薬師堂
【00年8月16日】
普段の仕事の内容についてちょっと語ってみることにします。
【00年8月1日】
あら、気がつけばこのコーナーは一年前に更新したのが最後…。本業が苦手な私、まるだし。
【99年7月23日】
薬剤師りんりんからこのページの名前を薬師堂に変更致しました。薬師如来りんりん同様、東人さんにつけて頂いたものです。
【99年5月29日】
ところで、これもまた東人さんのおかげなんですが私には「岡山在住の美人歯科技工士・恵美蔵」というお友達がいます。ちなみに彼女とは遠距離恋愛がきっかけでお友達になりました。傷を嘗めあっている仲間の一人です。それで、彼女から私の本業部分に対してネタの進呈があったのでありがたく使わせて頂きます。
「恵美蔵」のくださったネタとは「プエラリア・ミリフィカ(今話題の、イモ。胸がでかくなる!という話)」「漢方出されたけど効かないぞお。」などなど。いや、薬剤師としてはホーント未熟ですので先輩方からは怒られそうですが知っていること、及び個人的な意見をここには載せます。ネタが少ない私のことですのでチョコット出しにしていきます。
プエラリア・ミリフィカ │「漢方出されたけど効かないぞお。」 │リアップ │カイロプラクティック
水疱瘡 │ステロイド │抗生物質 │調剤薬局薬剤師
【99年5月29日】
「プエラリア・ミリフィカ(今話題の、イモ。胸がでかくなる!という話)」から。
これは、私は実際に見たことないんですが聞いたところによると、何やら族の女の人達が胸がすごく大きいということに着眼し、調べてみたらある「奇跡のイモ」をよく食べているということが判明!で、成分を調べてみると女性ホルモンに似た形をした物質がたくさん入っていたとのこと。
そんで、商品化されたそうです。もしも、どなたか使ってみた方がいらっしゃったら効果のほどを教えてください。
女性の望みの中に「大きな胸」っていうのがあるのは少なくないと思うんですが(・・・男の人も?)、腕立て伏せをすると育つってのを聞いたことがあり、私は薬を買うお金もないので、ひっそりと腕立て伏せしています。なんだか、腕が太くたくましくなるのは実感できても、胸のほうは今一つ実感できていませんが。
とまぁ、かなり内容的に素人していますが、これからも未熟なりんりん、どうぞよろしくお願いします。
戻る
【99年6月16日】
で、今回も恵美蔵さんの質問にお答えして「漢方出されたけど効かないぞお。」です。薬剤師の中で漢方薬に詳しい人って、私は尊敬してしまうくらいなんですが・・・。本当に知っていることだけを書きますと、効くタイプの方効かないタイプの方がいらっしゃるということですね。同じ便秘の薬といわれるものにしたって、漢方って結構たくさんあるものなんですよ。その人その人、体質によって(たとえば血圧が高く太り気味であるとか)、出されるお薬が変わってくるものです。
漢方薬は経験を積まれたドクターが一人一人にあわせて出してくれると面白いほど効く事があります。風邪や、アレルギーに始まり高血圧、二日酔い、便秘薬、パニック障害・・・といった具合にその範囲もさまざまです。作用がマイルド。逆に言えばシャープでない。本当に合う方には評判良いんですがー、恵美蔵さんに出されたお薬は・・・合わなかったのかなぁ?
