「北の海峡」感想

1988年・昭和63年、NHKで放送された単発ドラマ「北の海峡」が、2008年5月21日待望のDVD化です♪第43回芸術祭作品賞受賞ドラマで
平成17年12月には、アーカイブス放送でも紹介されました。織田さんにとっては、3本目のドラマ出演のハズですが、本格的な出演ドラマとし
ては初めてとなる貴重な役となりましたので、織田裕二初ドラマとしては、この「北の海峡」を記憶しておいていただければ正解だと思います。

ストーリーは、北方領土を背景とした根室漁民達の生き様を描いた社会派ドラマで、山崎努・佐藤慶・松村達雄といった超ベテラン俳優陣に囲ま
れ、胸を借りる形で「坂上康男」を演じる体当たりな織田さんを拝見することができます。若さゆえの演技の荒さはあるものの、デビュー時から変
わらぬ眼力だけは健在で、厳しい北の地の風土と織田さん自身の精神やスタイルがとてもマッチし、作品に溶けこんでいるところが素晴らしい。
織田さん自身の憧れの職業でもあった「漁師」の役ということもあり、その仕事ぶりや台詞からもヤル気や楽しさが伝わってきます。役者として
躍進する織田さんにとって、大きな意味のある作品であったと言えるでしょう。後に、山崎努さん方からさまざまなことを学ばせていただいたと述
べている織田さん。肩身の狭い現場であったことが予想されるけれど、この経験がベテランの域に入ってきた今の織田さんを支える基盤となって
いるようにも思えて、織田さんが原点に立ち返った時、とても大切な存在になっている気が致しました。

ただ、この作品の笑えるところは、字幕が出ること。「カモメ・・・ミャア〜ミャア〜」と出てくると、ついついニヤけてしまいます。海の男達の人間模様
をキッチリと描きながら、康男の恋愛にもチラッと触れられており、若者そして夫婦・家族愛にもスポットがあてられた非常に骨太な作品となって
います。感動の場面は、母・妙子との別れのシーン。織田さん、目に涙をためて熱演しております。他にも辰造さんや達男さんの男気にもカッコ良
さを感じましたし、父・達男が亡くなった時、娘・妙子が外を見ながら歌うシーンには胸が熱くなりますし、妙子さんに帰ってきてくれと頼むけれど
拒まれてしまう辰造さんのやるせなさとか、実に深い部分までみせてくれた作品だと思います。終わり方が唐突な感じがしたのは、時間のせいかも
しれませんが、またこのようなベテラン勢に囲まれたお仕事をして、想いを新たにしていただきたいなと思ったりします。だんだんと教える立ち場に
なってこられた織田さんですが、まだまだ教えられることを刺激として、成長してゆける役者さんであり続けて下さいね♪漁師姿がとても男らしく
て、いつものドラマにはない織田さんの魅力を発見することができました♪お母様のお里である北海道でのオールロケということで、感慨深いもの
もおありになったのではないかとお察しします。母を大切に思う康男の姿が織田さんとダブって見えました。これからもご両親を大切にされて下さ
いね☆社会派ドラマは、身構えてしまって観る時かなり力が入ってしまう私ですが、たまには身構えて観るドラマっていうのもアリですね。今も続く
難しい問題ですが、人を幸せにするのも人を不幸にするのも「人間」なんだってことに早く気づいてほしいなと思います。キャストの皆様、お疲れ様
でございましたm(_ _)m織田さんがいたから観る機会に恵まれた作品。織田さんに、心から感謝しておりますm(_ _)mありがとうございました♪