国指定名勝
保国寺は、古く聖武天皇の勅願寺として開創され、建治年中(1275〜1277)禅刹となった。本庭園は第四世大愚和尚のとき(1430年頃)の築造とされている。 正面築山上に三尊石、その下に枯滝の石組を構え、左右の山畔から池辺にわたって多数の石を配し、池中に亀島をおいてある。 特に石組は室町時代特有の傑出した手法をみることができ、庭園文化史上価値が高い。 昭和五十年十月十六日指定 |
国指定重要文化財
像高78.3センチメートルの木造で肖像彫刻の代表的仏像である。 正和元年(1312)禅師の没後間もない頃の作と思われる。 この倚像は、もと本山東福寺に安置されていたが仏通禅師が保国寺中興の高僧であるため江戸時代の末期、乞うてここに移されたものである。 像の地肌は黒光りしており、俗に黒仏さんと呼ばれている。堂々たる容姿はよく均斉がとれ、重厚な顔かたちは、京都東福寺の管長であった傑僧の風格を良く現している。 昭和四十五年十一月アメリカのボストン美術館に日本の仏像代表として出展された。 昭和四十六年六月二十二日 指定 |