戻る
【99年6月16日】
お薬といえば、今話題の、「リアップ」ご存知でしょうか?発毛剤です。今まであったこの手のお薬は「育毛剤」。リアップは、発毛剤です!私、別に大正製薬の回し者ではありませんが職業柄、取り寄せる必要がありその時にいろいろと聞きました。このお薬はもともと血圧の薬として開発が進められたのですが、その副作用に「多毛症」というのがあり、そこに目をつけた企業が(外資系です)さらに開発を進めて商品化されたわけです。外国では今日本で売られているものよりも
もっと濃度の高いもの(5%くらいだそうです)が売られているそうです。日本では、低い濃度でしか認可が下りなかったそうです。しかし今、高濃度のものの薬価申請もしているとか。ひょっとして、お医者さんの処方箋で保険適用のあるお薬になるかもしれないということです。でも、果たして病気なんでしょうか?少し前にはやった「バイ☆グラ」のときも思ったんですけど。
これもまた、効くタイプの脱毛症、そうじゃない脱毛症があり、箱に頭の絵が書いてあります。「これ以上の範囲に渡る脱毛の場合は効かない事もあります」とも書いてあります。壮年性脱毛症の方には効果があるとのことです。(お悩みの方、家族や兄弟に似たような症状の方がいたら壮年性脱毛症かもしれませんよ。)
ただし、リアップは効果を求めようと思ったらずーっと続けなくてはいけません。今、テレビでCMしていますよね。1日2回6ヶ月。これはリアップの基本だそうで最低6ヶ月間で効果を見極めるのだとか。実際にそのようです。リアップの成分が眠っている細胞を、起こすけれどやめてしまうとその細胞はまた寝てしまう・・・。(本当に私は大正製薬の回し者ではありません。)詳しくは医師・薬剤師にお尋ねください。
かなり、リアップに熱くなってしまいましたが、また他にも注目の品があったら話題にします。
【99年7月3日】
今回は、付け足し程度ですが。リアップの続きです。今、どこの薬局さんでも品薄のリアップ!コマーシャルも始まり、うちの薬局に来る患者さんにも聞かれる事があります。しかし、お悩みの皆さんに朗報です!8月からはリアップはたくさん出てきます。なぜ、今迄品薄だったのか?それは、リアップの容器に問題があったのです。頭皮に押し付けると、容器の先から液体が出てくる仕組みになっているのですが、その容器を作る工場が、今少ないために生産が追いついていないという事だったんだそうです。
しかし7月の末から8月にかけてその工場も出来るので、リアップは市場にたくさん出てこれるそうです。今回も一応、お断りを入れておきますが、私は大正製薬の回し者ではありません。以上。
戻る
【99年7月25日】
7月4日の日曜日に私は生まれて初めてのカイロプラクティックというものを体験しました。簡単な言葉で言えばぁ、ポキポキです。ベッドの上に寝かされて柔道着みたいなのを着た先生がやって来て「あいやぁ〜!」かなんか言いながらバキボキされるというイメージのあった私は、も、ほんっとーにわくわくしていました。
初めに大阪の南森町までレントゲンを撮りに行き、自分の骨盤から上の写真を持って帰ります。それは、ポキポキの1ヶ月前の話。あんまり自分のレントゲンなんて見る機会ないからじっくり見てみたけど、なんて奇麗な骨かしらって感動してしまうくらい!でした。一緒に行った母の骨と比べて色が濃いんですね。いわゆる骨密度ってやつです。
でも、あら?なんかここズレテナイ?・・・・背骨は一つ一つが並んで乗っかっていますが、よ〜く見たらだるま落しのようにちょっとずれてるのがある・・・。しかも、全体を遠目に見るとあちこちカーブしている。後から聞きましたがカーブしているのは誰でも多少はあるものだとのこと。
そして、ポキポキ当日。ひらかたパークの近くのとある長屋の1室。患者さんはたくさん来ていました。子供さんもお父さんやお母さんにつれられて来ているのですが、隣の部屋で「わーんわんわん・・・」「嫌だよぉ」「お母さーん」・・・なんだか歯医者さんを待っている時の気分に似ている・・・。楽しみにしていたけど、ちょっと恐くなってきたなぁなんて思っていたら、お呼びがかかりました。まず、自分が抱えている症状(私の場合は異常な肩こりと、腰痛、ほか)を聞かれます。
そしていよいよレントゲンを見ての説明。私は横になったときにあばら骨の高さが違うなー、座ったときにひざの高さが違うなーって思っていましたが、それはまさに骨の歪みから来ているものでした。レントゲンに定規を当てると私の骨盤は左右の高さがが2〜3cm違っていました。胸部も自分で見つけた歪みの部分、ずれている上に回転していました。そうしてさらに首。普通のカーブと逆に曲がっているとの事。
それからいよいよポキポキ。丁度胴体の幅くらいのベッドに寝かされて、腰、背中、首の順にポキ!ポキ!ってやっていってくれたのですが、ぜーんぜん、痛ぁ!っていうのは感じませんでした。でも、ベッド自体が押されるとガクンとはずれて大きな音がする仕組みだし、さすがに首の骨がなるときは耳元だからえらい音がしました。しかしなんといっても骨が入った瞬間、「そ、そこそこ・・・」という脱力感。これから、毎月1回通う事になりました。
なんか、薬剤師りんりんではなく患者さんりんりんでしたね。あ、そうそう、皆さん。カイロプラクティックは信用できるところに行かないと、だら〜ん・・・となってしまうことがあるそうですよ。注意してくださいね。
戻る
【99年8月25日】
水疱瘡;水痘のこと。帯状疱疹ウィルスの接触または飛沫感染によって起こる。約2週間の潜伏期の後、米粒大の紅斑を生じ急速にえんどう豆大の丘疹、さらに紅輪を有する水疱となる。水疱は2〜3日で黒褐色の痂皮(かさぶたのことです。)になる。種種の時期の発疹が混在し約10日間で消退する。治療は対症療法。===廣川 薬科学大辞典より===
この歳にして、水疱瘡に罹った・・・というのがこの夏の私の一番の思い出♪♪♪って、楽しく言えるものではりませんでした。顔中が痛いというのはこういう事なんだな・・・と思いました。そんな表現を耳にしたことがないし、水疱瘡がそんなもんだって事ももちろん聞いたことありませんでした。仕事中に、発症。かゆい?あら?かゆ・・・かゆー・・・かゆいー!!ってな感じではじまりました。家に帰ると「お父さんにうつさんといてね。」という冷たいお言葉・・・。父も母も水疱瘡したことはなかったそうです。(結局私が罹ってから一ヶ月。父も母も、元気です)
水疱瘡に罹ったことのない人の体は水疱瘡がどんなものか分かりません。それで、負けてしまうわけです。ところが一度罹ると、戦い方を知っているから体力が弱っているときでも帯状疱疹どまり。・・・ま、これで私の体も戦い方を知ったわけですね。
あまりにひどい水脹れが多数、特におなかと顔に現われよっぽどこれをデジカメにうつしておこうかと思いました。今ではしとけばよかったと思っています。恐いもの見たさ?というのでしょうか?
