この 樹 にそえて ・・・ no.213
椿堂のお杖椿・・・ 国道192号線の川滝小学校付近から南側の三叉路を上るとすぐ。 四国番外札所の常福
寺(椿堂)は、大同二年(807)に邦治居士という人がささやかな庵を結んでいたが、弘仁六年(815)に真言宗旨弘
法の為に四国を行脚中の空海が漂然と訪れた。 大師はこの地に流行る熱病をはらうため、自ら不動道明王の像を
刻み、さらに持っていたお杖を地について祈祷を行った。 大師の差した椿の杖からは逆さのままで根がはい下り枝葉
を伸ばしたので、誰いうとなく椿堂と呼ぶようになったという伝説。 もとの椿は安政六年(1859)の火災で類焼し、そ
の焼け株からまた新たに生えだしたのがこの椿だという。 繁茂は大きく枝葉の茂りも良い。椿の葉を水に浮かべて飲
むと諸病が癒やされるという伝説があり、今も葉をもらいにくる人がいるそうだ。
椿堂のお杖椿 幹周り 1.1m/樹高 5.5m/樹齢100年以上/愛媛県川之江市川滝町下山甲・椿堂