ イスノキ・・・幹周り3m/樹高18m/枝張り15m
ホルトノキ・・・幹周り5m/樹高20m/枝張り20m/高知県大月町安満池・稲荷神社
(王子神社のホルトノキ) (黒羽神社のホルトノキ) (村山神社のホルトノキ) (石戸八幡神社のホルトノキ)