マスジド観光会議 | |||||||||||||
期間:12月6日〜11日 会場:Institute Latihan Islamic Malaysia |
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INTERNATIONAL CONVENTION ON AWARENESS THROUGH MOSQUE TOUR 6 to 11 DECEMBER 2010 |
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ORGANISER : ISLAMIC OUTREACH - ABIM CO-ORGANISER: INSTITUTE LATIHAN ISLAM MALAYSIA (ILIM) KESUMA JAKIM DISCOVER ISLAM - BAHRAIN MINISTRY OF TOURISM MALAYSIA |
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●12月6日 今回の会議のお世話係りでもある日本人アブドゥル・ワーセエ木村遼氏が昼前の私のホテルチェックアウトに合わせて迎えにきてくれた。彼の車に乗り、今回の会議が開催されるに至った経緯などを聞きながら 会場であるバンギ市(Bangi)のILIM(Institute Latihan Islam Malaysia)へ向った。 観光立国マレーシアにとってマスジドは重要な観光資源である。特にクアラルンプルにあるマスジドには一日中ひっきりなしに観光バスが入ってくる。もちろん、日本人観光客も多い。ところが、その観光バス会社は華僑が経営し、ガイドも非ムスリムの華僑がやっていることが多い。観光客にまともな説明をしていれば問題はないが、イスラムに対する知識不足から生じる間違った説明、時には耳を疑いたくなるようなとんでもない説明まで行われていたりする。中には故意とも思えるイスラムに対する誹謗中傷もあるようだ。経済的に優位に立ちながら、政治を握れていない華僑の不満から、生じていることが考えられる。ある時、ガイドの説明に業を煮やしたムスリムが政府に投書をしたのがきっかけで、ガイドに対する指導が行われたが、その後、中国語で中国人観光客にガイドしていた内容があまりにもひどかったのを目撃したことで、マスジドにおけるガイドの禁止が一時的に行われたそうである。(木村氏談) 美しいマスジドを有するマレーシア。そのマスジドがイスラムへのマイナスイメージを吹き込む場になっていたとすれば由々しき問題である。本来、ムスリムにとって、このマスジドを公開することにより、少しでもイスラムを芸術面から興味を持ってもらい、さらに、イスラムへの理解へとつながればと期待るものである。今回の会議は、いかにマスジド観光を有意義なものにするべきかを話し合うために開催された国際会議である。 会議参加者はマレーシアを中心とする東アジアの国々から次々と到着した。日本、中国、香港、台湾、フィリピン、カンボジア、ミャンマー、バングラデシュ、インドネシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、スリランカ、モルディブ、バハレーンの15カ国である。日本からはアジーザ佐藤さん、マハムーダ斉藤さんと私の3人が参加したが、会議ボランティアスタッフのアブドゥル・ワーセエ木村氏も最初から最後まで一緒に居てくれた。彼は、現地スタッフの上、日本語、英語、アラビア語、マレー語を自由に使いこなす頼もしい存在であった。 |
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今夜はイスラムの新年、アウワル・ムハッラムに当たり、マグリブはマスジド・ネガラ(国立モスク)で行った。渋滞にも巻き込まれマスジドに着いたのは、マグリブの5分前、大慌てで礼拝の列に参加した。 この日は『ヘジラと共に』と題したイベントが行われ、国王、首相、ほか大臣クラスの人たちの参列があり、マグリブとイスラム新年のドアー(祈り)が行われた。参加者規制があったと思われ、マスジド・ネガラの礼拝スペースはまだ余裕があった。 イシャーの礼拝までのコーヒーブレイクで国王や首相と面会することもできた。 イベント終了後、今回の主催者であるISLAMIC OUTREACHの事務所を訪れ、夕食をとって本日の予定は終了した。 |
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●12月7日 | |||||||||||||
講堂で開講式が行われた。 最初にインドネシア代表がドアー(祈り)で始まり、主催者であるISLAMIC OUTREACH-ABIMの議長Azril Mohammad Amin代表が海外にいるため不在のままで、ビデオでのスピーチを行った。 次に、共催のDiscover Islam(バハレーン)の議長Sheik Ishaq Al-Kooheji氏の挨拶があった。すでにマスジド観光では13年の活動経験のあるDiscover Islamと3年間活動を行ってきているマレーシアのISLAMIC OUTREACH-ABIMとの協力関係を述べ、今後世界にマスジド観光活動を広げてゆきたいとの所信表明を行った。 それを受けてISLAMIC OUTREACH-ABIM副議長のNormah Sulaiman女史が、参加者への歓迎の辞とボランティアガイドによるマスジド観光の重要性などを述べた。 続いて、シンガポールの入信者をサポートする団体ダールル・アルカムの創始者Ridzuan Wu氏が基調講演を行った。 Wuウー氏の内容は、アメリカで目撃した出来事を例にとり、マスジドに入ってきた非ムスリム見学者に対して犬猫を追い払うような失礼なゼスチャーを行った一人のムスリムの対応を挙げ、こうした場合にどういう対応をすべきなのかを、さまざまな接客例とその結末を述べながら述べていった。マスジドへの訪問者、観光客は、ムスリムにとって大切なダアワの機会であることを示し、観光ガイドの重要性を力説していた。 |
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10:00のコーヒーブレイクを挟んで、『Concept of Masjid Tour Awareness』と題して、インド系バハレーン人のSyed R. Ali氏が、13年間の経験談などを例に挙げながら、定義を細かく説明していった。 14:00〜『consept of Open House』と題してオマン人のFarahat Al-Kindy氏が講演。オープンハウスとは、イードの時などにマスジドが、ムスリム以外も含めあらゆる人に食事を振舞うもので、同時にイスラム文化の紹介、イスラムの紹介などを行い非ムスリムにイスラムを理解を深めてもらう機会でもある。バハレーンでの過去の統計なども交えてその効果を説明した。オープンハウス開催の案内は、外国人が利用している主なメディアを使って行っているとのことである。 15:30〜『Tourism in Malaysia』と題して、政府観光局のMohammad Saleh氏が講演。 政府観光局の統計を多数紹介し、マレーシアの観光事業への取り組みを説明した。 16:30〜3回自分の名前を述べるということで、参加者全員が次々と自己紹介を行った。名前の発音の面白さ、ジョークなども交え、笑いが絶えず、参加者の気持ちがほぐれていくと同時に、参加者同士の距離が一挙に縮まった感じがした。 そして、18:00からまたマスジド・ヌガラ(国立モスク)へ移動となった。 |
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