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国指定天然記念物、一番樟、樹齢千年。 |
西町には、小女郎狸が人間に化けたときの像がある。
若宮神社には、小女郎狸の妹の「お六狸」の話が伝えられている。 |
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昔、立川の奥の小女郎谷に一匹のめダヌキがいて、夕方になると美しい娘に化けるので、人々は小女郎狸と呼んでいた。 小女郎狸は神通力をもっていたので、一宮神社の神さまに見込まれて、眷属(お使いもの)として抱えられ、 一宮の森に移ってきた。 平素はおとなしく神主さまのいいつけを守り、お気に入りになってかわいがられていた。 ある夏、 一人の漁師が一匹の初タイを奉納した。神主はお供えした魚を台所に置いていた。 これをクスの木のほこらにいた小女郎狸が、神主のいない間に取って食べた。 夕方になって神主が知り、たいへん立腹して、「タィなど盗むような奴は眷属の資格がないから、今日かぎり一宮の森から追放する。」と追い出された。 困った小女郎狸は、慈限寺の和尚に化け「大阪に行きたいのだが、この船に便乗させてほしい。」と船頭に乗せてもらった。 何日もの船旅で、腹のへつた小女郎狸は、積荷のタイをごちそうになった。船頭に正体を見披られ、おわびをし「私は一宮の森の小女郎狸ですヽ神主さんに追い出され、大阪ヘ行く途中また悪いことをしました。罪ほろばしに、黄金の茶釜に化けて損を取り返します。」と、茶釜に化けて、古道具屋に高く買ってもらった。 道具屋は、金の茶釜を大切にしていたが、ある日、よくよく見ようと、えんがわへもち出したときに、茶釜を取り落した。庭のすみに落ちたはずなのにどうしても見えなくなってしまった。 小女郎は、日の暮れるのを待つて、きれいな娘に化けて庭から抜け出し、大阪の町を道頓堀、千日前と歩いた。道行く人は「なんて、きれいな嬢はんやこと。」「ほんま、どこの娘はんでっしゃろ。」と立ち止まり、ふり返って見るので、気をよくした小女郎は夜中まで歩きまわったが、行き先がない身で、友達のいるしのだの森を訪ね、長くその森にすむことになった。 小女郎も出るとよ今日の神迎 樟抜 (庄内 伊予路の歴史と伝説・愛嬢の伝説 合田正良抜粋) |