洋画た行


タイタニックオススメ度:★★★★★


上映時間:195分・製作国:アメリカ・初公開年月:1997/12/21/・ジャンル:アドヘンチャー/ラブストーリー
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スタッフ
Director ... James Cameron

Screenplay ... James Cameron
Cinematography ...Russell Carpenter
Original music ... James Horner
Production Design ... Peter Lamont
Costume Design ... Deborah L. Scott
Film Editing ... Conrad Buff IV, James Cameron & Richard A. Harris
Mike Amorelli .... rigging gaffer
Bernd Angerer .... digital animator: Digital Domain
Andy Bass .... assistant music engineer
Peter Baustaedter .... digital matte painter: Digital Domain
Hugo Baylon .... location assistant
Tom Bellfort .... supervising sound editor
Paul Bolton .... electrician
Bob Bornstein .... music preparation
Laura Borselli .... key make-up: crowd
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出演
レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio).... ジャック・ドーソン(Jack Dawson)

ケイト・ウィンスレット(Kate Winslet) .... ローズ・デウィット・ブケーター(Rose DeWitt Bukater)
ビリー・ゼーン(Billy Zane) .... キャル・ホックリー(Cal Hockley)
フランシス・フィッシャー(Frances Fisher ) .... ルース・デウィット・ブケーター(Ruth DeWitt Bukater)
ダニー・ヌッチ(Danny Nucci) .... ファブリツィオ・ド・ロッシ(Fabrizio De Rossi)
デヴィッド・ワーナー(David Warner) .... スパイサー・ラブジョイ(Spicer Lovejoy)
ジェイソン・バリー(Jason Barry) .... トミー・ライアン(Tommy Ryan)
アレクサンドラ・オーウェンズ(Alexandrea Owens) .... コーラ・カートメル(Cora Cartwell)
ロッキー・テイラー(Rocky Taylor) .... バート・カートメル(Bert Cartwell)
Camilla Overbye Roos .... ヘルガ・ダール(Helga Dahl)
ジェニット・ゴールドスタイン(Jenette Goldstein) .... 三等船客のアイリッシュのお母さん(Irish Mommy)
リース・P・トンプソン(Reece P. Thompson) .... アイリッシュの男の子(Irish Little Boy)
ララミー・ランディス(Laramie Landis) .... アイリッシュの女の子(Irish Little Girl)
グロリア・スチュワート(Gloria Stuart) .... 老ローズ(Old Rose)
ビル・パクストン(Bill Paxton) .... ブロック・ラベット(Brock Lovett)
スージー・エイミス(Suzy Amis) .... リジー・カルバート(Lizzy Calvert)
ルイス・アバーナシー(Lewis Abernathy) .... ルイス・ボーディン(Lewis Bodine)
バーナード・ヒル(Bernard Hill) .... スミス船長(Captain E.J. Smith)
ユワン・スチュワート(Ewan Stewart) .... マードック一等航海士(1st Officer Murdoch)
ジョナサン・フィリップス(Jonathan Phillips) .... ライトラーニ等航海士(2nd Officer Lightoller)
ケビン・デ・ラ・ノイ .... ピットマン三等航海士
サイモン・クレイン(Simon Crane) .... ボックスホール四等航海士(4th Officer Boxhall)
イオン・グラファド(Ioan Gruffudd) .... ロウ五等航海士(Fifth Officer Lowe)
エドワード・フレッチャー(Edward Fletcher) .... ムーディ六等航海士(6th Officer Moody)
マーク・リンゼイ・チャプマン(Mark Lindsay Chapman) .... ワイルド航海士長(Chief Officer Wilde)
リチャード・グラハム(Richard Graham) .... ロウ操舵手(Quartermaster Rowe)
ポール・ブライトウェル(Paul Brightwell) .... ヒッチンズ操舵手(Quartermaster Hichens)
テリー・フォレスタル(Terry Forrestal) .... ベル機関部長(Chief Engineer Bell)
スコット・G・アンダーソン(Scott G. Anderson) .... 見張係フレデリック・フリート(Frederick Fleet)
マーティン・イースト(Martin East) .... 見張係リー(Lookout Lee)
グレゴリー・クック(Gregory Cooke) .... ジャック・フィリップス一等通信士(Jack Phillips)
クレイグ・ケリー(Craig Kelly) .... ハロルド・ブライド二等通信士(Harold Bride)
リアム・トゥオヒー(Liam Tuohy) .... パン焼主任ジョフィン(Chief Baker Joughin)
ジェイムズ・ランカスター(James Lancaster) .... バイルズ神父(Father Byles)
ジョナサン・エヴァンス-ジョーンズ(Jonathan Evans-Jones) .... ウォレス・ハートリー(Wallace Hartley)
キャシーベイツ(Kathy Bates) .... モリー・ブラウン(Molly Brown)
エリック・ブレイデン(Eric Braeden) .... ジョン・ジェイコブ・アスター(John Jacob Astor)
シャーロット・シャットン(Charlotte Chatton) .... マデリーン・アスター(Madeleine Astor)
バーナード・フォックス(Bernard Fox) .... アーチボルト・グレーシー大佐(Col. Archibald Gracie)
マイケル・エンサイン(Michael Ensign) .... ベンジャミン・グッゲンハイム(Benjamin Guggenheim)
ファニー・ブレット(Fannie Brett) .... マダム・アウベルト(Madame Aubert)
マーティン・ジャーヴィス(Martin Jarvis) .... ダフ・ゴードン卿(Sir Duff Gordon)
ロザリンド・アイレス(Rosalind Ayres) .... ゴードン卿夫人(Lady Duff Gordon)
ロシェル・ローズRochelle Rose .... ロテス伯爵夫人(Countess of Rothes)
エルザ・ラヴェン(Elsa Raven) .... アイダ・シュトラウス(Ida Straus)
レウ・パルトラー(Lew Palter) .... イジドア・シュトラウス(Isidor Straus)
ジョナサン・ハイド(Jonathan Hyde) .... J・ブルース・イズメイ(J. Bruce Ismay)
ビクター・ガーバー(Victor Garber) .... トーマス・アンドリュース(Thomas Andrews)
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◆「事実は小説より奇なり」とはよくいったもので、この映画は1912年4月10日、豪華客船
「タイタニック」号が2223人を乗せて、イギリスのサウサンプトンからニューヨークへ向かう
洋上で氷山にぶつかり沈没した事実をもとに作られたショッキングな映画である。
見る人の五感をえぐるその映像にジャックとローズのラブストーリーをのせて作品化している。
陽気なジャックの乗船シーンから一転してタイタニック号が奈落の底に沈む瞬間は、
何とも言えない衝撃と嘆きを抱き、目を覆うばかりの光景だ。
主役のディカプリオとケイト・ウィンスレットが、体型的に不釣合いな感じだが、実際にはローズの
ふくよかさが裕福な感じを、ディカプリオのこじんまりさが貧乏臭さを出していて非常によかった。
2人の出会い・ジャックとローズの本当のパーティー・ローズの絵を描くジャック・沈みゆく船内から
ジャックを救い出すローズ・死を前にして試される2人の愛・2人で海の中へのジャンプなど、
シーンを重ねるごとにどんどんジャックが素敵に・・・ローズが魅力的
に感じられ、最後に海の底に
沈んでしまうジャックを見た時には、絶望感と罪悪感でいっぱいになり、涙もかれる思い。
2人のシーン以外にもグッ!とくる場面が沢山あり心を打つ。特に最期まで演奏し続けた奏者。
船の中に残りそれぞれの最後を迎える人々等々。ただ悪役のように扱われていたキャルにも
哀れさを感じた。表現のしかたがズレている
だけで、彼は彼なりに婚約者としてローズを愛した。
私なら例え大好きなレオ様でもジャックには走らなかったであろう。キャルの魅力も大きいところ。
フィクションではない歴史に残る悲劇を映像化するにあたり、ジャックとローズのラブストーリー性
を大きく取り上げた点に映画マニアの批判が集中したが、亡くなられた方の苦しみ・悲しみを実体験
のように共感できたのは、ジャックとローズがいて、より現実のものとなったような気が私はしている。
誰もに支持された超有名な大作ムービーだが、だからと言ってミーハー扱いせず、しっかり観て
いただき、死の前に自分のできることを・・・また生かされている自分が今すべきことを・・・今一度
考えてみることのできる作品であろう。

