28-1.ター・スィーン・ミーム。
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طسم 1
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28-2.これらは、明白な天啓の書の御印である。
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تِلْكَ آيَاتُ الْكِتَابِ الْمُبِينِ 2
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28-3.われは信仰する者のために、ムーサーとフィルアウンの物語の1部をありのままあなたに読誦しよう。
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نَتْلُوا عَلَيْكَ مِن نَّبَإِ مُوسَى
وَفِرْعَوْنَ بِالْحَقِّ لِقَوْمٍ يُؤْمِنُونَ 3
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28-4.本当にフィルアウンは、この国において専横を極め、その民を諸党派に分け、かれらの中の一派を押さえて男児を殺し、女児は生かして置いた。本当にかれは非道であった。
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إِنَّ فِرْعَوْنَ عَلَا فِي الْأَرْضِ
وَجَعَلَ أَهْلَهَا شِيَعًا يَسْتَضْعِفُ طَائِفَةً مِّنْهُمْ يُذَبِّحُ
أَبْنَاءهُمْ وَيَسْتَحْيِي نِسَاءهُمْ إِنَّهُ كَانَ مِنَ الْمُفْسِدِينَ 4
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28-5.われは、この国で虐げられている者たちに情けを懸度いと思い、かれらを(信仰の)指導者となし、(この国の)後継ぎにしようとした。
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وَنُرِيدُ أَن نَّمُنَّ عَلَى الَّذِينَ
اسْتُضْعِفُوا فِي الْأَرْضِ وَنَجْعَلَهُمْ أَئِمَّةً وَنَجْعَلَهُمُ
الْوَارِثِينَ 5
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28-6.そしてこの国にかれらの地歩を確立させて、フィルアウンとハーマーンの軍勢に、かれらが警戒していたことを目の当たりに示そうとした。
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وَنُمَكِّنَ لَهُمْ فِي الْأَرْضِ وَنُرِي
فِرْعَوْنَ وَهَامَانَ وَجُنُودَهُمَا مِنْهُم مَّا كَانُوا يَحْذَرُونَ 6
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28-7.そこでわれは、ムーサーの母に啓示して言った。「かれに乳を飲ませなさい。かれの(身の)上に危険を感じた時は、かれを川に投げ込み、恐れたり悲しんではならない。われは必ずかれをあなたに返し、使徒の一人とするであろう。」
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وَأَوْحَيْنَا إِلَى أُمِّ مُوسَى أَنْ
أَرْضِعِيهِ فَإِذَا خِفْتِ عَلَيْهِ فَأَلْقِيهِ فِي الْيَمِّ وَلَا تَخَافِي
وَلَا تَحْزَنِي إِنَّا رَادُّوهُ إِلَيْكِ وَجَاعِلُوهُ مِنَ الْمُرْسَلِينَ 7
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28-8.フィルアウンの家族は、(他日)かれらの敵になり、悲しみの種となるかれを拾い挙げた。本当にフィルアウンとハーマンそしてその軍勢は、罪深い者たちであった。
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فَالْتَقَطَهُ آلُ فِرْعَوْنَ لِيَكُونَ
لَهُمْ عَدُوًّا وَحَزَنًا إِنَّ فِرْعَوْنَ وَهَامَانَ وَجُنُودَهُمَا كَانُوا
خَاطِئِينَ 8
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28-9.フィルアウンの妻は言った。「(これは)わたしとあなたの目の喜びです。かれを殺してはいけません。わたしたちの役に立つこともありましょう。また養子にしてもよい。」かれらは(その行っていることの意味に)気付かなかった。
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وَقَالَتِ امْرَأَتُ فِرْعَوْنَ قُرَّتُ
عَيْنٍ لِّي وَلَكَ لَا تَقْتُلُوهُ عَسَى أَن يَنفَعَنَا أَوْ نَتَّخِذَهُ
