この にそえて ・・・ no.225                           


                 

 金生川・・・  川之江市を東西に貫流する金生川は、徳島県境の法皇山を源流として、太古より流域を潤し

   穿ち、一帯の平野部を形造ってきた。元はその名の通り、砂金が採れる程豊かな川だったという。ただ河口近

   くになって大きく湾曲し川幅も幾分狭まっていた為、近世に成ってからも氾濫によって幾度も大きな被害をもた

   らしている。昭和22年、遂に川の流れを変える附替の大改修が住民総出で成し遂げられ、その功績によって

   後に洪水による大被害は無くなった。現在の国道11号線は河口から北の一部が元の金生川を埋め立てた所

   を通っているそうだ。この川の中流部に川原田という所があり、そこに市内では長老格のムクノキがある。枝の

   欠損と主幹の内部浸食により、樹勢旺盛とは言い難いが、枝先には未だ逞しく新芽をたくわえている。一時朽

   ちかけたかとも思っていたが、まだまだ元気なようだ。長い間この川原の風景にあり続けた椋は、これからも御

   霊をずっと守り続けていくのだろう。石柱には齢600年以上と記してあった。


井原入道の墓の守り木(ムクノキ)・・・目通り周囲 4.73m/樹高 13m/枝張り13m

/愛媛県川之江市金生町川原田 新町住宅・井原入道の墓