この にそえて ・・・ no.189                               


                                                

 明堂のヤマモモ・・・ 三皇神社のオサンさんとも仲の良い八股の狸が住んでいるというヤマモモの巨木。

   加茂神社からさらに玉川町へ至る坂道を上り、民家がとぎれたあたりの道の左側、50m程離れた所の緑の高まりに

   一本抜き出た銀杏が見える。 それを目印に細道を入っていくと明堂にたどり着く。 お堂の前にも多数に枝分かれし

   た大きなヤマモモがあり、さらにその奥にも大きなものがある。 しかしお堂の裏にあるこの巨木は格段に大きく、また

   この種では珍しい凄みさえ感じられる。 地上すぐ3本に分かれているようだが、どの幹も大変立派なもので、繁茂の

   巨大さと全体の印象からいっても、四国最大である由岐のヤマモモと遜色がない。 案内では近世に備荒樹木として

   植えられたものの一本であるといい、お堂は後醍醐天皇の王子尊真親王の菩提を弔うための聖観世音菩薩を祀り、

   八股狸の信仰とともなって明堂さんと呼ばれ親しまれているという。 ただ、近所の人の話では最近はほとんど行く人

   がいなくなった・・・というやや寂しい声。 ヤマモモのすぐ後ろには八股大明神の祠があり、よく覗いて見たが八股狸

   はオサンさんに会いに行ったままなのか、どこにも姿は見えなかった。 越智郡指定天然記念物。


明堂のヤマモモ 目通り9☆2.8m/樹高15m/枝張り16m/愛媛県大西町山之内・明堂