私の楽しみ(竹工芸・篆刻 

素朴な素材や身近なものを利用して、楽しめる置物や道具を作ってみました。

    
篆刻作品の一部を掲載しました。
        
  



作品名: 筆 筒 (材質:古竹) 平成 3年作
大きさ:直径7cm 長さ43cm
コメント: 古竹の表面に王羲之十七帖の巻文を臨刻しました。

    
拡大写真: 左写真の右上2行目からの「十七日先書・・・」が巻首となります。

 十七帖は、 東晋の書家、王義之 (306〜361)が書いた草書であり最もすぐれた帖として有名である。巻首にある「十七」の文字からこう呼ばれており、古来から書家の臨書のお手本とされています。
 私が篆刻や彫刻の作品を作り始めた頃、良質の古竹の表面に何かを刻みたくて良い題材を探してました。行きつけ書道店の店長に相談したら、有名な草書体「十七帖」の本を見せてもらい、「どうせ作るならこれくらいのものを・・・。」と勧められました。題材の見つからない私にとっては、前に進む転機となり、早々に本を購入し、竹筒の表面に全文が入るように配置を決めて、筆跡の流れに従って正確に刀を入れました。
もう、後戻りはできず、夜遅くまで長文の草書字を一字一字刻む毎日で、巻末が見えてくるようになったのは3ヶ月ほど経過した頃でした。15年前の作品ですが、ご鑑賞していただければ幸いです。

  

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