この にそえて ・・・ no.250                           


         

 熊野神社のアカガシ・・・  樹を見てこれほど驚き、かつ立ち去りがたい思いをしたのは一宇村の奥大野のアカマツを見て以来だ。

   先の毘沙門の森のアカガシが霊樹とするならば、こちらは間違いなくアカガシの王者だろう。陰と陽の好対照。どちらも凄いが数値では僅

   かに上回り、こちらが四国最大のアカガシということになるだろう。全体の大きさからすると倍はありそうだ。単幹で損傷のないほぼ完全な

   樹影で、見れば見るほど感嘆する。樹勢も旺盛そのもので鋭気発したる素晴らしいものだ。資料よりも格段に大きく、毎年頗る成長を続け

   ているという事だろうか。これが日本最大のアカガシとなるかもしれない。役目を終え、また新たに再生しようとするもの。今正に命の輝き

   を見せ付けるもの。しかしそれは単に対面するものの時間の接点が違うだけかもしれない。ただ今回、また先の毘沙門の森と、四国の巨

   樹をほぼ見てきたという自負は全くの過信であったと思い知らされた。どこまで奥が深いのか四国は。ただ々驚くばかり。神域自体も大変

   素晴らしく巨大なケヤキやエノキ、そして目通り7mに達する大杉等、巨樹が多い。山の頂上付近にあり下界とは遊離した「神様のおわしま

   す場所」という雰囲気があった。


   熊野神社のアカガシ ・・・目通り周囲 7.41m/樹高31m/徳島県、三好市、旧山城町、下名、日浦、熊野神社