ダイ・ハードオススメ度:★★★☆☆



上映時間:131分*製作国:アメリカ*初公開年月1989/02/04/*ジャンルアクション
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スタッフ
監督:ジョン・マクティアナン
撮影監督ヤン・デ・ボン
原作ロデリック・ソープ
音楽マイケル・ケイメン
VFXスーパーバイザーリチャード・エドランド
VFXボス・フィルム
製作総指揮チャールズ・ゴードン
製作ローレンス・ゴードン/ジョエル・シルヴァー
脚本ジェブ・スチュアート/スティーヴン・E・デ・スーザ
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出演
ジョン・マクレーン/ブルース・ウィリス
ホリー・マクレーン/ボニー・ベデリア
ジョセフ・ヨシノブ・タカギ/ジェームズ・シゲタ
ハリー・エリス/ハート・ボックナー
ジニー/ダスティン・テイラー
アル・パウエル/レジナルド・ベルジョンソン
ジョンソンFBI捜査官/ロバート・ダヴィ
ジョンソンFBI捜査官/グランド・L・ブッシュ
ハンス・グルーバー/アラン・リックマン
カール/アレクサンダー・ゴドノフ
エディ/デニス・ヘイデン
フリッツ/ハンス・バーリンガー
フランコ/ブルーノ・ドヨン
セオ/クラレンス・ギルヤード・Jr
アレクサンダー/ジョーイ・プルーワ
ジェームズ/ウィルヘルム・フォン・ホンブルグ
マルコ/ロレンツォ・カッチャランツァ
ハインリッヒ/ゲイリー・ロバーツ
ウリ/アル・レオン
クリストフ/ジェラール・ボン
トニー/アンドレアス・ウィスニエフスキー
リチャード・ソーンバーグ/ウィリアム・アザートン
アーガイル/デヴロー・ホワイト
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◆90年代、人気を博したアクション映画で、ロデリック・ソープの小説「Nothing Lasts Forever」が
原作となる。アクション好きにはたまらないであろう緊張感と迫力で、占拠された超高層ビル内で手
に汗にぎる攻防が繰り広げられてゆく。女性にも人気なのかどうかはわからないが、絶大なる男性
ファンが多いことで知られる映画であるが、アクションというジャンルが好みではなく、タンクトップ姿
の人を見るのが異様に苦手な私にとっては、かなり厳しい映画であった。愛する人を守ろうとする姿
や、タイトルにもなっている通り、ナカナカ死なないしぶとさとか、さまざまな伏線をはってウイットに
富んだ会話で楽しませてくれるところなど、色々と趣向を凝らして見やすくしてくれている点は好感
がもてるのだが、それを差し引いても、ブルース・ウィリスとタンクトップ姿という非調和なビジュアル
が私の中でどうも受け入れられず誠に申し訳ない思いである。ただ、ジョン・マクレーンとアル・パウ
エルの心温まる友情には心揺さぶられるものがあった。舞台がクリスマスなので、クリスマスにアク
ション好きの恋人同士が観るには、心拍数も上がり最高ではないかと思う。2人の愛がダイハード?

タイムマシンオススメ度:★★★★☆



上映時間:96分*製作国:アメリカ*初公開年月2002/07/20/*ジャンルSF/アドベンチャー
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スタッフ
監督: サイモン・ウェルズ Simon Wells*ゴア・ヴァービンスキー Gore Verbinski
製作: ウォルター・F・パークス Walter F. Parkes*デヴィッド・ヴァルデス David Valdes
製作総指揮: アーノルド・レイボヴィット Arnold Leibovit
ローリー・マクドナルド Laurie MacDonald*ジョーグ・サラレグイ Jorge Saralegui
原作: H・G・ウェルズ H.G. Wells
脚本: ジョン・ローガン John Logan
撮影: ドナルド・マカルパイン Donald McAlpine
音楽: クラウス・バデルト Klaus Badelt
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出演
ガイ・ピアース Guy Pearce アレクサンダー
ジェレミー・アイアンズ Jeremy Irons ウーバー
オーランド・ジョーンズ Orlando Jones ボックス
シエンナ・ギロリー Sienna Guillory エマ
サマンサ・ムンバ Samantha Mumba マーラ
マーク・アディ Mark Addy
フィリーダ・ロウ Phyllida Law
オメロ・ムンバ Omero Mumba
ローラ・カーク Laura Kirk
ヤンシー・アリアス Yancey Arias
アラン・ヤング Alan Young
フィリップ・ボスコ Philip Bosco
ミンディ・クリスト Myndy Crist

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◆ホラー映画の如くスリル満点な作品。この映画は、さまざまな要素を盛り込んでいるため、純粋
なタイムトラベルを期待して観るとがっかりする展開かもしれないが、その分「恋愛」「SF」「ホラー」
「アクション」「アドベンチャー」と、あらゆるジャンルでの時間旅行を楽しむことができる。
1959年、1度映画化されており、今回再映画化となる。H.G.ウェルズによるSF文学を、そのひ孫で
あるサイモン・ウェルズが監督。「グラディエーター」でオスカーを獲得したジョン・ローガンが、原作
に敬意をはらいながらしっかりと練り上げたシナリオだ。後半登場する地底人との手に汗握る戦闘
シーンは、同じH.G.ウェルズの「月世界旅行」をヒントにしているらしい。
圧巻は、当時の自動車・馬車・家・調度類の描写、1899年〜2030年までの時間の流れ、時代の雰
囲気、タイムマシンのデザイン等、細かい部分が非常にお見事。「誰もが心の中にタイムマシンを
持っている。過去に戻るタイムマシンは記憶と呼び、未来に旅するタイムマシンを夢と呼ぶ」という
言葉にあるように、私達は過ぎたことをやり直すことはできないが、未来を変えることはできるという
力強いメッセージを感じた。今を精一杯幸せに生きなさい!というメッセージが心に響いた人には、
ラストの主人公の選択も頷けるというもの。80万年後の未来旅行をそれぞれの気持ちで体感して
いただきたい。主人公、ガイ・ピアースの顔の変化もお楽しみいただけることであろう。

ダ・ヴィンチ・コードオススメ度:★★★☆☆



上映時間:150分*製作国:アメリカ*初公開年月2006/05/20/*ジャンルミステリー/サスペンス
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スタッフ
監督:ロン・ハワード
原作:ダン・ブラウン
製作:ブライアン・グレイザー/ジョン・コーリー
製作総指揮:トッド・ハロウェル/ダン・ブラウン
脚本:アキヴァ・ゴールズマン
撮影:サルヴァトーレ・トチノ
編集:ダニエル・P・ハンリー/マイク・ヒル
美術:アラン・キャメロン
衣装デザイン:ダニエル・オーランディ
作曲:ハンス・ジマー
視覚効果:ムービング・ピクチャー・カンパニー/ダブル・ネガティブ
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出演
トム・ハンクス/ロバート・ラングドン
オドレイ・トトゥ/ソフィー・ヌヴー
イアン・マッケラン/リー・ティービング
ポール・ベタニー/シラス
アルフレッド・モリーナ/マヌエル・アリンガローサ司教
ジャン・レノ/ベズ・ファーシュ警部
ユルゲン・プロホノフ/アンドレ・ヴェルネ
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◆大ベストセラーである原作「ダ・ヴィンチ・コード」の映画化であるが、個人的にはこのジャンルで
150分はキツイ。展開が速いので、最後まで好奇心いっぱいに観ることができるのだが、正直精神的
にまいる1本である。まず、原作を読んでいる人には、多少優しく、公開前のTV特番などを観ている
人にも、多少親切で、キリスト教や聖書に強い方には、多少理解ができ、秘密結社や美術品への予備
知識をおもちの方には、多少好意的に観られる映画であることをあげておかなければならない。あとは
サスペンス&ミステリーが好きで、ルーブル美術館などヨーロッパの芸術や背景を楽しめる方にも
嬉しい作品。この中の項目に、どれだけ自分が当てはまるか?で、天国にも地獄にもなるわけだが、
面白さで言えば、そういった予備知識のないまま初観賞をし、だんだんと知識を増やして2回・3回と
劇場に足を運ぶ(またはDVD観賞をする)と、深いところにまで着目でき、自分自身もより高度な知性や
豊かな感性を手に入れられるのではないかと思う。これをフィクションと解くか?事実に基づいた歴史
ミステリーと読み解くか?は、それぞれの謎解きの腕によるところ。ただ、私のように眼球疲労の激しい
方には、吹き替え版で観られることを、それとなくおすすめしておきたい。そして、ダイイング・メッセージ
は、できれば名探偵コナンの世界くらいのネタにしていただけると有難いと思う。

タキシードオススメ度:★★★☆☆



上映時間:99分*製作国:アメリカ*初公開年月2003/03/15/*ジャンルアクション/コメディ
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スタッフ
監督:ケヴィン・ドノヴァン
製作総指揮ウォルター・F・パークス/ローリー・マクドナルド/ウィリアム・S・ビーズレー
製作アダム・シュローダー/ジョン・H・ウィリアムズ
脚本マイケル・J・ウィルソン/マイケル・リーソン
音楽ジョン・デブニー/クリストフ・ベック
撮影スティーブン・F・ウィンドン
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出演
ジャッキー・チェン:ジミー・トン
ジェニファー・ラブ・ヒューイット:デル・ブレイン
ジェイソン・アイザックス:クラーク・デブリン
デビ・メイザー:スティーナ
リッチー・コスター:バニング
ピーター・ストーメア:ジムス博士
ジェームス・ブラウン(カメオ出演)
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◆スティーブン・スピルバーグからのラブコールをうけ、ジャッキー・チェンがドリームワークスと
手を組んで実現した映画。昔からジャッキー・チェンの映画は観ていたので決して嫌いなわけでは
ないが、最近ではその作品のどれもが同じ類のアクション映画にしか見えず、少々うんざりしてい
たこともあり、今作はジャッキー映画の新境地としてとても楽しめた。アクション俳優であるジャッキ
ーファンには、何故彼の素晴らしいアクションにVFX処理をするのかとか、ジャッキーの魅力を全く
感じられない等々の不満もあることだろう。しかし、スーパーアクション俳優であるジャッキーとて、
全能ではない。やがて老いはやってくる。そんな老いも加わったジャッキーが魅せる映画として、ア
クションもできるコメディ俳優としての礎を築く作品になったような気がする。コメディもできるアクショ
ン俳優からの転身をはかる絶好の作品だと私は推している。このようにジャッキーに関しての評価は
抜群なのだが、いかんせん脚本には唸るような新鮮味があるわけでも絶大な面白味があるわけでも
なく、変なSF映画という印象である。おまけに不必要に下ネタを多用するあたり、ジャッキー映画の
トレードマークなのかもしれないが、ただのお下劣コメディにしか感じられず1ポイント減点の★3つ♪

