東人の新居浜生活/関東との違い/Part 2
バス
新居浜では、市内の移動にバスを利用するのは比較的不便である。複数のバス路線があるが、路線によってはバスが運行されるのは一日あたり数本の路線もある。
新居浜駅から住友別子病院前までの区間は、多くの路線の共通経路であり、比較的本数も多い。
当家でも、平日に妻が買い物に出かける場合などにバスを使用することもあるが、バスの利用は専ら長距離バスの方が多い。
松山や今治などの長距離の移動の場合は、鉄道よりはバスが便利である。また、娘のバイオリンのレッスンに西条の文化会館まで行くのにもバスを利用する。
新居浜のバスを見て驚いたことは、広告の大きさである。写真は「たぬき饅頭」の広告であるが、バスの片面全面が広告である。
関東のバスでは、後部や側面に小さい広告板が取り付けられていたと記憶している。バスに乗車する時や、バスの後ろから広告に目がいく程度のものであった。
こちらでは、一般の乗り合いバスに、それぞれの広告主の専用バスかと思われるような大きな広告が直接塗装され、市内を運行している。
(2000/04/15) 最近のニュースでは、東京都の石原知事も、都営バスの収益改善のために、バスに全面広告を採用したという。
新居浜で走っているような全面広告のバスが、東京でも普通のバスとなるようだ。
海岸の砂
東人の生まれ育った神奈川の平塚の家は海岸から近かった。平塚海岸の砂浜をよく歩いた。
平塚の砂浜の砂は、やや粒子の大きい砂であった。
海岸の砂とは、平塚の海岸の砂というイメージを持っていた。
新居浜の海寄りの地域は工場地帯で一般の人が立ち入れない所が多い。
マリンパーク新居浜には、人工海浜ではあるが、砂浜の砂は自然の力で形成されている。
また、今治の唐子浜にも行ったことがある。
愛媛の海岸は、平塚の海岸とは少し違っているように思う。
砂の粒子が細かく、色が白いように感じる。
新居浜付近の山は変成岩であるため、海岸の砂も黒く、今治付近になると、花崗岩で白い砂浜になるということも聞いたが、平塚の海岸に比べると新居浜の海砂も白いと感じた。
海砂の粒子や色の違い以外に、大きく違うと感じたのは、砂浜に多くの小さな貝殻がうち寄せられていることである。貝殻の形を留めていない破片も無数に混ざっている。
砂の白さも、この貝殻から来ているのかとも思った。
二枚貝や巻き貝など、色々な種類の貝が打ち上げられている。
娘と色々な貝殻を集めて持ち帰った。
映画館
新居浜には映画館が1軒だけあった。
以前、妻が娘を連れて「もののけ姫」を見に行った。
妻の話では、上映が開始すると、いきなり「もののけ姫」が始まったそうだ。
映画館の映画では、コマーシャルや予告編などから始まり、暫くすると本題が開始するというパターンに慣れていたため、面食らったようだ。
学校や幼稚園の休みの期間には、マンガの映画版が上映される。娘も幼稚園から「ドラえもん」の映画の割引券を貰ってきて見たいという。
新聞のチラシに映画館の案内が入っていた。新居浜にある映画館は「シネックス新居浜」1カ所だけであるが、シネックス1、2、3と分かれていて、映画を上映する場所は3カ所あるようだ。
「ドラえもん」の映画は、シネックス2で上映されるとのことだが、そこでは、「ドラえもん」と「ユー・ガット・メール」という映画が上映されるようだ。2本だての映画だと思ったが、時間割を見ると少し違っていた。
9:00、11:30、2:00および4:30から始まるのが「ドラえもん」、「ユー・ガット・メール」は19:00と21:10の2回上映とのこと。
シネックス1や3も同様に、昼間はマンガや怪獣映画、夜には大人向けの映画が上映される時間割になっている。
子供に夜遅くまで映画を見に行かせないという配慮だろうか。映画好きの大人も、昼間に映画館に行ってもマンガしか上映していないことになる。
昼間は子供向け、夜は大人向けと時間で上映する映画を分ける二毛作の映画館ということだろうか。
(99/03/27) 3/26日に、妻が娘を連れてドラえもんを見に行った。約3時間の映画だったようだ。
当日の夜、テレビでも「ドラえもんスペシャル」で2時間番組をやっていた。
娘は一日中、「ドラえもん」にどっぷりとつかっていた。
その後、新居浜の映画館の状況が一変した。
