この 樹 にそえて ・・・ no.176
稲荷神社のアコウ・・・ 大月町の国道321号線、清王から東南に向かう43号柏島二ツ石線に入る。
岬の先端にある柏島付近は足摺宇和海国立公園内にある景勝地で、海中の造礁サンゴや海岸の照葉樹など、美しい
風景がよく残されている。 島の北東にある稲荷神社には土佐藩家老、野中兼山が承応元年(1652)11月に八丈島
から移植したという4本のアコウがあり、最大のものは幹の直径が2.2mもある大変立派な巨樹。 根元近くから数本に
枝分かれしているが、幹はしっかりと自立して育った力強いもので、これを見てやっと本来のアコウの樹形がわかった。
内部はかなり空洞化している様子だが、樹勢はそう悪くはないようにも見えた。他のアコウも強風の為育成が遅く多少の
被害もあるようだが、どれも力強くて形良い。 兼山が保護育成を説いたアコウは安産のお守りとも言われているそうだ。
稲荷神社のアコウ 目通り6.5m/樹高6m/枝張り20m/高知県大月町柏島 ・稲荷神社