TAXI NYオススメ度:★★★☆☆



上映時間:97分*製作国:アメリカ・フランス*初公開年月:2005/01/08/*ジャンル:アクション/コメディ
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スタッフ
監督:ティム・ストーリー
製作:リュック・ベッソン
製作総指揮:アイラ・シューマン/ロバート・シモンズ
脚本:トーマス・レノン/ロバート・ベン・ガラント/ジム・カウフ
オリジナル脚本:リュック・ベッソン
撮影:ヴァンス・バーバリー
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出演
クイーン・ラティファ/ベル・ウィリアムス
ジミー・ファロン/アンディ・ウォッシュバーン
ジゼル・ブンチェン/ヴァネッサ
ジェニファー・エスポジート/マータ・ロビンス警部補
アン=マーグレット/ウォッシュバーンの母
ヘンリー・シモンズ/ジェシー
ジョー・リシ
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リュック・ベッソンの大ヒット作「TAXi」をハリウッドリメイクしたカーアクション・コメディ。舞台をニューヨークに
改め、主人公のタクシードライバーを黒人女性に、また華麗な強盗団をセクシー美女で固めた。美女軍団が転
がす車はBMW760。スーパーチャージを搭載し、見事にチューンアップされたタクシーで、ベルのスーパードラ
イビングテクを駆使したカーチェイスが繰り広げられていく。女性陣のカッコよさに反し、ベルとペアーを組む
刑事の尋常じゃないヘタレ具合といったら、失笑ものだ。フランス版よりもセクシー度は増しているが、内容的に
はあまり変化が見られない為、マニアが細かい違いをチェックする程度にとどまる映画かもしれない。奇抜な
作品ではないが、こじんまりとした笑いや見せ場には嫌味が感じられず、好感度は高め。上映時間も丁度いい。

007 トゥモロー・ネバー・ダイオススメ度:★★★☆☆



上映時間:119分*製作国:アメリカ*初公開年月:1998/03/14/*ジャンル:スパイアクション
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スタッフ
監督ロジャー・スポティスウッド
製作マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ
脚本ブルース・フィアスティン
音楽デイヴィッド・アーノルド
撮影ロバート・エルスウィット
編集マイケル・アルカン、ドミニク・フォーティン
プロダクション・デザインアラン・キャメロン
特殊効果クリス・コーボルド
メインタイトル・デザインダニエル・クラインマン
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出演
ジェームズ・ボンドピアース・ブロスナン
エリオット・カーヴァージョナサン・プライス
ウェイ・リンミシェール・ヨー
パリス・カーヴァーテリー・ハッチャー
ヘンリー・グプタリッキー・ジェイ
スタンパーゴッツ・オット
ジャック・ウェイドジョー・ドン・ベイカー
Dr.カウフマンヴィンセント・スキャベリ
ロビンソンコリン・サルモン
ローバック提督ジョフレー・パーマー
Mジュディ・デンチ
Qデスモンド・リュウェリン
マニーペニーサマンサ・ボンド
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007シリーズもかなり長きにわたっているが、今作は18作目。ボンド役に至っては5代目。
私の中でのボンドは、断然初代の「ショーン・コネリー」であるが、3代目の「ロジャー・ムーア」、
今回の「ピアース・ブロスナン」等も人気は高い。個人的には、この5代目ボンド、色気がありすぎ
て妙な違和感。女性を虜にするくらいなので、当然そういう場面では色気が必要だと思うが、全面
色気たれ流し気味で、色気酔いしつつあった。が、その色気をもってしても、ボンドガール役である
ミシェール・ヨーに、その存在感の大半を奪われてしまっている。カッコ良さという点では、女だてら
に武闘派の彼女の方が1枚上。見所は、ボンドカー。BMWというのも意表をついていたが、その強靭
なるボディと装備には目を見張るものがあった。また、アクションシーンもナカナカの迫力で楽しい。

高層ビルの垂れ幕を利用し、顔面を破るカタチで降下する脱出方法には笑った。バイクでのお色気
満載な2ショットにも心躍る疾走感がある。007は、アクションが売りでしょう!という方に、お得な1本。

007 カジノ・ロワイヤルオススメ度:★★★☆☆



上映時間:144分*製作国:アメリカ・イギリス・ドイツ・チェコ*初公開年月:2006/11/26/*ジャンル:スパイアクション
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スタッフ
監督マーティン・キャンベル
製作総指揮アンソニー・ウェイ/カラム・マクドゥガル
製作マイケル・G・ウィルソン/バーバラ・ブロッコリ
原作イアン・フレミング
脚本ニール・パービス/ロバート・ウェイド/ポール・ハギス
音楽デヴィッド・アーノルド
主題歌クリス・コーネル
撮影フィル・メヒュー
編集スチュアート・ベアード
プロダクション・デザインピーター・ラモント
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出演
ジェームズ・ボンド:ダニエル・クレイグ
ル・シッフル:マッツ・ミケルセン
ヴェスパー・リンド:エヴァ・グリーン
フィリックス・ライター:ジェフリー・ライト
ルネ・マティス:ジャンカルロ・ジャンニーニ
ディミトリウス:サイモン・アブカリアン
ソロンジュ:カテリーナ・ムリーノ
ミスター・ホワイト:イェスパー・クリステンセン
M:ジュディ・デンチ

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007シリーズ21作目で、6代目ボンド役に「ダニエル・クレイグ」がお目見え。笑顔に品がない印象の新ボンドで、個人的には
顔が好みではなく、めいいっぱい不安を抱きながらの観賞だったが、これが意外とカッコイイ。冒頭の犯人との追っかけっこの
凄まじさには度肝をぬかれたが、犯人よりも少々人間っぽさがあり、リアル感が増して良かった。そして、カジノでの息詰まる対決。
そして、そして、ヴェスパーを慰めるシーンと、ラストの裏切られたことを知りつつも彼女を助けるあの男らしさに007の、ジェームズ
ボンドの真髄をみた気がした。脚本がナイスだが、あの拷問シーンは少々お下劣。6代目のボンドらしさが出ていると思うのでマイ
ナス要素にはならないが、そんなに特殊なファンに媚びることもないだろう。これらの素晴らしさに加えて、目のメイクの過激さは
多少気になったが、ボンドガール役のエヴァ・グリーンが可愛らしく、久々にボンドガール萌えに陥ってしまった。今となっては無理
だろうが、
ショーン・コネリーとの競演を観たかったところ。ボンド役に愕然としている私のような皆様、騙されたと思ってゼヒどうぞ。

ターミネーターオススメ度:★★★☆☆



上映時間:108分*製作国:アメリカ*初公開年月:1985/05/25/*ジャンル:SF/アクション
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スタッフ
監督:ジェームズ・キャメロン
製作総指揮ジョン・デイリー/デレク・ギブソン
製作ゲイル・アン・ハード
脚本ジェームズ・キャメロン/ゲイル・アン・ハード
音楽ブラッド・フィーデル
撮影アダム・グリーンバーグ
編集マーク・ゴールドブラット/ティム・ストーリー
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出演
ターミネーター/アーノルド・シュワルツェネッガー
カイル・リース/マイケル・ビーン
サラ・コナー/リンダ・ハミルトン
ピーター・シルバーマン/アール・ボーン
エド・トラクスラー警部/ポール・ウィンフィールド
ハル・ブコビッチ刑事/ランス・ヘンリクセン
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シリーズの中で1番衝撃をうけた作品であり、名作中の名作であることは認めているが、個人的にこういった
SFは好みではない為、評価が低すぎることをご了承いただきたい。2&3のアクション贔屓なジャンルとは違い
1はスリラー性が高く、このインパクトが先々のシリーズに影響している、数少ない傑作であると言える。ターミ
ネーターとなるアーノルド・シュワルツェネッガーを、一躍スターダムに押し上げた今作は、監督・脚本・演出・
音楽など、全てにおいて完璧で、悪の根源であるターミネーターと、ヒーローとしてのカイルの男っぷりに2大
タイトルを差し上げたくなるような2枚看板の主役映画に仕上がっている。個人的に是非共SFの目玉にしてほし
いと願う恐怖感が、この年代においても尋常ではなく、名台詞となった「I'll be back」は、誰もの記憶に残ってい
る1シーンでもある。とどまることのない人気と、圧倒的な強さと破壊力、威厳と、プレミアム感を身にまとった
ターミネーター1作目に敬意を表しながら観たい、スーパー映画♪

