タイトル | : 中国ムスリムの地震被害 |
投稿日 | : 2008/05/25(Sun) 01:01 |
投稿者 | : hamzä |
アッサラームアライクム
中国四川省での大地震、ムスリムの間でも被害が深刻なようですね。
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http://mainichi.jp/select/world/news/20080522ddm041030003000c.html
中国・四川大地震:豚肉食べられぬ、土葬にこだわり イスラム教徒の回族、深刻
【成都(中国四川省)鈴木玲子】中国・四川大地震で、被災地域に居住している少数民族の一つ、回族の食事や遺体の埋葬が問題となっている。回族はイスラム教徒のため食事の規律が厳しく、避難所の食事を受け付けないケースが相次ぐ。埋葬方法をめぐっても回族の習慣を尊重できない状況に不満が漏れ、56の民族を有する多民族国家特有の被災地事情が浮かび上がっている。
四川省には震源地の〓川(ぶんせん)県や北川(ほくせん)県などを含め約20万人の回族が暮らす。地域によって情報の差があり、成都のイスラム教協会も今回の地震による回族全体の被害状況を把握できないという。
回族は豚肉を食べず、羊肉や牛肉でもイスラム教にのっとった方法で調理しなければ口に入れない人もいる。地震後、最大級の避難所、九洲体育館(同省綿陽市)などでは回族向けの食料が配られたが、小規模の避難所にまでは行き渡らないのが現状だ。
同省都江堰(とこうえん)市で被災し現在、成都市の避難所で過ごす回族男性(58)は「一度だけ回族向けのキノコの缶詰が送られてきたが、あっという間になくなった」と振り返る。「それ以降、イスラム教徒用の食事は一度もなく、漢族と全く同じものを食べている」と苦悩を語った。男性によると、イスラム教にのっとった料理以外を拒絶する人は高齢の回族に多く、長引く避難生活の中で健康への影響も懸念されている。
イスラム教協会やボランティアらが回族用の食事を一部の避難所に送り届けている。だが、余震の影響で搬送は順調ではないという。
埋葬問題も深刻だ。回族は土葬が原則で、同省青川(せいせん)県災害救援指揮部は「まず火葬か土葬かを遺族に確認している」という。回族の被災者には金銭的余裕のない人もいて「墓地が買えないため火葬される人もいる」との不満の声も聞かれる。
また、土葬の場合でも、埋葬前には身を清めるきれいな水が必要だが、「その水が不十分で、神に許しを請うてから埋葬している」(イスラム教関係者)地域もある。
毎日新聞 2008年5月22日 東京朝刊