この にそえて ・・・ no.228                           


         

 正法寺の銀杏・・・  新居浜市の西端、国道11号線と高速の松山自動車道に挟まれた山裾の平野部にある。

   一帯は正法寺の寺領で銀杏はもと樹齢数百年の大銀杏として明治期までこの地に高々と聳え立っていたが、幾度か

   の落雷によって原型を崩し今の形になったという。南に雪化粧をした石鎚山系を望み、広い耕地の中程にに立つ銀杏

   の独立樹はとても美しい風景で、秋の黄葉時はさぞや絵にもかけない程の美しさだろう。是非再訪してみたい。

   幹は北側が裂けて損失し、主幹が半分になったような形で、元は倍ほどの大きさがあったのではないだろうか。後々

   から伸び上がったような枝が多数あり、樹勢はまだ衰えていないようだ。こういった状況の銀杏は四国でもあまり見か

   けず、地元の財産として大事にされているのだろう。またこの地に伝わる歴史や昔話も多く、それらが今も受け継がれ

   ている事が感慨深い。ただ、その一つであった渦井川の馬椿が近年枯れてしまったのは本当に残念な事だった。

   地名の銀杏木はこの樹に由来する。この樹はまた更に大きくなって良い景色と伝説を長く守り続ける事だろう。


 正法寺の銀杏 ・・・目通り周囲4.5m/樹高20m/枝張り樹高15m/愛媛県新居浜市大生院銀杏木


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