この 樹 にそえて ・・・ no.45
神様・・・ 八百万(やおよろず)の神と言われるが、日本には確かにたくさんの神様がいる。
800万は大げさだが、昔から神様が神様を産むという事で、どんどん増えていったのだろう。
一番有名なのが天照大神で、伊勢の皇大神宮に祀られている。歴代天皇の祖神でもある。
次は出雲大社の大国主命で、元はこの国で一番偉い神様だったようだ。
十月の神無月には、全国の神様が出雲に集まり神様が居なくなる。出雲では神在り月というらしい。
八幡様も有名で八幡神社は最も数が多い。応神天皇、神功皇后をまつり、その御子神である
若宮神社も各地で数多くみられる。
お稲荷さんは狐の眷属でお馴染みだが、元は食物の神である御饌つ神(ミケツガミ)だったものが
三狐神(ミケツカミ)となったそうだ。だから「ケツネうどん」などという人もいるのだろうか?
天神様は祟り神として有名だが、祭神の菅原道真公の怒りが鎮まると、その文化的な賢さをもって
学問の神、合格祈願の神などとして更に有名になった。
春日の神は鹿に乗って来る。神が動物の姿で現れるという古代からの信仰で、これが眷属の元。
八坂神社はスサノオ命の他に、祇園天神、牛頭大王という神様が祀られる。 もとはインドの祇園精
舎の守護神だったが、中国に渡った時、牛の頭に似た山岳地帯にたまたま諸病に霊験のある栴檀の
霊木が自生していたので、これを伴って広く信仰されたという。
火の神として母イザナミ命の陰所を焼いて誕生したというカグツチ命がいる。 火は古代から大変恐れ
られていたようだが、これが時代を下ってカマドやイロリを使い始めると家内安全などを祈願するカマド
神となって、荒神様、あるいは三宝荒神などと呼ばれ信仰された。
他にもまだ有名な神様と、それを祀るたくさんの神社があるが、その時代々の必要性に応じて人気の
ある神様がよく信仰されて、どんどんと神社が広まっていった状況が、また面白く感じられる。
光明荒神の楠 目通り7.69m/樹高26m/枝張り33m/愛媛県伊予三島市中ノ庄光明・荒神社
《 スサノオ命、倉稲御魂神などを祀る荒神の森にあり、椋、楠、榎などの樹木が鬱蒼と繁茂している。他に目通り6.15mの楠がある。 》