マレーシアの結婚式(Majlis Perkahwinan di Kota Bharu)
於: Kampung Kedai Buloh
2009年6月5日、6日
 
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6月5日(金曜日)
金曜礼拝はホテルの近くのLanggar Masjidに行った。2階建てでかなりの数が収容できるマスジドである。礼拝後、披露宴が行われるKedai Buloh村へ妻と向った。 午後3時次々と友達たちがプレゼントや祝儀を持ってやってくる。宴はもうスタートしている。しかしまだ、新郎とそのご一行様は到着していない。
昨夜弟たちが設営したテントもバッチリ。次々と食事を食べながら、会話ははずんでいるようだ。両親が、参加者へ挨拶回りしている。給仕たちも大忙し。 新郎とその一行がプレゼントを携え到着。
黄色傘を弟に持たせ、新郎一行の到着を入り口で迎える新婦。
 シンガポールではこういう形で新郎を待つことはなかった。家の入り口に屈強な男達が立ちふさがり、やってくる新郎と一行に対して、さまざまな難癖をつけて入場を妨害する。押し問答が続いて、最後に新郎側がまあまあと言わんばかりに通行料としてのお金を渡して、入場許可を得るということをやっていた。本来マレーの結婚式はそうあるべきはずである。
 入場妨害が厳しいことこそ、大切な娘を嫁に出す家族のせめてもの抵抗の気持ちであり、娘の大切さを強調したものである。
新郎はプレゼントの列の後に入場する。
新郎新婦は入場ゲートで合流。傘持ちは新婦の弟で変わらず。 そして、新婦が新郎によくいらっしゃいましたとマレー式の挨拶。
そして、みんなからの祝福を受けながら進む。 新郎・新婦の着席。
給仕の女性も昨日と違って正装である 全員でドアー(祈り)を行う。
超満員 新郎の父親から、
この儀式は、少量の甘いものを口に含んでやり、次にBunga Rampaiと呼ばれる香りのよい草花を新郎新婦の手のひらの上に置き、最後に写真のような器で中に入ったAir Mawar(バラ水)をふりかけてやる。この一連の動作をしたのち、ゆで卵をいれて飾り立てた引き出物を渡される。
 この儀式を行うのは、両親、祖父母、そして身近な年上の親族の場合が一般的で、約10名ほどが行う。
新婦の母親に対しては、ヤティは感謝を込めて挨拶。
双方の両親に続いて、私の妻は親族の筆頭としてこの儀式を行わしてもらった。(注:妻は日本人なので親族ではない。) 次に、新郎新婦は特設宴会場に姿をあらわした。
左から新婦の祖父母、新婦・新郎、新婦の両親と並んで食事を取る 特設宴会場のテーブルは入れ替わり立ち代り参加者が食事をとり、常に満席状態。
テントの裏では、給仕たちが大忙し。ここは飲み物係。 食事係。
皿洗い係。これらはご近所の人たちの協力がないとできない。 出席者からのプレゼントが次々置かれていく。居場所のない子供たちは、部屋でくつろいでいる。
Pelaminの左右に置かれたものは、緑の台に載せられたものは新婦から新郎へのプレゼントの品(主なものに、新郎の靴・ワイシャツ、スジャーダ、クルアーンなど)。黄色の台に載せられたものは、新郎一行が持参した新郎から新婦へのプレゼント品(主なものに、現金、新婦の靴、バッグ、化粧品、スッジャーダ、クルアーンなど)。 新郎一行は、新郎を残して、プレゼント品を持って会場を後にする。新郎・新婦とも見送りに出てきた。
新婦は、新郎一族に丁寧に挨拶をし見送る。 新郎一行が居なくなって宴の緊張感も緩み、新婦の友達たちが記念撮影を次々と申し出る。
参加者に囲まれえて、お色直し ケーキにはしっかりと二人の名前がチョコで書かれている。Selamat Pengantin Baru, Hafiz & Hayatiとでも書かれているのだろう。
さらにお色直ししてケーキカット。 3度目のお色直し。
 宴はまだまだ続いている。7時に迎えのタクシーを頼んでいた私たちには、もう会場を後にしなければならない時刻がやってきた。
 新居浜マスジド建設当時私たちと一緒に苦労をしたヤティ。娘のような存在だった。その娘の結婚式に出て、選んだ相手が好青年だったので正直安心した。娘を送り出す父親の心境のように感じた。いつ会えるかわからないヤティに、別れを惜しみ、後ろ髪を引かれる思いで会場をあとにした。
 宴はまだまだ続く。私たちと入れ替わりに、入ってくる人たちもいた。参加者がこなくなるまで、たぶん夜9時過ぎまでは続くだろうと言っていた。
 そして、この結婚式は6月7日日曜日、今度は新郎宅で開催される。フィナーレとして、さらに盛大な結婚式となるのだろう。ヤティが写真を送ってくれれば、新郎宅での結婚式の模様を掲載できるかもしれない。

 都会では、ホテルやホールを借りての結婚式も多いし、日本と同じように業者が何から何まで面倒をみてくれる。
 田舎の方では、自宅に特設テントを立てて行う手作りの結婚式が多い。今回のヤティの結婚式はそれである。ただ、ブライダルプランナーは付いて指示を与えていたし、Pelaminから部屋の飾りつけ、衣装、テントに至るまで業者がレンタルしており、田舎も変わりつつある。100パーセント手作りの結婚式はなくなってきたのかもしれない。
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