この 樹 にそえて ・・・ no.61
公士方神社の杉・・・ 徳島から高知県境の四ツ足峠トンネルを抜けると剣山国定公園内、別府渓谷へ到る
観光道がある。その道の角に残る翠の小高い岡が公士方(クシカタ)神社の神域だった。
簡素なお社を取り囲んで、背の高い杉が繁茂している。最大のものはこの境内から国道195号の上に架かる小橋を渡って
すぐ前にある山の斜面に立っている。もとは同じ敷地で、その真ん中を国道が貫通したのだろうか?
樹高は45mとの表記もあり、こちらの方が近い数値かもしれない。樹齢は350年ということだが、幹は未だ赤み帯びた
若木と同じような艶をして、樹勢は旺盛。意気揚々として、更に大きくなっていくことだろう。
「公士方」は、御上から木材伐採の命を受けた者の呼称で、この神社は公士方が作業の安全を祈願したものであるという。
公士方神社の杉 目通り7.3m/樹高60m/枝張り13m/樹齢350年/高知県物部村別府・公士方神社
《 第2木には目通り5.6mの杉がある。 》