وَلَدًا وَهُمْ لَا يَشْعُرُونَ 9
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28-10.ムーサーの母の心は空になった。もしわれが、その心を(信仰で)強くしなかったならば、かの女は危くそのことを、打ち明けてしまうところであった。やっとかの女は、信者の一人として留まった。
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وَأَصْبَحَ فُؤَادُ أُمِّ مُوسَى فَارِغًا
إِن كَادَتْ لَتُبْدِي بِهِ لَوْلَا أَن رَّبَطْنَا عَلَى قَلْبِهَا لِتَكُونَ
مِنَ الْمُؤْمِنِينَ 10
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28-11.そしてかの女は(ムーサーの)姉に、「かれ(の後)を付けなさい。」と言った。それでかの女は、遠くからかれを見守っていたので、かれらは何も気付かなかった。
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وَقَالَتْ لِأُخْتِهِ قُصِّيهِ فَبَصُرَتْ
بِهِ عَن جُنُبٍ وَهُمْ لَا يَشْعُرُونَ 11
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28-12.われは前もってかれ(ムーサー)に乳母(の乳)を禁じて置いた。それでかの女(ムーサーの姉)は言った。「あなたがたに、かれを育てる家族をお知らせしましょうか。かれに懇に付き添う者たちであります。」
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وَحَرَّمْنَا عَلَيْهِ الْمَرَاضِعَ مِن
قَبْلُ فَقَالَتْ هَلْ أَدُلُّكُمْ عَلَى أَهْلِ بَيْتٍ يَكْفُلُونَهُ لَكُمْ
وَهُمْ لَهُ نَاصِحُونَ 12
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28-13.こうしてわれは、かれをその母に返してやった。かの女の目は生気を取り戻し悲しみも消え失せた。かの女はアッラーの約束が、真実であることを納得した。だがかれらの多くは(このことが)分らなかった。
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فَرَدَدْنَاهُ إِلَى أُمِّهِ كَيْ تَقَرَّ
عَيْنُهَا وَلَا تَحْزَنَ وَلِتَعْلَمَ أَنَّ وَعْدَ اللَّهِ حَقٌّ وَلَكِنَّ
أَكْثَرَهُمْ لَا يَعْلَمُونَ 13
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28-14.かれが成年に達し立派な者になった時、われは英知と知識を授けた。このようにわれは、善行をなす者に報いる。
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وَلَمَّا بَلَغَ أَشُدَّهُ وَاسْتَوَى
آتَيْنَاهُ حُكْمًا وَعِلْمًا وَكَذَلِكَ نَجْزِي الْمُحْسِنِينَ 14
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28-15.(ある時)かれは、人が注意していない隙に町に入り、2人の者がそこで相争っているのを見かけた。その1人はかれの一派の者で、外は敵方の者であった。かれの一派の者が、敵方の者に対し、かれに加勢を求めた。そこでムーサーはかれを拳で打って、息の根を止めてしまった。かれは言った。「これは悪魔の仕業である。本当にかれは、人を惑わす公然の敵である。」
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وَدَخَلَ الْمَدِينَةَ عَلَى حِينِ غَفْلَةٍ
مِّنْ أَهْلِهَا فَوَجَدَ فِيهَا رَجُلَيْنِ يَقْتَتِلَانِ هَذَا مِن شِيعَتِهِ
وَهَذَا مِنْ عَدُوِّهِ فَاسْتَغَاثَهُ الَّذِي مِن شِيعَتِهِ عَلَى الَّذِي
مِنْ عَدُوِّهِ فَوَكَزَهُ مُوسَى فَقَضَى عَلَيْهِ قَالَ هَذَا مِنْ عَمَلِ
الشَّيْطَانِ إِنَّهُ عَدُوٌّ مُّضِلٌّ مُّبِينٌ 15
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28-16.かれは(祈って)言った。「主よ、本当にわたしは自ら不義を犯しました。どうかわたしを御赦し下さい。」それで(アッラーは)かれを赦された。本当にかれは寛容にして慈悲深くあられる。
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قَالَ رَبِّ إِنِّي ظَلَمْتُ نَفْسِي