ターミネーター2オススメ度:★★★☆☆



上映時間:137分*製作国:アメリカ*初公開年月:1991/08/24/*ジャンル:SF/アクション
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スタッフ
監督:ジェームズ・キャメロン
製作総指揮ゲイル・アン・ハード/マリオ・カサール
製作ジェームズ・キャメロン
脚本ジェームズ・キャメロン/ウィリアム・ウィッシャー
音楽ブラッド・フィーデル
撮影アダム・グリーンベルグ
編集コンラッド・バフ/マーク・ゴールドブラット/リチャード・A・ハリス
制作補B・J・ラック
プロダクション・デザインジョセフ・ネメック3世
特殊メイクスタン・ウィンストン
衣裳デザインマルレーネ・スチュワート
キャスティングマリ・フィン
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出演
T-800/アーノルド・シュワルツェネッガー
サラ・コナー/リンダ・ハミルトン
ジョン・コナー/エドワード・ファーロング
T-1000/ロバート・パトリック
ピーター・シルバーマン博士/アール・ボーエン
マイルズ・ダイソン/ジョー・モートン
タリッサ・ダイソン/S・エパサ・マーカーソン
ティム/ダニー・クックシー
エンリケ・サルセイダ/カスチュロ・ゲッラ
ジャネル・ヴォイト/ジャネット・ゴールドスタイン
トッド/ザンダー・バークレー
ダグラス/ケン・ギベル
カイル・リース/マイケル・ビーン
予告編ナレーター/ドン・ラフォンティーヌ
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10年後の世界で再びターミネーターとの死闘を繰り広げる、世間では人気の高い「ターミネーター」の続編。
自由自在に姿を変える液体金属(擬似多合金)製のターミネーター(殺人アンドロイド)T-1000を、ILMによるCG
によって描き上げている。正直やりすぎでは?と思うほどの凄まじさに疲労を感じるほどであったが、公開当時
のCG技術の領域から鑑みると、その知名度を絶対的なものにしたカリスマ性は高い。また、ターミネーター2は、
特にメッセージ性が強く、少年に「命の尊さをわかってない。人は傷つくし、恐怖も感じる。君はそれを学ばなくて
はいけない」と言われたターミネーターが、泣くことはできないものの、最後には泣く意味を理解する場面がある。
また、タイタニックでも観られる「愛した人がただ去っていくのをゆっくりと見下ろすことになる。また、愛された人
は、笑みを浮かべ、ただじっと相手を見つめるだけ」というジェームズ・キャメロン監督の好きなラストシーンも人
それぞれ感じ入るものがあるはずだ。得体の知れない液体状の敵をしっかりと映像化することに成功し、映像
以外の部分もバランスよくみせるエンターテイメント作。今観ても全く古さを感じさせない映像は、超特級!

ターミネーター3オススメ度:★★★☆☆



上映時間:109分*製作国:アメリカ*初公開年月:2003/07/12/*ジャンル:SF/アクション
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スタッフ
監督:ジョナサン・モストウ
製作総指揮モリッツ・ボーマン/ガイ・イースト/ナイジェル・シンクレア/ゲイル・アン・ハード
製作マリオ・カサール
脚本ジョン・ブランカート/マイケル・フェリス
音楽マルコ・ベルトラミ
撮影 ドン・バージェス
編集ニール・トラビス/ニコラス・デ・トス
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出演
T-850/アーノルド・シュワルツェネッガー
ジョン・コナー/ニック・スタール
ケイト・ブリュースター/クレア・デーンズ
T-X/クリスタナ・ローケン
ロバート・ブリュースター/デビッド・アンドリュース
スコット・ピーターソン/マーク・フォミグリエッティ

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シリーズ3作目にして、ジェームズ・キャメロン監督から、ジョナサン・モストウ監督へとバトンタッチ。
1から7年後に2が、2から12年の年月を費やしターミネーター3がここに完成。監督やキャストの変更もあったが
個人的に1番衝撃だったのが、音楽担当の差し替え。ターミネーターの名詞がわりとも言えるあのメインテーマが
すっかりその姿を消し、ラスト申し訳程度に流れるのみであったのは非常に物悲しい思いがした。ということで、私と
しては、もはや続編というよりは、別物映画として楽しんだ印象が強い。1作目・2作目を観ていない人にもわかるよう
丁寧にあらすじを追い、上映時間もアクションも小気味よくテンポよくコンパクトにまとめあげた感がある。ただ、軽妙
に仕上げた分、映画に奥行きがなく、盛り上がりに欠けてしまった感は否めないが、それでもシリーズを引き継いだ
愛あるチャレンジ精神を買いたい。ユーモアを手土産に、12年間待ち続けたファンへ心を込めて捧げる3作目となっ
ている。

チャーリーズ・エンジェルオススメ度:★★★★☆

上映時間:98分*製作国:アメリカ*初公開年月:2000/11/11/*ジャンル:アクション
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スタッフ
監督:McG(マックジー)
製作:レナード・ゴールドバーグ
プロデューサー:ナンシー・ジュブノン
撮影監督:ラッセル・カーペンター
美術監督:J.マイケル・リーバ
衣装デザイン:ジョゼフ・G・オーリシ
編集:ピーター・テシュナー
編集:ウェイン・ワーマン A.C.E.
武術指導:ユエン・チョンヤン(袁 祥仁)
ダンス・コレオグラファー:マルガリート・デリックス
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出演
キャメロン・ディアス/ナタリー
ドリュー・バリモア/ディラン
ルーシー・リュー/アレックス
ビル・マーレー/ボスレー
ジョン・フォーサイス
サム・ロックウェル
クリスピン・グローバー
ティム・カリー
マット・ルブラン
トム・グリーン
ケリー・リンチ
ルーク・ウィルソン
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1976年から、アメリカのABC系で放映されたテレビドラマ『地上最強の美女たち!チャーリーズ
エンジェル』は、日本でも絶大なる人気を博した。本作は、そのリメイク映画版。
TVシリーズのファラ・フォーセットメジャーズほどのインパクトをかっさらった女優はいなかった
ものの、素直に<面白かった!>という感想が口をついて出てくる。
セクシーなチャーリーズ・エンジェルのアクション映画である為、自ずと男性向けかと思いきや
今作に限っては、女性向けかもしれない。オキマリのお色気作戦は実行されているものの、
健康的なお色気なので、男性には多少物足りないかもしれないが、女性には非常に好印象。
またアクションにおいても、ワイヤーワークを駆使したカンフーアクションが実にかっこ良くて爽快
であり、それでいてアクションばかりで押し通すストーリーでもないので、最大の敵である「飽き」防止
装置が随所に設置され、敵の侵入をしっかりと阻止しているのだ。
例えば、音楽1つとってもかなり聴き覚えのあるゴキゲンなサウンドで綴られ、あっ!この音楽!と
思っていると、今度はチャーリーズエンジェルの面々が、パーティコンパニオンやらお相撲さんやら
男装やら芸者風やらヨーデル娘やらやらのコスプレを次々とやってのけるのである。それがまた見事
にお似合いで、コスプレ好きにまで配慮した心憎い演出となっている。
そして3人娘が乗る車にも注目してみると、バリモアは白のマスタングを運転する。大きな車体を
華麗に操るサマは、女だてらにめちゃめちゃカッコイイ。ディアスの車は、真っ赤なフェラーリ。
ナタリーのイメージ通り、白痴美系のアクティブスタイルがピッタリな車種となっている。
リューが乗るのは、ベンツ300SLロードスター。グレーのカラーリングが知的で、アレックスが演じる
冒険家のイメージとしっくりくる。そしてコテコテに濃い3人娘以外のキャラも非常に楽しい。
ナタリーに「ロスでは誠実な男は貴重なのよ!」と言わしめた軽〜いバーテンダーや、不思議な魅力
で母性本能をくすぐるチャドちゃん等、男性陣も負けてはいない。それらの要素にダンスやコメディを
うまく絡めて
とてもイイ味を出しているので、そりゃ飽きている暇などないというものであろう。
1日6〜8時間に及ぶカンフーとワイヤー・アクションの猛特訓を受け、手を血だらけにしながらの練習
の甲斐あって、本当に切れ味の良い日本色の濃いアクション・バラエティ作品となっている。是非楽し
んで観て下さい。しかし、何かを求めようとしては、いけません。あくまでも娯楽作品として。
    ・・・・・・2005.10.14.金曜ロードショーにてTV放映・・・・・・

