この 樹 にそえて ・・・ no.94
中津の大杉・・・ 面河川の辺から、北にうねうねと蛇行した山道をどんどん上っていく。
山中に取り残されたような神域で辺りの樹木もみな大きい。 門前には目通り3.7mのトチノキが大きく傾いたような
状態で生え、他にモミやブナ、銀杏の大木も見える。 大杉は元二株立ちで周囲10.5mの巨木だったそうだが
そのうちの一株が昭和18年に倒壊して、今はその根株に一本の若木が生えている。
言い伝えでは、源頼政の臣、猪野早太が植えたものであるといい、厚く苔むした根元は相当の樹齢を感じさせる。
ただ先の損傷の影響もあってか、樹勢はあまり旺盛ではないようだ。
ここだけが時の経過を忘れた別世界のようにも感じた。
中津の大杉 目通り6.3m/樹高30m/枝張り17m/愛媛県柳谷村中津・大宮神社