ウエストサイド物語

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West Side Story

レオナルド・バーンスタインが音楽を担当した、ミュージカルの名作「ウエストサイド物語」を40年振りに新しく編集されたDVDで視聴しました。1961年に登場したこの不朽の名作ミュージカルは今も躍動感に溢れる、青春のミュージカルですね。その年は私達は18歳で高校三年生でした。同級生のお宅で初めてLP盤でその一部を聞いた記憶があります。昨日その同級生が東京から帰省して久しぶりに訪ねて来てくれました。当時のことを懐かしく思いながら40年前のことを思い出していました。DVD版の初めの部分しか一緒に視聴出来ませんでしたが、本日は私自身が全曲を視聴しました。その親友である同級生は、高校生の時から既に大人の風格があり、考え方も都会的センスを持っていました。「この名曲を聴かない者は人間にあらず」とまで云い切ったひとでした。そして、実に40年振りにDVDで一緒に視聴出来たのです。「時間があれば終わりまで見たいのだが」と残念がっていましたが、本当に40年を経て今日に至っていることをお互いに実感した次第です。学生時代にはよくお互いの下宿を行き来していましたが、彼の下宿で聴いたシューベルトの「冬の旅」は今でも耳にはっきり覚えています。確かディートリッヒ・フィッシャーディスカウが歌っていたと思います。私は小学生の頃はハーモニカを良く吹いていましたが、高校時代には、音楽を聞く余裕がなかったので、彼が私に音楽の楽しみを教えてくれた最初の人でした。何時も冷静でしっかりした考えで迷うことなく人生を送り、今年の年末年始にはスペインで娘さんの結婚式がありゆっくりとスペインとポルトガルを廻って来る予定と聞いています。
さて、この「ウエストサイド物語」ですが、今でも新鮮さと躍動感を失っていないのには感動します。
何時までも若いミュージカルですね。配役が若くてダンスのセンスとスピード感があり、視聴する者の心に直接響きます。特にバーンスタインの音楽が素晴らしいのが一番の成功の原因であると思います。その年のアカデミー賞を独占したこのミュージカルは、「サウンド・オブ・ミュージック」と共に、不朽の名作と呼ばれて久しいものがあります。指揮者で作曲家のレオナルド・バーンスタインが作曲したこの作品は、彼のクラシック音楽への貢献に優るとも劣らない歴史的傑作のひとつに数えられていますが、ミュージカルの基本的な構成の見本ともなる作品でもあります。歌あり、台詞あり、ダンスあり、そしてドラマもありますので、歌舞楽曲の全てを現代流に兼ね備えています。その後の全てのミュージカル作品に多大の影響を与え続けている古典作品でもありますね。バーンスタインのこの音楽のリズムとテンポは、若い力のダンスをリードして躍動感に溢れています。私が今もこの作品を視聴する目的は、英語の歌をどのように作曲しているかを知りたいがためでもあります。
英語は母音で終わる言葉が少ないので、イタリア語の様にベルカント奏法が出来にくいというハンディを背負っています。バーンスタインは、はっきり母音で終わる音のところで長く発声するように作曲しています。例えば、me とか -ing で終わるところは良く伸ばして歌わせています。love とかout とか終わるところは余り長くは伸ばせない様ですね。実際には、-p -t -k で終わる音の時は最後の子音は殆ど聞えないのが普通です。口の動きを見ていると歌手も -p -t -k を発声している様ですが殆ど聞えません。バーンスインの場合は-ing を多用しているのが目立ちますがそれはそれで良い方法と思います。英語のオペラを制作しようとしている我々に良い示唆を与えてくれています。
オペレッタでもミュージカルでも、
台詞から歌に変わるところがポイントになりますね。「ウエストサイド物語」の場合はスムーズに移行できていると見て良いでしょう。レチタティーヴォ的なところも何箇所かありましたが、全体としては滑らかに移行出来ていると思います。オペラの様に、不自然に感じることは少ないと思いますし、聴衆の拍手喝采の間、お芝居が動かなくなることもなく、ミュージカルは速度感があって良いと感じます。それにしても、主演のナタリー・ウッドも今は亡く、作曲したバーンスタインもいません。五嶋みどりを連れて世界演奏旅行していた頃のバーンスタインを思い出します。ところで、英語だけでなく、日本語でも何時かミュージカルを制作してみたいと思います。古典オペラと異なり、ミュージカルは21世紀にも主要なオペラ形式のひとつとして生き残っているでしょう。オペラもミュージカルも、音楽と歌詞がぴったり合わないといけない点は同じことですから。
(11 Dec 2000)

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