この にそえて ・・・ no.210                           


            

 川井の大銀杏・・・ 徳島県の中部、神山町から木屋平村を経て東祖谷山村に至る国道438号線が谷沿い

   に続いている。 祖谷との境になる見ノ越は、四国第二の高峰である剣山(1955m)の登山口にあたり、山岳信仰

   の山として大剣神社がおかれている。 また安徳天皇が落ち延びたという平家の落人伝説があり、剣山中腹に天

   皇の御剣を納めたのがその名の由来であるそうだ。 村内を流れる穴吹川は霊峰の石清水を集め、上流部ではそ

   の水の美しさにとにかく驚かされた。 銀杏のある川井はやや下った村の東部にあり、穴吹町へ至る国道492号線

   が交わった分岐点あたり。 小学校のグラウンドにこんもりと茂った独特の樹影がよく見える。 まるでだるまを逆さ

   まにしたような不思議な形で、過去に下枝を刈り込んだのかもしれない。 主幹は明確でどっしりと重みのある立派

   なもの。 別名を「日吉丸」といい、毎年12月の上旬、黄葉に霜がついた後、ほぼ一日で一斉に葉を落とすという。


川井の大銀杏 ・・・ 幹周り 5.3m/樹高 29m/徳島県木屋平村川井・川井小学校