この 樹 にそえて ・・・ no.278
素鵞神社の杉・・・ 四国中央市、旧新宮村は四国山地の中程にある法皇山脈の南、南部は高知県東部は徳島県に面した四国の
へその様な山間の自然豊かな地域だ。高速道路が開通してからは、もともと盛んでブランド力のあった製茶の他「霧の森大福」で有名
になった霧の森、また近年には傾斜地を利用し2万株もの紫陽花を植えた「あじさいロード」も毎年盛況なようだ。
杉のある神社はこのあじさいロードから塩塚峰に向かう途中の鬱蒼とした森の中に忽然と鎮まっている。日当たりの良い広い境内。
杉、ヒノキ、モミなどの針葉樹が多く、まばらに大き目の松、銀杏、椿も目に付いた。最大のものは鳥居近くの一段低い場所にある杉で
根元は傾斜地であり、相当に立派な主幹だが上の接地点から測ると5m前後。枝は多くやや下垂して自然樹の荒々しい風格もある。
薄っすらと苔むした樹肌は相当な樹齢を感じさせるが、樹勢は良くまだまだ大きくなっていくのだろう。
本堂は寄木細工の凝った造りで一本の桧から造ったという話。見事な景観や派手な装飾はないものの静穏で大変立派な神社だった。
素鵞神社杉 ・・・目通り周囲5m/樹高25m(目測)/愛媛県、四国中央市新宮、上山、素鵞神社