فَاغْفِرْ لِي فَغَفَرَ لَهُ إِنَّهُ هُوَ الْغَفُورُ الرَّحِيمُ 16
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28-17.かれは申し上げた。「主よ、あなたはわたしに恩恵を与えて下さいました。だからわたしは、もう決して罪を犯す者たちの味方にはなりません。」
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قَالَ رَبِّ بِمَا أَنْعَمْتَ عَلَيَّ فَلَنْ
أَكُونَ ظَهِيرًا لِّلْمُجْرِمِينَ 17
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28-18.翌朝かれは、町で、あたりを警戒し、恐れを抱きながら町を見回すと、見るがいい。前日かれに援助を求めた者が、かれに助けを請うて叫んだ。ムーサーはかれに言った。「あなたはよくよく間違いをしでかす男だ」。
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فَأَصْبَحَ فِي الْمَدِينَةِ خَائِفًا
يَتَرَقَّبُ فَإِذَا الَّذِي اسْتَنصَرَهُ بِالْأَمْسِ يَسْتَصْرِخُهُ قَالَ
لَهُ مُوسَى إِنَّكَ لَغَوِيٌّ مُّبِينٌ 18
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28-19.それでかれが、自分たちの敵である者に暴力を振おうと決心した時、相手は言った。「ムーサーよ、あなたは昨日人を殺したように、わたしをも殺そうとするのですか。あなたは地上において、調和を計ることを望まない暴君になりたいのでしょう。」
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فَلَمَّا أَنْ أَرَادَ أَن يَبْطِشَ
بِالَّذِي هُوَ عَدُوٌّ لَّهُمَا قَالَ يَا مُوسَى أَتُرِيدُ أَن تَقْتُلَنِي
كَمَا قَتَلْتَ نَفْسًا بِالْأَمْسِ إِن تُرِيدُ إِلَّا أَن تَكُونَ جَبَّارًا
فِي الْأَرْضِ وَمَا تُرِيدُ أَن تَكُونَ مِنَ الْمُصْلِحِينَ 19
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28-20.その時一人の者が町の一番はずれから走って来て言った。「ムーサーよ。長老たちがあなたを殺そうと相談している。だから(すぐ)立ち去りなさい。わたしはあなたの誠実な忠告者です。」
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وَجَاء رَجُلٌ مِّنْ أَقْصَى الْمَدِينَةِ
يَسْعَى قَالَ يَا مُوسَى إِنَّ الْمَلَأَ يَأْتَمِرُونَ بِكَ لِيَقْتُلُوكَ
فَاخْرُجْ إِنِّي لَكَ مِنَ النَّاصِحِينَ 20
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28-21.それでかれは、恐れながら(あたりを)見回し、そこから逃げ出し、(祈って)「不義の民からわたしを御救い下さい。」と言った。
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فَخَرَجَ مِنْهَا خَائِفًا يَتَرَقَّبُ قَالَ
رَبِّ نَجِّنِي مِنَ الْقَوْمِ الظَّالِمِينَ 21
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28-22.かれは顔をマドヤンの方に向けて、「主は、わたしを平和な正しい道に御導き下さるかもしれません。」と言った。
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وَلَمَّا تَوَجَّهَ تِلْقَاء مَدْيَنَ قَالَ
عَسَى رَبِّي أَن يَهْدِيَنِي سَوَاء السَّبِيلِ 22
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28-23.それからマドヤンの水場に来てみると、かれは一群の人びとが(その家畜に)水をやっているのを見た。また、かれらの片隅に、2人の婦人が(懸命に家畜を水場に近よらせまいとして)後方に控えているのを見かけた。かれは言った。「お2人はどうかなされたのですか。」2人は言った。「わたしたちはその牧夫たちが帰るまで、水をやることが出来ません。わたしたちの父は、大変年老いています。」
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وَلَمَّا وَرَدَ مَاء مَدْيَنَ وَجَدَ
عَلَيْهِ أُمَّةً مِّنَ النَّاسِ يَسْقُونَ وَوَجَدَ مِن دُونِهِمُ امْرَأتَيْنِ
