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中央構造線
新居浜の南側は山があり、その山の始まるあたりに高速道路の松山道が通っている。
松山道は中央構造線の近くを通っているということは阪神大震災後に時々話題になっていた。
中央構造線とは、大断層線ということは知っていたが、それらしい断層の跡も見られず、どこに中央構造線が通っているか、良く判らなかった。
灯台もと暗しであった。
地形図を見ると、新居浜付近の平地と南部の山岳地帯との境界線が直線状につながっている。この境界線で異質の地質が接触していることが判る。この山そのものが断層であり、中央構造線であった。
中央構造線は、関東の茨城県から九州の熊本まで続く大断層線であり、四国では、徳島から吉野川に沿い阿波池田を通り、新居浜、砥部町を経由して佐多岬の北側で九州につながっているそうだ。
中央構造線は、所によっては衛星写真で明確に判る連続した谷間が形成されているようだが、新居浜付近では、山との境界線が中央構造線となっていた。
新居浜の山岳地帯との境界線には、このような三角形の山が並んでいる。
新居浜付近では、山の尾根が中央構造線で切り取られているので、真正面から見ると切り取られた尾根が三角形をしているという情報が入った。
確かに三角形の山が並んでいる。これが中央構造線の断層面ということらしい。
この断層面を三角末端面といい、川之江から西条までの約50kmの間に観察され、石鎚断層崖とよばれる。
このように一直線上に連続した規模の大きな地形は全国的に珍しいものらしい。
中央構造線の南側には御荷鉾構造線というものが中央構造線と平行に伸びている。この御荷鉾構造線と中央構造線の間の地質は三波川変成岩類で構成される。
三波川とは、群馬県多野郡鬼石町の神流川の支流である三波川のことであり、四国の地質と群馬県の地質が同じであることに驚かされる。
中央構造線を境として、内側(日本海側)を西南日本内帯、外側(太平洋側)を西南日本外帯とよんでいる。
フォッサマグナと言われる糸魚川−静岡線の西側の飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈等は北北東の方向をとるにに対して、関東山地は北西の方向をとっていいるが、元来関東山地も赤石山脈に続いていたものが糸魚川−静岡線のために切断されて方向を変えたものと考えられているそうだ。