しかし、おかげで、私の有給休暇は残り4日くらいになってしまいました。海に行きたくても、体にはまだヒョウ柄のように水疱瘡の跡が残っています。悲しいけれど、しばらくはあきらめなくてはいけません。
自分に子供が産まれたら、特に女の子だったら早くに水疱瘡、はしか、おたふく風邪、風疹は済ませるか、予防接種をして置こうと思いました。しかし、喉元過ぎればなんとやら・・・で、予防接種を受けに行こうと思っていたはずの私がもう忘れかけています。いかんいかん・・・。
戻る
【00年2月4日】
皆さんは、今までに病院に行かれて、ステロイドというお薬をもらった事があるでしょうか?…と聞くのも、私はステロイドを処方してもらった事がないのです。だから、患者さんの多くが不安に思ったり、他に薬はないのか?と疑問に思う気持ちも、半分くらいしか本当は分かっていないのかもしれません。
ステロイド…。副作用が恐い…というイメージ、ありますよね。でも、何のためにステロイドを使わなければいけないのか、それを知らない方も多いと思います。
例えば、耳鼻科でアレルギー性鼻炎の方にも、ステロイドの外用薬が処方される事があります。他にも、アレルギーを抑える外用薬も出る事があります。この場合、外用薬とは、点鼻薬と呼ばれるお薬が出る事が多いのですが、アレルギー性鼻炎だから、アレルギーを抑える薬だけでもよいのでは?と患者さんから聞かれた事がありました。
ドクターのお話をもっと積極的に聞いて欲しいとも思うのですが…。(というのは、私たち薬剤師が処方箋から読み取る事と、ドクターがその薬を選んだ思惑が違っている事もあるからです。)
アレルギー性鼻炎であってもその症状がひどいときには炎症もかなり進んでいます。これは、耳鼻科ドクターのお話でしたが、その炎症をまずは抑えない事には、詳しく診断したり症状を見たりする事ができない事もあるそうです。
そうして、炎症は2次的にアレルギーを生む事もあり、それを防ぐのも治療の目的のひとつにあるそうです。その炎症を抑えるためにステロイドが処方される事になります。
また、リウマチなど、自分の体を自分で攻撃してしまうような時も、ステロイドが処方される事があります。痛みがひどくて、他の薬だと効きが悪い人もいます。ステロイドは痛み止めではないのですが、結果的に痛みが治まるというわけです。
どんなお薬でも、基本的にそうだと思うのですが、有用性の方が高い場合に、ドクターによって選ばれたお薬が使われる訳です。
最近ではステロイドも、さまざまな分野で使われています。アトピー性皮膚炎や、喘息の吸入薬、点鼻薬、咳止めシロップなどなど。ステロイドは、皆さんに恐いというイメージをもたれているのは確かですが、しかし、使い方を正しくすれば、とても効果の高いものです。ステロイドが出ていて不安に思う時はドクターになぜ必要なのか、良く訪ねてみる事をお勧めします。
戻る
【00年8月1日】
風をひいたとき、また犬に噛まれたとか、転んだとか傷をおったとき、抗生物質とか抗菌剤とかいうものがでたことがありませんか?
