日鉱記念館の敷地内に、古い建物があり、鉱山資料館として利用されていた。
かつてのコンプレッサ室であったとのことであるが、大きな建物の中に鉱山で使用されていた機器が保存・展示されている。
旧コンプレッサー室
この建家は、諸物資が極度に不足し、耐乏生活を強いられていた昭和19年(1944年)6月に新築された。
当時、戦略物資としての金属資源の確保と増産は至上命令であり、増産のためのさく岩機の増強は、その動力源をつくるコンプレサーの強化を待たねばならず、建家新築の必要に迫られていた。
しかし、建家骨組みの鉄骨材の入手は、不可能な情況下にあった。
当時の建築担当者は、苦心の末、起重機走行用の枠を鉄骨に代えて木材で組立て、鉄骨と同程度の強度を得ることにより解決した。
本建家は、建築当時のまま保存したものであり、この種の建造物としては、希有のものである。
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