この にそえて ・・・ no.57                                     


     

 住吉神社の楠・・・ 現在の吉野川と旧吉野川に挟まれた藍住町は、中世の頃に細川頼春公が勝瑞に城を築き

   天正10年(1582)に、長曽我部に滅ぼされるまでの220余年、細川8代、三好3代が治める阿波の中枢だった。

   天正13年(1585)に、赤松則房の住吉藩が立藩され、勝瑞の南西に住吉城を設ける。現在の城跡には住吉神社があり

   その中程に、端正な姿をした樹勢盛んな大楠がある。枝葉の茂りも瑞々しく、裾広がりの主幹も堂々としてとても美しい。

   樹齢は見当で4〜500年程とも思えたが、城跡の森に囲まれてとても居心地のよさそうな風体だった。

   さぞ多くの物語を、その年輪に刻みつけているのだろう。

 


   住吉神社の楠 目通り7.2m/樹高22m/枝張り34m/徳島県藍住町住吉・住吉神社

《 境内には他に目通り5.29mの楠や、4.6mの銀杏等もある。》