チャーリーズ・エンジェル フルスロットルオススメ度:★★★☆☆

上映時間:106分*製作国:アメリカ*初公開年月:2003/06/28/*ジャンル:アクション
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スタッフ
監督:マックG
製作ドリュー・バリモア/ナンシー・ジュヴォネン/レナード・ゴールドバーグ
脚本マリアンヌ・ウィバーリー/コーマック・ウィバーリー/ジョン・オーガスト
音楽エドワード・シェアマー
撮影ラッセル・カーペンター
編集ウェイン・ワーマン
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出演
ナタリーキャメロン・ディアス
ディランドリュー・バリモア
アレックスルーシー・リュー
マディソン・リーデミ・ムーア
ボスレーバーニー・マック
ピートルーク・ウィルソン
ジェイソンマット・ルブランク
アレックスの父親ジョン・クリーズ
The Thin Manクリスピン・グローヴァー
レイ・カーターロバート・パトリック
ケリージャクリーン・スミス
シーマスジャスティン・セロー
チャーリー・タウンゼントジョン・フォーサイス
ボスレービル・マーレイ
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◆70年代のTVシリーズをリメイクして大ヒットした「チャーリーズ・エンジェル」の続編。このシリーズ
の火つけ役となった、故ファラ・フォーセットさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。さて、フルスロ
ットルと題したこの第2弾、エンジェルの3人も監督のマックGも1弾と同じ布陣で臨んでいるわけだが、
残念ながらフルスロットルとはいかず、3年の月日が画面から老いを感じさせてしまった。冷静な目で
みると、アクションにおいてもダンスにおいてもコスプレ・ギャグにおいても、パワーアップしているように
も思うのだが、エンジェルの知的さや肉体の衰え、デミ・ムーアやブルース・ウィリスといった豪華なカ
メオ出演に頼ろうとする意図的なキャスティング、新鮮味に欠けるストーリーと、続編であるがゆえに比較
されてしまいがちな悲しいポイントに若干引っ掛かりがある。同じカメオ出演でも、初代エンジェルである
ジャクリン・スミスの登場や、挿入歌やパロディの豊富さには前作以上の嬉しさがある為、ガタガタの映画
というわけではないが、個人的には1弾ほどの楽しさを感じられなかった為、★3つで落ち着いた。しかし、
90%スタントなしという相変わらずのプロ根性は、さすがとしか言いようがなく、頭の下がる思いである。

チャーリーとチョコレート工場オススメ度:★★★★☆

上映時間:115分*製作国:アメリカ・イギリス*初公開年月:2005/09/10/*ジャンル:コメディ/ファンタジー
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スタッフ
監督: ティム・バートン
製作: ブラッド・グレイ/リチャード・D・ザナック
製作総指揮: マイケル・シーゲル/ブルース・バーマン/グレアム・バーク/
フェリシティ・ダール/パトリック・マコーミック
原作: ロアルド・ダール 『チョコレート工場の秘密』
脚本: ジョン・オーガスト
撮影: フィリップ・ルースロ
美術: アレックス・マクダウェル
衣装: ガブリエラ・ペスクッチ
編集: クリス・レベンゾン
音楽: ダニー・エルフマン
ナレーション: ジェフリー・ホールダー
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出演
ジョニー・デップ/ウィリー・ウォンカ
フレディ・ハイモア/チャーリー・バケット
デヴィッド・ケリー/ジョーじいちゃん
ヘレナ・ボナム=カーター/バケット夫人
ノア・テイラー/バケット氏
ミッシー・パイル/ボーレガード夫人
ジェームズ・フォックス/ソルト氏
ディープ・ロイ/ウンパ・ルンパ
クリストファー・リー/ドクター・ウォンカ
アダム・ゴドリー/ティービー氏
アンナソフィア・ロブ/バイオレット・ボーレガード
ジュリア・ウィンター/ベルーカ・ソルト
ジョーダン・フライ/マイク・ティービー
フィリップ・ウィーグラッツ/オーガスタス・グループ
リズ・スミス/ジョージナおばあちゃん
アイリーン・エッセル/ジョゼフィーンおばあちゃん
デヴィッド・モリス/ジョージおじいちゃん

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◆ベストセラーであり続ける児童文学作品「チャーリーとチョコレート工場」の映画化とあって、自ずと期待は膨ら
んだ。困難極まりないファンタジーな世界を、独特のティム・バートンタッチでの映像化に見事に成功している。
個人的には、チュコレート工場に入るまでのエピソードが大好きで、子供のようにわくわくさせられたのだが、
チョコレート工場内でのお話しは、一気に子供向け映画に様変わりしてしまい、当たり前ではあるのだが、
少々拍子抜け。しかし、ウィリー・ウォンカより目立っているウンパ・ルンパが可愛らしく、それでいて毒づいた歌や
ダンスがブラックな香りいっぱいでニヤッとさせてくれる。ウンパ・ルンパのさまざまなコスプレも一見の価値アリ。
それにしても、ジョニー・デップ様は、何をやらせても奇妙でそつがない。ウィリー・ウォンカの子供のような言動は
ジョニー・デップが演じることにより、大人気なく悪意に満ち満ちていて恐ろしくさえ感じる。逆にチャーリーがめっさ
いい子で救われる映画だ。工場内の鮮やかな風景も素晴らしく、目でも美味しく楽しませてくれる。きっと誰もが
映画を見終わった後、チョコレートが食べたくなるのではないだろうか?甘〜いミルクチョコレートと見せかけて
かなり通好みなブラックチョコレートだったり、実際には何が出てくるかわからない魅惑の1口チョコレートだったり。
甘くてほろ苦くて、それでいて子供にも大人にも好まれる、そんな素敵な映画。1度は観ておくべきだろう。

沈黙の戦艦オススメ度:★★★★☆

上映時間:103分*製作国:アメリカ*初公開年月:1993/05/01/*ジャンル:アクション
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スタッフ
監督アンドリュー・デイヴィス
製作アーノン・ミルチャン/スティーヴン・セガール/スティーヴン・ルーサー
製作総指揮J・F・ロートン/ゲイリー・ゴールドスタイン
脚本J・F・ロートン
撮影フランク・タイディ
音楽ゲイリー・チャン
美術ビル・ケニー
編集ロバート・A・フェレッティ/デニス・ヴァークラー/ドン・ブロチュ/ドヴ・ホウニグ
衣装(デザイン)リチャード・ブルーノ
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出演
スティーヴン・セガール(Casey Ryback)
トミー・リー・ジョーンズ(William Strannix)
ゲイリー・ビジー(Commander Krill)
エリカ・エレニアック(Jordan Tate)
パトリック・オニール(Capt Adams)
ニック・マンキューソ(Tom Breaker)
アンディ・ロマーノ(Admiral Bates)
コルム・ミーニー(Daumer)

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◆ポツダム宣言調印式にて使用された日本にとっても歴史的背景の深い戦艦「ミズーリ号」を舞台に壮大なロケ
が行われたというだけで物凄い映画である。相変わらず、セガールさんは強い。その強さは半端なく、まさに超人的
で強靭な不死身さがある。なので、全くハラハラなどさせないところが実に心臓に優しいのだが、ただ強いだけでは
なく、非常にかっこ良くもあり、母性本能にも響くあたたかさも兼ね備えている。おまけにいやらしさのない色気もあり
セガールさん自身が日本人に受けるキャラなのではないかと思わせるふしがある。元海兵隊員のエキスパートと
いう肩書きをもっているとはいうものの、コックなセガールさんが、凶悪テロリストをバッタバッタとやっつけるという
奇妙なアンバランスさが楽しい1本。テロリストの悪玉を演じるトミー・リー・ジョーンズさん、ラストの嘆かわしい
滑稽さは否めないものの、こちらも抜群の悪役ぶりを披露してくれている。ヒロインも地味ながら登場しているが、
やはりセガール作品という言葉で片付けたいセガールさんの魅力たっぷりなアクション映画といってよいでしょう。

デイ・アフター・トゥモローオススメ度:★★☆☆☆



上映時間:124分*製作国:アメリカ*初公開年月:2004/06/05/*ジャンル:SF/サスペンス/パニック
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スタッフ
監督:ローランド・エメリッヒ
製作:ローランド・エメリッヒ/マーク・ゴードン
製作総指揮:ウテ・エメリッヒ/ステファニー・ジャーメイン
原作:ローランド・エメリッヒ
脚本:ローランド・エメリッヒ/ジェフリー・ナックマノフ
撮影:ウエリ・スタイガー
編集:デヴィッド・ブレナー
音楽:ハラルド・クローサー
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キャスト
デニス・クエイド/ジャック・ホール
ジェイク・ギレンホール/サム・ホール
イアン・ホルム/ラプソン教授
エミー・ロッサム/ローラ
ジェイ・O・サンダース/フランク
セーラ・ウォード/ルーシー
アージェイ・スミス/ブライアン
タムリン・トミタ/ジャネット
オースティン・ニコルズ/J・D
ダッシュ・ミホク/ジェイソン
ケネス・ウェルシュ/副大統領
カール・アラッキ
ペリー・キング
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◆「インディペンデンス・デイ」「GODZILLA ゴジラ」のローランド・エメリッヒが、監督・製作・脚本を
一手に引き受け、つくりあげた地球温暖化をテーマにしたパニック映画であるが、前述の代表作
通り全てにおいてひとりよがりな自己満足映画としか言いようがなかった。もっと才能のある人達
の力を借りましょう・・・こんな大事な問題を担った作品なのだから。全てがダメというわけではなく、
確かに400カットもの高度なVFXを駆使した、LAの大竜巻群のシーンやNYの大津波のシーン、
猛吹雪のシーンなど、天災の描写は自然の脅威を見事なまでに見せつけた迫力となっており、視聴
者にある程度の危機感はもたらしたと思う。しかし、それを現実問題として考えてゆける焦りや志しや
問題提議といった「この映画を観た今から何かしなければ・・・」という気持ちづくりがなされていない
点が絶望的な作品である。ただ単に映像美を追求した映画で、リアリティがまるで感じられないため、
人類への警告どころか、逆に明るい未来の予感すら感じてしまうところが非常に恐ろしい。リアリティ
のなさという部分で1番酷いのが、東京都千代田区を再現した外国人が思う日本妄想劇場。どう観て
も日本人ではない喋り・・・意味のわからない看板・・・日本人=携帯&一杯飲み屋という間違ったイメ
ージ。信憑性を問う映画でこんな適当なシーンを用いること自体許されることではない。最後には、そ
の日本人とおぼしき人物に叩きつける雹。あくまでもアメリカ人ではなく日本人を使いたかったのはソコ
なのか?と疑ってみたくもなるほど愛のないシーンであった。アメリカ人と日本人との心の温暖化が必
要だろうと一瞬思ったりもする。あまり悪態ばかりつくのも何なのでこれくらいにしておくが、温暖化が
進めば、食の問題・衛生問題・病・資源・環境等あらゆる問題が見えてくる。この映画を観て、この程度
の話なのか〜で終るのではなく、地球に生きる者として、目の前にある1つ1つの変化を気にしていた
だく1つのきっかけにしていただきたいと思う。抜群の映像と音響効果が決して無駄にならぬよう・・・。

