この にそえて ・・・ no.86                                     


                            

 樫山山の神の杉・・・ 土佐町と土佐山村を結ぶ峠道の樫山で、民家の裏手に高い杉の樹冠が伸び上がっている。

   泥道を上っていくと、ポッカリと開けた棚田の空間があり、その前に鬱蒼と茂った小さな森がある。

   杉はその森から一際高く抜きんでて、健康な枝葉は伸び伸びと青空に広がっている。

   お社は簡素なトタン葺きで、鳥居は朽ち果ててもはや棒きれと化している。 その横にある杉の幹は丸々と肥えて樹勢は旺盛。

   鳥居の横には大きなコナラが一本。 少し離れて葉の小ぶりのモミジがひとつ。

   ススキが眩しく輝いて、雑草の中に白い花が咲き乱れている。 向かいの田圃にヒョロヒョロとくねった一本松があり

   その足下にまで行ってみると、そこは水草の生い茂った小さな古池だった。

 


樫山山の神の杉 目通り6.9m/樹高40m/枝張り20m/高知県土佐町樫山・山の神様