東人の新居浜生活/近郊の観光地新居浜市内山根収銅所

山根収銅所

   内宮神社の石段の北側に山根収銅所がある。
 
 鉱山鉄道跡に設けられた坑水路は内宮神社の石段の下を横切り、山根収銅所に流れ込む。
 鉱山鉄道跡は山根収銅所辺りで立入禁止になるが、内宮神社の石段から山根収銅所を観察できる。
 
 
 山根収銅所は、明治38年(1905)に建設され、別子銅山休山後の現在でも稼働している。

 収銅所は、鉄のスクラップを入れたトイ式置換槽とスギの葉を生け垣状に並べた箱式沈足槽を交互に組み合わせた構造となっている。
 
 第四通洞から排出される毎分3 ton の坑水は、坑水路を通り山根収銅所に流され、銅が取り除かれる。
 坑水に溶けている銅イオンは、イオン化傾向の違いから鉄をイオン化して、鉄の表面に銅が析出する。この作用により、坑水中の銅を分離・除去して無害化する。
 
 山根収銅所で銅を除かれた排水は、再び鉱山鉄道の坑水路を通り、星越の選鉱所で水質チェック後、海に放流されている。