ティアーズ・オブ・ザ・サンオススメ度:★★★★☆



上映時間:118分*製作国:アメリカ*初公開年月2003/10/25/*ジャンル:ドラマ/アクション/戦争
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スタッフ
監督: アントワーン・フークア
製作: イアン・ブライス/マイク・ロベル/アーノルド・リフキン
製作総指揮: ジョー・ロス
脚本: アレックス・ラスカー/パトリック・シリロ
撮影: マウロ・フィオーレ
編集: コンラッド・バフ
音楽: ハンス・ジマー/リサ・ジェラード
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キャスト
ブルース・ウィリス(A.K.ウォーターズ大尉)
モニカ・ベルッチ(リーナ・ケンドリックス)
コール・ハウザー
イーモン・ウォーカー
ジョニー・メスナー
ニック・チンランド
チャールズ・イングラム
ポール・フランシス
トム・スケリット
マリック・ボーウェンズ
ピーター・メンサー
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◆「ダイ・ハード4」として用意されていた脚本であったが、刑事が起こす事件としてはある意味
スケール違いであろうということで設定を大幅に改変し全くの別物映画としてひのめを見た作品。
賢明な判断であったと思う。アメリカ人によるアメリカ人の為のアメリカ映画と言われればそれまで
なのだが、かなり現実味を帯びた描写は身につまされるものがある。何が正しいのか何が悪なのか
をとことん考えさせられる映画で、戦争という背景の中に「勇気」や「絆」や「信頼」や「真心」といった
深い深いヒューマン・ドラマの要素もたっぷり。ただ、とても魅力的なウォーターズ大尉に比べ、
ケンドリックス女医の強引さに多少イラッとくる部分はある。しかし、いつもはお色気路線でグイ押しの
モニカ・ベルッチが勇ましい女医を熱演している姿は、何とも眩しく映った。海軍の全面協力のもと、
主要キャストは実際に訓練を受け、空母もFA/18をしっかりと飛ばしてしまうという本物仕様も嬉しい。
それに加えて、
音響や映像も特別仕様。その迫力たるや絶賛すべき秀逸作品であろう。戦争の
無意味さを提示する映画であるが、複雑な気持ちになるラストで何人の人が想いを深めるかがカギ。

テイキング・ライブスオススメ度:★★★☆☆



上映時間:103分*製作国:アメリカ・カナダ*初公開年月:2004/09/11/*ジャンル:スリラー/サスペンス
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スタッフ
監督D・J・カルーソー
製作総指揮ブルース・バーマン/デヴィッド・ハイマン/ダナ・ゴールドバーグ
製作マーク・キャントン/バーニー・ゴールドマン
脚本ジョン・ボーケンキャンプ
出演者アンジェリーナ・ジョリー/イーサン・ホーク
音楽フィリップ・グラス
撮影アミール・M・モクリ
編集アン・V・コーテス

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出演
イリアナ・スコット捜査官:アンジェリーナ・ジョリー
コスタ:イーサン・ホーク
ハート:キーファー・サザーランド
アッシャー夫人:ジーナ・ローランズ
パーケット:オリヴィエ・マルティネス
レクレア:チェッキー・カリョ
デュバル:ジャン=ユーグ・アングラード
ヤング・アッシャー:ポール・ダノ
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◆犯人はすぐにわかったが、この映画は犯人捜しを目的としていないため、ガッカリする必要はない。ただ、
優秀なプロファイラーで気丈かつ女前なFBI特別捜査官が、あっさり恋に堕ちてしまうという何とも腑に落ちない
展開にガックリ。私情が入り、プロファイリングできなかったということか?あまりにもプロ意識がなさすぎる・・・。
殺人鬼が次々と他人の人生を生きるというふれこみが面白いと思ったが、実際にはそのあたりはほとんど描かれ
ていないので、ここで私が騙されたというオチにたどりつく。
親の愛情の偏りに、子供は敏感。子供の心が荒むの
は愛情不足であり、女が強くなったのは、男が卑怯で頼りなくなった為、自らが我が身を守らねばならない為。
コスタとイリアナを見て、そんなことを考えてしまった。ラストは、束の間の衝撃を味わうことだろう。アンジーの美
しさに救われた映画だと思う。・・・2008.3.9.日曜洋画劇場にてTV放映あり・・・

デイライオススメ度:★★★★☆



上映時間:115分*製作国:アメリカ*初公開年月:1996/12*ジャンル:アクション/パニック
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スタッフ
監督:ロブ・コーエン
製作:ジョン・デイヴィス/ジョセフ・M・シンガー/デヴィッド・T・フレンドリー
製作総指揮:ラファエラ・デ・ラウレンティス
脚本:レスリー・ボーエム
撮影:デヴィッド・エグビー
メイクアップ:ジャンネット・デ・ロッシ
音楽:ランディ・エデルマン

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出演
シルヴェスター・スタローン Sylvester Stallone(キット)
エイミー・ブレネマン Amy Brenneman(マデリーン)
スタン・ショウ Stan Shaw(ジョージ)
ヴィゴ・モーテンセン Viggo Mortensen(ロイ)
クレア・ブルーム Claire Bloom(エレノア)
ダン・ヘダヤ Dan Hedaya
セイジ・スタローン Sage Stallone(ビンセント)
コリン・フォックス Colin Fox(ロジャー)
ジェイ・O・サンダース Jay O. Sanders
カレン・ヤング Karen Young
バリー・ニューマン Barry Newman(ノーマン)
ヴァネッサ・ベル・キャロウェイ(グレース)
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◆スタローンがハマり役でなかなか良い作品。色々なパニック映画を観てきたが、その中でも感動
できる1本であろう。どこかで見たことのあるようなシーンてんこ盛りでありながら、この映画にしか
ない悲しさや生きることに対する執念・人物のリアリティには目を見張るものがある。みんなで協力
して死にもの狂いで助け出した人物を最終的に死なせてしまうシーンや、おばあさんが犬や息子を
想いながら亡くなるシーンでは、ドキュメンタリー映画のような悲哀を感じ、ただ「よかったね♪」な
いつものパニック映画とは一味違った仕上がりとなっている点は貴重。そう書くと、何だか血も涙も
ないパニック映画のようだが、脱出のために皆が心を1つにする姿は、人々に希望を与え、また素直
に「人間もすてたもんじゃない」という感動で心を揺さぶられる。ラスト、穴の中から1人1人が救出
されるシーンでは、何とも言えずあたたかい気持ちに包まれた。ただ派手なだけのアクション映画
とは一線を画す後味のよい映画だと思う。・・・
2006.7.14.金曜ロードショーにてTV放映あり・・・

ディープ・インパクトオススメ度:★★★☆☆



上映時間:120分*製作国:アメリカ*初公開年月:1998/06/20/*ジャンル:SF/パニック/ドラマ
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スタッフ
監督:ミミ・レダー
製作:リチャード・D・ザナック/デヴィッド・ブラウン
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ/ジョーン・ブラッドショウ/ウォルター・F・パークス
脚本:マイケル・トルキン/ブルース・ジョエル・ルービン
撮影:ディートリッヒ・ローマン
美術:レスリー・ディレイ
衣装デザイン:ルース・マイヤーズ
編集:ポール・チチョッキ/デヴィッド・ローゼンブルーム
キャスティング:アリソン・ジョーンズ
音楽:ジェームズ・ホーナー