تَذُودَانِ قَالَ مَا خَطْبُكُمَا قَالَتَا لَا نَسْقِي حَتَّى يُصْدِرَ
الرِّعَاء وَأَبُونَا شَيْخٌ كَبِيرٌ 23
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28-24.そこでかれは2人のために(家畜の群に)水をやり、それから木陰に退いて(祈って)言った。「主よ、あなたがわたしに御授けになる、何か善いものが欲しいのです。」
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فَسَقَى لَهُمَا ثُمَّ تَوَلَّى إِلَى
الظِّلِّ فَقَالَ رَبِّ إِنِّي لِمَا أَنزَلْتَ إِلَيَّ مِنْ خَيْرٍ فَقِيرٌ 24
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28-25.2人の女の中の1人が、恥ずかしげにかれのところにやって来て言った。「わたしたちのために水をやって下さったので、父があなたを御招きして、御礼したいそうです。」そこでかれ(ムーサー)はかれのところにやって来て、身の上話をした。かれ(父親)は言った。「心配なさるな。あなたは不義の民から逃れたのです。」
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فَجَاءتْهُ إِحْدَاهُمَا تَمْشِي عَلَى
اسْتِحْيَاء قَالَتْ إِنَّ أَبِي يَدْعُوكَ لِيَجْزِيَكَ أَجْرَ مَا سَقَيْتَ
لَنَا فَلَمَّا جَاءهُ وَقَصَّ عَلَيْهِ الْقَصَصَ قَالَ لَا تَخَفْ نَجَوْتَ
مِنَ الْقَوْمِ الظَّالِمِينَ 25
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28-26.2人の女の1人が言った。「かれを御雇いなさいませ。あなたのために雇って一番善いのは、強健で誠実(な人物)です。」
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قَالَتْ إِحْدَاهُمَا يَا أَبَتِ
اسْتَأْجِرْهُ إِنَّ خَيْرَ مَنِ اسْتَأْجَرْتَ الْقَوِيُّ الْأَمِينُ 26
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28-27.かれ(父親)は言った。「あなたが、もし8年間わたしのために働いてくれれば、わたしは2人の娘の中の1人を、あなたに妻せたい。もし10年を費やしたいならば、それもあなたの御自由に任せよう。わたしはあなたに、無理強いするつもりはない。アッラーが御好みなら、わたしが正しい人間であることが、あなたにも分るでしょう。」
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قَالَ إِنِّي أُرِيدُ أَنْ أُنكِحَكَ إِحْدَى
ابْنَتَيَّ هَاتَيْنِ عَلَى أَن تَأْجُرَنِي ثَمَانِيَ حِجَجٍ فَإِنْ أَتْمَمْتَ
عَشْرًا فَمِنْ عِندِكَ وَمَا أُرِيدُ أَنْ أَشُقَّ عَلَيْكَ سَتَجِدُنِي إِن
شَاء اللَّهُ مِنَ الصَّالِحِينَ 27
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28-28.かれ(ムーサー)は言った。「それはわたしとあなたの間(の約束)であります。2つの期限のどちらを満期としても、わたしを責めないで下さい。アッラーが、わたしたちの言ったことの、証人であられます。」
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قَالَ ذَلِكَ بَيْنِي وَبَيْنَكَ أَيَّمَا
الْأَجَلَيْنِ قَضَيْتُ فَلَا عُدْوَانَ عَلَيَّ وَاللَّهُ عَلَى مَا نَقُولُ
وَكِيلٌ 28
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28-29.それからムーサーが年期を満了し、家族と一緒に旅している時トール山の傍に、一点の火を認めた。かれは家族に言った。「あなたがたは待っていなさい。わたしは火を認めた。あそこからあなたがたに消息を持って来よう。または火把を持ち返って、あなたがたを暖めよう。」
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فَلَمَّا قَضَى مُوسَىالْأَجَلَ وَسَارَ
بِأَهْلِهِ آنَسَ مِن جَانِبِ الطُّورِ نَارًا قَالَ لِأَهْلِهِ امْكُثُوا
إِنِّي آنَسْتُ نَارًا لَّعَلِّي آتِيكُم مِّنْهَا بِخَبَرٍ أَوْ جَذْوَةٍ مِنَ
النَّارِ لَعَلَّكُمْ تَصْطَلُونَ 29