2002年7月にイオン新居浜ショッピングセンター内にシネマコンプレックス「TOHOプレックス」がオープンした。
その後、「シネックス新居浜」は2003年2月11日を最後に閉館した。
新居浜市内/変わりゆく風景/映画館 参照
立春
節分の次の日が立春であるが、この頃には巷では「暦では春なのに・・・」という表現がされることが多い。
これは間違いである。寒さのピークに達し、これから先は暖かい春に向かうという変曲点,
、春の方向に立つ日が立春である。従って、一番寒くて当然の時期のことである。
1999年の2月4日、新居浜でも雪が降った。豪雪地帯に比べたら雪とは言えない雪であるが、慣れないためか、一部の道路で玉突き衝突を起こして交通渋滞が発生したとも聞いている。
少年式
愛媛のラジオ放送を聞いていると「少年式」というものが話題になっていた。何でも少年式は愛媛県独特の物らしい。他県では少年式は無いという。
少年式は立春の日に中学2年生が学校で行う式典のことらしい。
少年式という名前ではないが、私の育った神奈川県平塚市でも、立春の日に市内の全ての中学2年生が市民センターに集まり、立春式というものを行っていた。
当時、私も立春式に出席したが、確か最初に誰かエライ人がアリガタイ話をしたかと思うが覚えていない。その後に、楠トシエさんのショーがあったことは覚えている。
昔の元服の頃に式典を行うのは愛媛だけではない。
名称は違うが、多くの都市で類似した行事が有るようだ。
CD探し
1994年にフランスに出張に出かけたとき、行きの日航機内で聞いた音楽で気にかかるものがあった。
「ジェットストリーム」のチャンネルで、イージーリスリング系の音楽であったが、ピアノとオーケストラの競演が見事に感じられた。
機内誌の「WINDS」で調べると、次のように書かれていた。
白夜のラプソディ サマー・ゲーム オーロラの嵐
ロバート・ウェルズ(ビクター)
レコード番号は書かれていなかった。
これだけの情報を元に新居浜のレコード店で調べてもらったが、判らなかった。
その後、年末年始の休みに帰省した時に、東京・銀座の山野楽器で問い合わせてみた。すぐに検索してくれて、現物のCDが何処に置いてあるか教わり購入した。
ロバート・ウエルズとは、スウェーデンのピアニスト&作曲家とのこと。
CDを聞いてみて、確かに機内で聞いた曲であった。
やはり、東京の情報量は違うなと感じた。
これは東人がインターネットを導入する以前の話で、インターネットを使って「ロバート・ウエルズ」で検索すると即座に次の情報が得られた。
白夜のラプソディ by ロバート・ウエルズ
発売日: 03/24/93
商品番号: VICP-185
メーカーコード: VI
インターネットにより、地方に居ても情報不足に困ることもなくなった。
しかし、ロバート・ウエルズとは93年にCDを1枚だけしか出していないアーチストであったことも検索して判った。
人口と面積
新居浜は人口が13万人で、愛媛県では松山に次ぐ2番目の都市である。
この数字がどの程度のものか、今まで住んだことのある土地のデータと比べてみた。
| 人口(人) | 世帯数 | 面積(km2) | 人口/面積 |
| 254,338 | 89,807 | 67.88 | 3,747 |
| 47,790 | 15,505 | − | − |
| 442,279 | 185,826 | 56.39 | 7,843 |
新居浜市(愛媛県) | 130,051 | 51,305 | 160.13 | 812 |
故郷の平塚に比べると、人口は半分で、面積は倍以上になる。
東京と比べてみると、新居浜の面積は山手線の内側の面積(約100km2)より大きいが、人口は港区(144,885人)よりやや少ない。港区の面積は、20.31 km2であり、新居浜は7.8倍の面積、人口密度にすると港区は新居浜の8.8倍となる。
思ったよりも差が小さいように感じる。港区に住んでいる人が意外と多かった。東京では、昼間に余所から通勤してくる人が多いので、昼間の実質的な人口密度は100倍程度になるのではないだろうか。
ラジオ放送
車の運転をするときには、カーラジオを聞いていることが多い。新居浜で聞ける放送は、FMでは、NHK-FMとFM愛媛の2局、AMはNHKと民法数局が入る。