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出演
スパージョン・“フィッシュ”・タナー 船長/元宇宙飛行士/ロバート・デュヴァル
ジェニー・ラーナー/ニュースレポーター/ティア・レオーニ
リオ・ビーダーマン/彗星発見者/イライジャ・ウッド
ロビン・ラーナー/ジェニーの母/ヴァネッサ・レッドグレーヴ
ジェイソン・ラーナー/ジェニーの父/マクシミリアン・シェル
サラ・ホッチナー/リオの恋人/リーリー・ソビエスキー
トム・ベック/合衆国大統領/モーガン・フリーマン
アラン・リッテンハウス/元財務長官/ジェームズ・クロムウェル
アンドレア・ベイカー/宇宙船メサイア号責任者/メアリー・マコーマック
マーク・サイモン/メサイア号ナビゲーター/ブレア・アンダーウッド
オーレン・モナッシュ/メサイア号飛行指揮官/ロン・エルダード
ガス・パーテンザ/メサイア号軍医/ジョン・ファヴロー
マーカス・ウルフ/天文学者/チャールズ・マーティン・スミス
ドン・ビーダーマン/リオの父/リチャード・シフ
ヴィッキー・ホッチナー/サラの母/デニス・クロスビー
ミハイル・タルチンスキー/ロシアの宇宙飛行士/アレキサンダー・バルエフ
エリック・ヴェネカー/TVカメラマン/ダグレイ・スコット
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◆巨大彗星の地球衝突による人類滅亡&地球滅亡の危機を壮大なスケールで描いた世紀末超大作。
同系統の映画は沢山あるが、彗星発見者とそれを取り巻く人々・マスコミとその家族・政府・宇宙飛行士
といった数々の人間模様をこれほど丁寧に描いている映画というのは珍しく貴重なのではないかと思う。
勿論、CGやSFXを駆使したド迫力ものの映像もお見事だが、どちらかというとSF力よりもヒューマン性の
高い作品だという印象が強い。これだけの人間愛を120分の映画に詰め込んでいるものの、強引な感じが
しないところも魅力の1つ。ただ、愛する人を守るために自分の命を棒にふってまでやってきたリオを見て、
喜んでいる恋人サラの感情に引っ掛かりを感じてしまった。恋人としては確かにどこか嬉しい気持ちはある
だろうし、映画的にも盛り上がるとは思うが、こういう映画において美談をもちこむのはどうもいただけない。
タイタニックの時には全く思わなかったのだが、男と女、立場が変わると、何となくやりきれない感情が生ま
れる。救いは、赤ちゃんを救うことができたことだろう。どんな時も、助かる命を粗末にしてはいけない。人を
押しのけてまで生きることに執着しろとは言わないが、生きたくても生きられない人の分まで生きるべきだ。
リオは決して命を捨てたわけではなかったのかもしれないし、結果的にはラッキーだったのだが、その部分
だけは色々な背景が見えて切なく感じられた。極限状態に追い込まれた時に自分ができることなんて限ら
れているだろうが、心の中に愛する人がいるというのは素晴らしい事だなと思えた映画。絶望とパニック、ど
ちらも向き合うと恐ろしいものだが、自分をコントロールする精神力だけは失いたくないと感じる事ができた。

ディープ・ブルーオススメ度:★★★★☆



上映時間:105分*製作国:アメリカ*初公開年月:1999/10/09/*ジャンル:アクション/ホラー/パニック
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スタッフ
監督:レニー・ハーリン
脚本:ダンカン・ケネディー/ドナ・パワーズ/ウェイン・パワー
製作:アキバ・ゴールズマン/トニー・ラドウィグ/アラン・リーシュ
製作総指揮:ダンカン・ヘンダーソン/ブルース・バーマン
撮影:スティーブン・ウィンドンA.C.S.
美術:ウィリアム・サンデル/ジョーゼフ・ベネット
編集:フランク・J・ユーリオステA.C.E./デレク・G・ブリーキン/ダラス・S・プウェット
共同製作:レベッカ・スパイキングズ
衣装:マーク・ブリッジズ
製作提携:トム・マック
視覚効果監修:ジェフリー・A・オークン
サメ動作監修:ウォルト・コンティ
音楽:トレバー・ラビン
特殊効果監修:ジョン・リチャードソン
スタント・コーディネーター:R・A・ロンデル
水中撮影:ピート・ロマノ
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出演
Thomas Jane トーマス・ジェイン (Carter Blake)
Saffron Burrows サフロン・バロウズ (Dr. Susan McAlester)
Samuel L.Jackson サミュエル・L・ジャクソン (Russell Franklin)
Jacqueline McKenzie ジャクリーン・マッケンジー (Janice Higgins)
Michael Rapaport マイケル・ラパポート (Tom Scoggins)
Stellan Skarsgard ステラン・スカルスゲールド (Jim Whitlock)
LL Cool J LL・クール・J (Preacher)
Aida Turturro アイダ・タトゥーロ (Brenda Kerns)
Daniel Rey ダニエル・レイ (Glenn Kuhn)
Brent Roam ブレント・ロアム (Dale Heather)
Ronny Cox ロニー・コックス (Executive)
***************************************************************************************
◆NHK番組のような同タイトルの大ヒット映画と間違えることなかれ。こちらは遺伝子操作された
マコシャークの恐怖を描いた海洋ホラー。鮫と言えば、あの「ジョーズ」を思い出すだろうが、作りが全くの
別物であるため、違う楽しみ方ができる。ジョーズは、正体を現さない恐ろしさであったが、こちらは最初
からこれでもかっというほど鮫が出ずっぱり。それでも恐怖を味わえるのは、閉鎖された空間をうまく利用
した点と、知能を持った鮫であるという脚本の面白さであろう。『ダイ・ハード2』や『クリフハンガー』で大ヒット
をとばしたレニー・ハーリン監督の3年ぶりの作品であるが、アクション映画のツボを心得ているとみえ、さま
ざまな場面でその才能を発揮している。作品としてはさほど大ヒットにはならなかったが、ガスオーブン内での
一連のシーンや鮫を感電させるサフロン・バロウズのセクシーショット・ヒップホップ界のカリスマ「LL.クール.J」
の活躍など見所満載の娯楽映画となっている。惨劇の舞台となった海洋医学研究施設「アクアティカ」は、

『タイタニック』の撮影用にジェームズ・キャメロンが建設させたメキシコ・バハ・スタジオに作られ、
毎分9000ガロン(34リットル)の海水を流し込めるという第一タンクや浄水施設を再利用したと言われるだけ
あり、随所にタイタニックの場面を思わせるシーンがある。そんなところを発見するのもまた小さな楽しみと
言えそうだ。
私は、素直に面白かったが、大演説中にパクリと鮫に食われてしまうシーンのCGがあまりに粗雑
だったので、びっくり驚く場面で苦笑いしてしまったのが少々残念だったかも。1時間45分息つく間もない
ドキドキをどうぞ。
    ・・・・・・2006.7.9.日曜洋画劇場にてTV放映あり・・・・・・

DENGEKIオススメ度:★★★★☆



上映時間:101分*製作国:アメリカ*初公開年月:2001/08/11/*ジャンル:アクション/ドラマ
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スタッフ
監督:アンジェイ・バートコウィアク
脚本:エド・ホロウィッツ/リチャード・ドービディオ
制作:ジョエル・シルバー/ダン・クラッキオーロ
製作総指揮:ブルース・バーマン
撮影:グレン・マクファーソン,C.S.C.
美術:ポール・デナム・オースターベリー
編集:デレク・G・ブリーキン
共同製作:ジョン・M・エッカート
音楽:ジェフ・ローナ/デイモン・"グリース"ブラックマン
音楽監修:バリー・ハンカーソン/ジョーモ・ハンカーソン
衣装:ジェニファー・ブライアン
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出演
オーリン・ボイド:スティーブン・セガール
ラトレル・ウォーカー:DMX
ジョージ・クラーク:アイザイア・ワシントン
T.K.:アンソニー・アンダーソン
ストラット:マイケル・ジェイ・ホワイト
ヒンジズ:ビル・デューク
マルケイヒー:ジル・ヘネシー
ヘンリー・ウェイン:トム・アーノルド
ダニエルズ:ブルース・マッギル
モンティーニ:デイビッド・バディム
トリシュ:エバ・メンディス
ユーセルディンガー:マシュー・G・テイラー
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スティーブン・セガール映画。「マトリックス」「リーサル・ウェポン」シリーズ「ダイ・ハード」シリーズ
のジョエル・シルヴァーと組み、「ロミオ・マスト・ダイ」のスタッフの協力を得てつくりあげたエンター
テインメント・アクション・ムービー。
合気道7段でマーシャルアーツの達人であるスティーブン・セガールのワイヤーアクションは見応え
たっぷり。これまでのセガール映画もその強靭ぶりがスカッと気持ちよく、個人的に好みであったが、
今作品は多くの人に支持された映画としても有名で「ハンニバル」「ザ・メキシカン」「スターリングラード」
といった強豪をもしのぐ大ヒットとなった。今回非常に好印象だったのが、ドラマ仕立てな脚本にもある
と言えるが、映画出演3作目となるカリスマヒップホップミュージシャンDMXの存在がかなり効いている。
映画の中で流れるラップが映像とうまく絡み合い、テンポのよいカッコよさとトボけた泥くささが同居する
今までにないセガール作品を生んだ。
また死人は多いものの、目に余るほど血が噴出したり、残酷・残虐なシーンが多いわけでもなく、それ
以上にユーモラスなシーンを多分に用意している為、女性にも楽しく観られる気楽さがある。
クライマックスのドンデン返しも魅力の1つであり、見るものからアドレナリンを放出させる。スポーツ観戦
のノリで興奮を満喫できることだろう。