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28-30.そこにやってくると、谷間の右側の、祝福された地にある一本の木から声がした。「おおムーサーよ、本当にわれは万有の主、アッラーであるぞ。
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فَلَمَّا أَتَاهَا نُودِي مِن شَاطِئِ
الْوَادِي الْأَيْمَنِ فِي الْبُقْعَةِ الْمُبَارَكَةِ مِنَ الشَّجَرَةِ أَن يَا
مُوسَى إِنِّي أَنَا اللَّهُ رَبُّ الْعَالَمِينَ 30
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28-31.さ、あなたの杖を投げなさい。」するとかれはそれが蛇のように動くのを見て、踵を返して逃げ出し、後ろも振り向かなかった。(その時また声がした)。「ムーサーよ、近寄れ。そして恐れるな。本当にあなたは、堅く守護されている者である。
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وَأَنْ أَلْقِ عَصَاكَ فَلَمَّا رَآهَا
تَهْتَزُّ كَأَنَّهَا جَانٌّ وَلَّى مُدْبِرًا وَلَمْ يُعَقِّبْ يَا مُوسَى
أَقْبِلْ وَلَا تَخَفْ إِنَّكَ مِنَ الْآمِنِينَ 31
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28-32.あなたの手を懐に入れなさい。何の触りもないのにそれは白くなろう。恐の念があるならば、腕を(両脇に)締め付け(れば落付くだろう)。これらは、あなたの主からの、フィルアウンとその長老たちに対する2つの証明である。本当にかれらは、主の掟に背く者である。」
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اسْلُكْ يَدَكَ فِي جَيْبِكَ تَخْرُجْ
بَيْضَاء مِنْ غَيْرِ سُوءٍ وَاضْمُمْ إِلَيْكَ جَنَاحَكَ مِنَ الرَّهْبِ فَذَانِكَ
بُرْهَانَانِ مِن رَّبِّكَ إِلَى فِرْعَوْنَ وَمَلَئِهِ إِنَّهُمْ كَانُوا
قَوْمًا فَاسِقِينَ 32
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28-33.かれは申し上げた。「主よ、わたしはかれらの1人を殺しました。それでかれらがわたしを殺すのを恐れます。
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قَالَ رَبِّ إِنِّي قَتَلْتُ مِنْهُمْ
نَفْسًا فَأَخَافُ أَن يَقْتُلُونِ 33
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28-34.しかしわたしの兄のハールーンはわたしよりも雄弁です。それでわたしの言葉が信じられる援助者として、かれをわたしと一緒に遣わして下さい。わたしは、かれらに虚言の徒とされることを恐れます。」
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وَأَخِي هَارُونُ هُوَ أَفْصَحُ مِنِّي
لِسَانًا فَأَرْسِلْهُ مَعِيَ رِدْءًا يُصَدِّقُنِي إِنِّي أَخَافُ أَن
يُكَذِّبُونِ 34
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28-35.かれは仰せられた。「われはあなたの兄を、あなたの片腕とし、またあなたがた両人に権威を授けよう。そうすればわが印によってかれらはあなたがたに危害を与えられないであろう。あなたがた両人とあなたがたに従う者は、必ず勝利者となる。」
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قَالَ سَنَشُدُّ عَضُدَكَ بِأَخِيكَ
وَنَجْعَلُ لَكُمَا سُلْطَانًا فَلَا يَصِلُونَ إِلَيْكُمَا بِآيَاتِنَا
أَنتُمَا وَمَنِ اتَّبَعَكُمَا الْغَالِبُونَ 35
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28-36.ムーサーがわれの明白な印をもって、かれらの許に来ると、かれらは言った。「これは作り上げた魔術に過ぎません。わたしたちは、昔の祖先の間でも、こんなことは聞きませんでした。」
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فَلَمَّا جَاءهُم مُّوسَى بِآيَاتِنَا
بَيِّنَاتٍ قَالُوا مَا هَذَا إِلَّا سِحْرٌ مُّفْتَرًى وَمَا سَمِعْنَا بِهَذَا
فِي آبَائِنَا الْأَوَّلِينَ 36