抗生物質、抗菌剤、抗ウィルス剤、抗真菌剤、……それぞれ菌やウィルス、真菌などをやっつけるお薬になっています。
これらは二次感染や、化膿止め、また帯状疱、水虫の薬ですなどと説明されることが多いと思います。
一般的にお薬は、体の中に吸収され、血液にのって移動し効果を発揮しますが、効果を発揮するにはある程度の濃度がなくてはなりません。
例えで言うならば、洗剤が少ないと汚れが落ちない…というところでしょうか。(ちょっと違うけど)
お薬は決められた時間にきちんと飲んでいただき、一定の濃度が体の中に保てるようにするというのが基本です。血圧のお薬などは、その方その方の血圧の上がりやすい時間に服用していただくよう設定されていると思いますので、これらは例外になることもあります。
抗生物質類に関しては、連続してばい菌やウィルスなどをやっつける必要がありますので服用を始めたら、きちんと回数を守り忘れないようにしていただいたほうが望ましいでしょう。
なぜ、連続してやっつける必要があるか??? 例えばちょっと良くなったから飲むのをやめてしまった場合、ある程度までばい菌が少なくなっていないと、またそのばい菌は増えてきます。そうして1から始めなくてはいけません。さらに、飲んだり飲まなかったりした場合にはばい菌たちはそのお薬に対して耐性(抵抗する力)を持つようになり、お薬が効かなくなることもあります。
ですから、特に抗生物質などが出たときは、決められた回数と日数をなるべく守りだらだらと服用しないようにすることが大切です。
そして、どんなお薬に対しても言える事ですが、初めて飲むお薬の場合は、体に合わなかったりすることもあります。また、普段から飲まれているお薬があるときは、それぞれとの飲み合わせが悪いものがあるときもあります。もし、常用しているお薬があるときはお医者様に伝えるか、言いそびれてしまったときには薬剤師に伝えてくださいね。
戻る
【00年8月16日】
医薬分業が進んでから、急速に調剤薬局の数は増えてきました。(今なんか増えすぎて、この辺の働いてない薬剤師、いないんじゃないかなって思いますよ、ほんと。)
私達、薬剤師は調剤薬局でどんな仕事をしているのか。
まずは処方箋を受け付けたとき、入力(お金の計算)するのと調剤するのとに別れます。調剤というのはお薬を用意することですが、錠剤、粉、水、軟膏、その他の外用薬、注射剤・・・さまざまです。
入力は、今はレセプトコンピューターがありますから、その方の保険、処方箋の内容や調剤に伴う技術料などを打ち込んでいくだけで、負担金を計算することができます。便利です。(これが停電になると、手で計算しなきゃいけないんですが)
調剤のほうは、他に受診している科はないか、他に飲んでいる薬はないか、過去にアレルギーを起こした薬ではないか、今現在副作用が出ていないか、その方の年齢、症状などで薬が適当かどうか…など、確認します。そのときに、処方箋に不備がないか確認もしています。ドクターの印抜けはないか、有効期限内のものか、手書きによって足されたものではないか…などです。
薬によっては、14日分までしか保険適用が通らないものもあり、そのような時も、病院さんに問い合わせしています。
だいたい、午前中の業務が終わってから、今度はお薬の在庫を見ることになります。ゴールデンウィークやお盆、お正月の前後は、医療機関がお休みになるのと、出かけたりする方が多いため、集中して患者さんがやってきます。ちょっと風邪気味でも、お医者さんが休みになるから来た という方も多いんですね。
また季節におおじて、処方箋枚数は変動します。冬は風邪やインフルエンザが流行ったりして夏場よりも多くなります。
よく、患者さんが勘違いされているのが、処方箋を一度持ってくれば、同じ薬ならまたすぐに貰えるということ。これは間違いです。お薬はドクターが一回一回処方箋をきって出されるものです。ですが、OTC(オーバー・ザ・カウンター)と呼ばれている一般的なお薬は、買うことができます。
本当はあちこちの薬局でお薬を貰っていただくよりも、ご自分の家の近くの薬局に決めて、そこで「内科」も「歯科」も「(整形)外科」も「泌尿器科」も「眼科」も「産婦人科」も…その他全ての科の処方箋を、まとめて受け付けてもらうのが一番いいんです。というのも、飲み合わせや重複を確認できるからです。その確認をするのも私達薬剤師の仕事なんです。
そのために、一人一人のカルテを作り、出たお薬と症状を書き留めておくというのもまた仕事のひとつです。これを薬歴管理といいますが、この仕事がしっかりしている薬局ほど安心できると思います。
皆さんも安心できる薬局を持ってくださいね。(うーん、本当は病気にならないほうがいいんですが)
戻る
←薬師如来りんりん トップへ
↓ Guest Room に戻る