この 樹 にそえて ・・・ no.17
狸伝説・・・ 「ポンポコポンのポン、ポン」狸が月夜の晩に自分の腹を叩いておおいに楽しむという、証城
寺の狸ばやし。 また文副茶釜でおなじみのように狸はいろんなものに化けることができる。それによってとき
に人を化かして煙に巻いたり、窮地に「狸寝入り」をしてその場を凌いだりもする。夜道でおかしな所に落ち込
んだりすると「いやぁ、狸に化かされてもうちょっとで死ぬ所やった」と、昔の人は狸のせいにして言い逃れをし
た。「ほーりゃおった、おった。よう裏の畑にも来て、しよっちゅう誰ぞ化かされとったわい」おばあちゃんが真剣
な顔でそう言っていたが、実際山にはまだ狸はかなりいるようだ。人里では、石垣の隙間や樹の下の穴ぐらな
どに住み着いて、悪さもするがたまには人助けのような立派な事もするので、突然いなくなると少し寂しくなっ
てしまう。とうとう神様にして、樹の根元に祀られた狸もいた。四国は狸の本場。楽しい伊予の狸伝説はまだた
くさんあるようです。
大宮八幡神社のイブキ 目通り5.2m/樹高18.5m/枝張り8m/愛媛県松山市上野町・大宮八幡神社
《 恵原金平狸が狸神として祀られている 》
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