この 樹 にそえて ・・・ no.276
東台神社の楠・・・ 国道11号線からJR新居浜駅方面へ向かうバイパス道脇に神社がある。
楠はかなり前にも観察していたが、近年辺りの情景が大きく様変わりしたようで神域は前とかなり違う印象に映った。喧騒に一部身を
剥がされたような感もある。鳥居を潜って樹下に寄ると良く肥えた円柱状の主幹が根元近くで細い幹と分かれている。そのためか掲
示された目通り周囲より、やや小ぶりに見えた。枝葉は程よく茂り、樹皮の感じでは樹齢もまだまだ若いようだ。もし開発の余波を凌
げたなら、これからまた何百年と生き続けるのかもしれない。よく々見ると楠自体の有様は昔とさほど変わっていないようにも見える。
人間はクスノキと比べると同じ時を過ごしても随分と早くにくたびれてしまうものだ。社叢に守られた境内は清浄で、未だ鎮まりは留
めているようだった。
東台神社の楠 ・・・目通り周囲6m/樹高20m/愛媛県、新居浜市、東田三丁目、東台神社