愛媛は山が多いため、松山などに行くと途中から新居浜で聞いていた周波数では聞きづらくなり、別の周波数に合わせなければならない。その度に、カーラジオのプリセットの変更をする。
最近のカーラジオには、オート選局の機能が付いていて、ボタン一つで強い電波の放送から自動的にプリセットしてくれる。
東人は通勤時、AMでNHK第一放送を聞いている。朝は聞き易い放送であるが、夜の帰宅時に同じ周波数でスイッチを入れると、雑音が多い。その雑音は韓国語のように聞こえる。
夜になると大陸からの放送が入りやすくなり、雑音だらけとなる。
夜にオート選局でプリセットすると、日本語の放送はセットされない。プリセットされたどのチャンネルからも意味不明な外国語が流れてくる。
東人が東国にいた頃は、FEN(Far East Network、極東放送 古い人は進駐放送とも言う)を良く聞いていた。いや、聞き取れない英語の放送を聞き流していた。
新居浜ではFENは受信できない。関東で聞いていたFENも日本の放送局から放送されているものではあるが、アメリカからは遠くなり、韓国や中国に近づいたように感じている。
北朝鮮のミサイル(人工衛星打ち上げロケット?)が日本を飛び越えていく時代である。大陸からの電波は簡単に国境を越えてくる。
【注】FENも今では古い表現でした。今はAFN(American Force Network)と名前を変えていました。横田基地が発信元の放送です。
国道11号線で松山まで行く場合、山越えをする必要がある。山道になると、特にFMラジオは聞きづらい。AMラジオに切り替えて聞いたりするが、雑音が多くなる。
ここで驚くべき情報を入手した。
その山道の中にある「河之内随道」なるトンネルの中では、なんとFM放送も聞けるようになっているようだ。
smb.netのWeb Master のページに紹介されていた。
この山道では、FM放送は入りにくいため、FMを聞いて運転することは無かったが、トンネルの中だけはFM放送が鮮明に受信できるようだ。
AM放送が聞けるトンネルは数多くあるが、FMまでサポートしているトンネルがあるとは知らなかった。
そのような技術が有るなら、国道11号線の山道でもFM放送を聞けるようにして貰いたいとも思う。
四国
当然の事ながら、関東と四国では言葉は違う。当初は意味が判らない言葉が多く理解に苦労した。
同じ単語でもアクセントが違う場合もある。
ここで、特に気になる言葉が「四国」のアクセント。
今までは、「しこく」は真ん中の「こ」にアクセントがつくものと思っていた。
しかし、四国で耳にする「シコク」は、平坦に発音する。丁度「遅刻」という言葉と似たような音に聞こえる。
NHKの松山放送局のアナウンサーも「シコク」と発音していた。
妻は「このアナウンサ、訛っている。」というが、どちらが正しいアクセントなのだろうか?。
蒲鉾
東人の出身地は神奈川県の平塚であるが、近くに蒲鉾で有名な小田原市がある。
平塚の家でも人に蒲鉾を送るときには小田原の「いせかね」まで買いに行く。
【注】小田原の「いせかね」については、東人の友人のホームページの中、小田原の蒲鉾で紹介されています。
愛媛の名産の中にも蒲鉾がある。八幡浜辺りが有名であるが、新居浜でも作っているようだ。
蒲鉾の味の違いについてはよく判らないが、外観は少し違う。
蒲鉾板のサイズが違うのが一目でわかる。
スーパーマーケットに置いてある色々な蒲鉾を比べてみた。
紀文の蒲鉾も置いてあった。これは関東の標準的なサイズであった。
愛媛の蒲鉾のサイズは関東のものと比べて、幅が狭く長さが長かった。
娘がままごと遊びのまな板にしている小田原「いせかね」の蒲鉾板のサイズを計り、愛媛のものと比べてみた。
| 幅 | 長さ | 厚さ | 長さ/幅 |
関東の蒲鉾 | 52mm | 123mm | 14mm | 2.4 |
愛媛の蒲鉾 | 42mm | 142mm | 10mm | 3.4 |
愛媛−関東 | -10mm | 19mm | -4mm | 1.0 |
また、スーパーマーケットには山口県で作られた蒲鉾も置いてあったが、愛媛と関東の中間のサイズであった。
先日、近所の人から福岡の蒲鉾をいただいた。
早速、蒲鉾板のサイズを測ってみた。51mm×135mm×11mm であり、幅は関東とほぼ同じ、長さが少し長めであった。