この 樹 にそえて ・・・ no.11
阿波国2・・・ 平安期には高階成章子、藤原基房らの朝臣が国司に任ぜられ
室町期からは細川氏が阿波国を収めた。後には家臣の三好氏が権力を握り
さらにその家来の松永氏が三好氏から実権を奪い取る。
そして、天正3年(1575)には再び土佐の長曽我部氏によって侵略されてしまった。
この長曽我部の侵攻では、四国各地の寺や巨樹までが多数災害を受けたようだ。
この長曽我部氏を廃した豊臣秀吉によって、阿波は蜂須賀氏の収めるところとなり
後、幕末まで淡路島を加えた25万7千石が、阿波蜂須賀氏の領地となった。
明治9年に高知県と一時合併していたという事はあまり知られていないが
今はそんな動乱を全く想像できない長閑な風景に見える。
この楠はいったい阿波国の、どの時代に芽吹いたのだろう。
大麻町の楠2 目通り7.97m/樹高22m/枝張り28m/徳島県鳴門市大麻町津慈・消防分署前の神社