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28-37.ムーサーは言った。「わたしの主は、誰がかれの御許から導きを携えて来たのか、また誰が(来世の)住まいを得るか、を熟知される。悪を行う者は決して成功しません。」
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وَقَالَ مُوسَى رَبِّي أَعْلَمُ بِمَن جَاء
بِالْهُدَى مِنْ عِندِهِ وَمَن تَكُونُ لَهُ عَاقِبَةُ الدَّارِ إِنَّهُ لَا
يُفْلِحُ الظَّالِمُونَ 37
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28-38.フィルアウンは言った。「長老たちよ。わたし以外に、あなたがたに神がある筈がない。そしてハーマーンよ、泥(を焼いた煉瓦)でわたしのために高殿を築け。そしてムーサーの神の許に登って行こう。わたしには、どうもかれは虚言の徒であると思われる。」
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وَقَالَ فِرْعَوْنُ يَا أَيُّهَا الْمَلَأُ
مَا عَلِمْتُ لَكُم مِّنْ إِلَهٍ غَيْرِي فَأَوْقِدْ لِي يَا هَامَانُ عَلَى
الطِّينِ فَاجْعَل لِّي صَرْحًا لَّعَلِّي أَطَّلِعُ إِلَى إِلَهِ مُوسَى
وَإِنِّي لَأَظُنُّهُ مِنَ الْكَاذِبِينَ 38
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28-39.かれとかれの軍勢は、地上において正義を無視し、高慢であった。そして自分たちは決してわれに帰されないのだと、考えていた。
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وَاسْتَكْبَرَ هُوَ وَجُنُودُهُ فِي
الْأَرْضِ بِغَيْرِ الْحَقِّ وَظَنُّوا أَنَّهُمْ إِلَيْنَا لَا يُرْجَعُونَ 39
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28-40.それでわれは、かれとかれの軍勢を捕え、海に投げ込んだ。見るがいい。悪を行う者の最後がどんなものであったかを。
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فَأَخَذْنَاهُ وَجُنُودَهُ فَنَبَذْنَاهُمْ
فِي الْيَمِّ فَانظُرْ كَيْفَ كَانَ عَاقِبَةُ الظَّالِمِينَ 40
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28-41.われは、かれらを(人びとを)火獄に誘う先導者とした。復活の日には、かれらは助けられることはない。
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وَجَعَلْنَاهُمْ أَئِمَّةً يَدْعُونَ إِلَى
النَّارِ وَيَوْمَ الْقِيَامَةِ لَا يُنصَرُونَ 41
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28-42.現世において、われはかれらに呪いを付き纒わせた。復活の日においても、かれらは嫌われるであろう。
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وَأَتْبَعْنَاهُمْ فِي هَذِهِ الدُّنْيَا
لَعْنَةً وَيَوْمَ الْقِيَامَةِ هُم مِّنَ الْمَقْبُوحِينَ 42
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28-43.本当にわれは、昔の幾世代を滅ぼした後、人びとの開眼のために、また導きと慈悲のために、ムーサーに啓典を授けた。必ずかれらは訓戒を受け入れるであろう。
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وَلَقَدْ آتَيْنَا مُوسَى الْكِتَابَ مِن
بَعْدِ مَا أَهْلَكْنَا الْقُرُونَ الْأُولَى بَصَائِرَ لِلنَّاسِ وَهُدًى
وَرَحْمَةً لَّعَلَّهُمْ يَتَذَكَّرُونَ 43
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28-44.われがムーサーに命令を下した時、あなたは(シナイ山の)西側におらず、また(その)証人でもなかった。
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وَمَا كُنتَ بِجَانِبِ الْغَرْبِيِّ إِذْ
قَضَيْنَا إِلَى مُوسَى الْأَمْرَ وَمَا كُنتَ مِنَ الشَّاهِدِينَ 44
