この にそえて ・・・ no.227                           


         

 豊浜八幡神社の黒松・・・  境内には何本かの大きな黒松があるが、県の保存木となったのは東側のもののようだ。

   確かにこのあたりでは既に見かけなくなった程の主幹で、目の当たりにすると松として少し違和感に近い感覚を抱いてしまう。

   樹冠には避雷針が付けられているのだろうか、幹に電線のようなものがある。やや損傷はあるが、今のところ樹は健康そうだ。

   まだ十数年前ならこれぐらいの太さの松が四国にもだいぶ残っていたようで、直径1mぐらいのものはそれ程気をつけては

   見ていなかった。観音寺市津田町、そして白鳥町、日和佐町の松原にはまだかなり残っているかもしれない。

   高知県田野町の赤松と黒松。(赤松は観察時に既に伐採中)旧川之江市の槍下げの松。また山中でも既に枯れかけた大きな

   赤松を何本か見たが「志度の岡野松」や「円通寺の黒松」のようなものが未だ元気だったので、無くなって初めてその貴重さが解る

   ということだ。高度成長期の前には直径2m程の松がまだたくさん残っていたようだ。更に太平洋戦争の前にはそれ以上のもの

   が普通に存在していただろう。社会の変動とともに大松は姿を消していく。樹を残すというのはとても難しい事なのかもしれない。                                             


豊浜八幡神社の黒松・・・目通り周囲3.8m/樹高25m/枝張り15m/香川県豊浜町和田浜・豊浜八幡神社


《関連する画像》  ※後に確認すると薬剤散布用と思われるホース ■一部を訂正2006.1.13