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28-45.だが、われは(その後)幾世代を過ごさせ、かれらの生命を永らえさせた。あなたはまた、マドヤンの民の間に住んで、かれらにわれの印の読誦もしたわけではなかった。だがわれは(啓示を授け)使徒たちを遣わしたのである。
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وَلَكِنَّا أَنشَأْنَا قُرُونًا فَتَطَاوَلَ
عَلَيْهِمُ الْعُمُرُ وَمَا كُنتَ ثَاوِيًا فِي أَهْلِ مَدْيَنَ تَتْلُو
عَلَيْهِمْ آيَاتِنَا وَلَكِنَّا كُنَّا مُرْسِلِينَ 45
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28-46.またわれが(ムーサーに)呼び掛けた時、あなたはシナイ(山)の傍らにいたわけではなかった。だがあなたの主からの慈悲として(クルアーンが授けられ)、あなた以前に1人の警告者ももたなかった(マッカの)民に警告するため(あなたは遣わされたの)である。必ずかれらは、訓戒を受け入れるであろう。
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وَمَا كُنتَ بِجَانِبِ الطُّورِ إِذْ
نَادَيْنَا وَلَكِن رَّحْمَةً مِّن رَّبِّكَ لِتُنذِرَ قَوْمًا مَّا أَتَاهُم
مِّن نَّذِيرٍ مِّن قَبْلِكَ لَعَلَّهُمْ يَتَذَكَّرُونَ 46
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28-47.もしそうしなかったならば、かれらの手が先になした(行いの)ため、かれらには災厄が襲いかかるであろう。その時になって、かれらは言うであろう。「主よ、何故あなたは、使徒をわたしたちに御遣わしにならなかったのか。わたしたちはあなたの印に従い、信心深い者になったものを。」
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وَلَوْلَا أَن تُصِيبَهُم مُّصِيبَةٌ بِمَا
قَدَّمَتْ أَيْدِيهِمْ فَيَقُولُوا رَبَّنَا لَوْلَا أَرْسَلْتَ إِلَيْنَا
رَسُولًا فَنَتَّبِعَ آيَاتِكَ وَنَكُونَ مِنَ الْمُؤْمِنِينَ 47
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28-48.だが(今)わが手許から、真理がかれらに届けられると、言う。「ムーサーに与えられたものと同じようなものが、どうしてかれに与えられないのであろうか。」かれらは以前にも、ムーサーに与えられたものを信じなかったではないか。かれらは、「2つとも魔術である。互いに助けあうものである。」と言った。「わたしたちは(どちらも)信じない。」と言ったりした。
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فَلَمَّا جَاءهُمُ الْحَقُّ مِنْ عِندِنَا
قَالُوا لَوْلَا أُوتِيَ مِثْلَ مَا أُوتِيَ مُوسَى أَوَلَمْ يَكْفُرُوا بِمَا
أُوتِيَ مُوسَى مِن قَبْلُ قَالُوا سِحْرَانِ تَظَاهَرَا وَقَالُوا إِنَّا
بِكُلٍّ كَافِرُونَ 48
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28-49.言ってやるがいい。「それなら、この2つよりも優れた導きとなる啓典を、アッラーの御許から持って来い。あなたがたが真実なら、わたしはそれに従おう。」
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قُلْ فَأْتُوا بِكِتَابٍ مِّنْ عِندِ اللَّهِ
هُوَ أَهْدَى مِنْهُمَا أَتَّبِعْهُ إِن كُنتُمْ صَادِقِينَ 49
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28-50.それでかれらがもしあなたがたに答えられないなら、かれらは只、自分の(低い)欲望に従っているに過ぎないことを知れ。アッラーからの導きがなく、自分の欲望に従う者以上に道に迷う者があろうか。本当にアッラーは悪を行う民を御導きになられない。
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فَإِن لَّمْ يَسْتَجِيبُوا لَكَ فَاعْلَمْ
أَنَّمَا يَتَّبِعُونَ أَهْوَاءهُمْ وَمَنْ أَضَلُّ مِمَّنِ اتَّبَعَ هَوَاهُ
بِغَيْرِ هُدًى مِّنَ اللَّهِ إِنَّ اللَّهَ لَا يَهْدِي الْقَوْمَ
الظَّالِمِينَ 50
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