天使にラブ・ソングをオススメ度:★★★★☆



上映時間:100分*製作国:アメリカ*初公開年月1993/04/17/*ジャンルミュージカルコメディ
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スタッフ
監督:エミール・アルドリーノ
製作総指揮スコット・ルーディン
製作テリー・シュワルツ
脚本ジョセフ・ハワード
音楽マーク・シャイマン
撮影アダム・グリーンベルグ
編集リチャード・ハルシー
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出演
デロリス・ヴァン・カルティエ/ウーピー・ゴールドバーグ
ヴィンス・ラ・ロッカ/ハーヴェイ・カイテル
修道院長/マギー・スミス
メアリー・パトリック/キャシー・ナジミー
メアリー・ロバート/ウェンディ・マッケナ
メアリー・ラザラス/メアリー・ウィックス
エディー・サウザー警部/ビル・ナン
ジョーイ/ロバート・ミランダ
ウィリー/リチャード・ポートナウ
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全米で6か月ものロングランを記録した大ヒット映画。「ゴースト」でその存在感を見せつけたウーピー
ゴールドバーグが、ミュージカルコメディにチャレンジした異色作で、しがないクラブシンガーが修道院の
聖歌隊でゴスペルを唄い人々を魅了してゆくという感動作。正直作品としてはB級だと思うが、派手さは
なくてもハートのあるストーリーは非常に心地良い。序盤の体たらくな雰囲気を観る限りでは、痛いコメデ
ィなのではないかと一瞬たじろぐが、その後の中盤から後半にかけては、音楽も交えてワクワクの展開。
メインのデロリスのユーモラスな行動や表情は抜群だが、修道院長や聖歌隊のメンバーであるメアリー・
パトリックやメアリー・ロバートやメアリー・ラザラスといったシスター達1人1人の可愛ユニークな演技に
も注目だ。神聖なる尼さんをギャグにしている点も極めて滑稽だが、最終的に「尼さんは撃てない」という
悪人さえも煙に巻く宗教観念でオチをつけるあたりも肩透かし的で笑える。そのあたりの曖昧さと、しっかり
聴かせる完成度の高いゴスペルとのあまりに大きなギャップこそが、実は計算されたギャグなのかもしれ
ないとさえ思えた。こういう映画でありがちな、ただ迷惑ばかりかけてくれる主人公を誠心誠意助けるといっ
た展開を覆し、デロリスと修道院側とのギブ&テイクが成立している関係というのも個人的に満足でき、モチ
ベーションを上げることができた映画。感動作と言ってもお涙頂戴ものというわけではないが、きっと観た人
の心に何か1つはあたたかい灯りがともるはず。そして、ゴスペルに親しんでくれる人が増えると尚嬉しい♪

天使にラブ・ソングを2オススメ度:★★★★☆



上映時間:107分*製作国:アメリカ*初公開年月1994/06/11/*ジャンルミュージカルコメディ
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スタッフ
監督:ビル・デューク
製作総指揮スコット・ルーディン
製作ドーン・スティール
脚本ジェームズ・オア
音楽マイルズ・グッドマン
撮影オリバー・ウッド
編集ジョン・カーター
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出演
ウーピー・ゴールドバーグ:デロリス・ヴァン・カルティエ/シスター・メアリー・クラレンス
マギー・スミス:聖キャサリン修道院院長
キャシー・ナジミー:シスターメアリー・パトリック
メアリー・ウィックス:シスター・メアリー・ラザラス
ウェンディ・マッケナ:シスター・メアリー・ロバート
バーナード・ヒューズ:モーリス神父(校長)
マイケル・ジェッター:イグナティウス神父
トーマス・ゴチャック:ウォルフガング神父
ブラッド・サリヴァン:トーマス神父
ロバート・パストレリ:ジョーイ・バスタマンテ(料理長)
ジェームズ・コバーン:クリスプ理事長
ローリン・ヒル:リタ・ルイス・ワトソン
アラナ・ウバク:マリア
ライアン・トビー:ウェスリー・グレン・"アーマル"・ジェームズ
ロン・ジョンソン:リチャード・"スケッチ"・ピンカム
ジェニファー・ラブ・ヒューイット:マーガレット
クリスチャン・フィッツァレス:タイラー・チェイス
デヴィン・カミン:フランケイ
シドニー・ラシック:司会者
シェリル・リー・ラルフ:フローレンス・ワトソン(リタの母親)
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◆修道院に乗り込んだ「天使にラブ・ソングを」に引き続き、続編は荒れた高校の音楽教師と化して
歌姫デロリスの活躍が展開する。パート1でもそうだったが、冒頭の歌って踊って笑えるウーピーショー
が毎回楽しい!そして、続編と侮ることなかれ!個人的には、こちらの方が更に良作だと思える。
パート1・パート2、どちらも音楽好きの人間を相手にしているので違和感はないのだが、パート2の
方が自然な流れで物語が進む。若者に受け入れられ易いヒップホップやラップの軽快でノリの良い
リズムも心地良さを私達に運んでくれる。そして、その手のサウンドが好きな人達ならご存知の歌姫
「ローリン・ヒル」が出演している点でも貴重な映画。歌そのものとしては、パート1の感動を超えられ
なかったが、パート2でも二番煎じにならず、全く違ったストーリーと感性で続編を堪能させてもらえた
ミュージック・ムービーとして高く評価したい。映画としてグラミー賞を、音楽部門としてアカデミー賞を
私から差し上げたいで賞♪世間では、2の興行収入が低迷したようで期待していたパート3は創られ
なかったが、興行収入等に左右される事なく後世に残すべき素晴らしい作品を映画業界はもっと大切
にすべきだと思って止まないくらい元気の出るベタ映画だった。感動できるベタ映画にラブ・ソングを♪

トゥルー・ライズオススメ度:★★★☆☆

上映時間:144分*製作国:アメリカ*初公開年月:1994/09/13/*ジャンル:スパイアクション/コメディ
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スタッフ
監督:ジェームズ・キャメロン
製作ジェームズ・キャメロン/ステファニー・オースティン
製作総指揮リー・サンチーニ/ロバート・シュライヴァー/ローレンス・カザノフ
原作クロード・ジディ/シモン・ミシェル/ディディエ・カミンカ
脚本ジェームズ・キャメロン
撮影ラッセル・カーペンター
VFXスーパーバイザージョン・ブルーノ
VFXデジタル・ドメイン/ボス・フィルム
音楽ブラッド・フィーデル
美術ピーター・ラモント
編集コンラッド・バフ/マーク・ゴールドブラット/リチャード・ハリス
タイトル・デザインR/GA(カイル・クーパー)
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出演
ハリー・タスカー/アーノルド・シュワルツェネッガー
ヘレン・タスカー(ハリーの妻)/ジェイミー・リー・カーティス
ディナ・タスカー(ハリーの娘)/エリザ・ドゥシュク
ジュノ・スキナー/ティア・カレル
ギブ/トム・アーノルド
アジス/アート・マリック
ファイシル(TV版ではファイザル)/グラント・ヘスロヴ
サイモン/ビル・パクストン
スペンサー/チャールトン・ヘストン
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「ターミネーター」シリーズでタッグを組んだキャメロン&シュワルツェネッガーコンビが120億円
をかけて挑んだアクション大作。ありえないアクションとコメディ要素が120億を感じさせないところ
は大好きなのだが、コメディを下品な方向に仕上げてきたきらいがあり、爆笑ではなく少々苦笑い
気味になってしまった点が残念であった。ハリーの
アメリカの秘密諜報部員である立場と、法律事
務所に勤める夫人の夫として身分を偽らねばならない現状とが交錯して、話の展開としては面白い
のだが、娼婦並のヘレンのシーンには、一瞬笑えないグロさを感じてしまった。軽快に観進められる
映画だっただけに、エロさとコメディを混同された気分になり、気持ちが萎えたのは事実。タイトルの
ように何が事実で何が嘘なのか、わかり辛い世の中だが、夫婦や家族の絆だけは揺るぎない真実
であってほしいと願う。私的には、出演シーンは少ないものの、BOSS役のチャールトン・ヘストンの
出番が、ただただ嬉しい映画であった。

トゥー・ブラザーズオススメ度:★★★☆☆

上映時間:110分*製作国:イギリス/フランス*初公開年月:2004/09/18/*ジャンル:ドラマ/アドベンチャー
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スタッフ
監督: ジャン=ジャック・アノー Jean-Jacques Annaud
製作: ジャン=ジャック・アノー Jean-Jacques Annaud
ジェイク・エバーツ Jake Eberts
原作: ジャン=ジャック・アノー Jean-Jacques Annaud
脚本: ジャン=ジャック・アノー Jean-Jacques Annaud
アラン・ゴダール Alain Godard
撮影: ジャン=マリー・ドルージュ Jean-Marie Dreujou
音楽: スティーヴン・ウォーベック Stephen Warbeck
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出演
ガイ・ピアース Guy Pearce エイダン・マクロリー
ジャン=クロード・ドレフュス Jean-Claude Dreyfus 行政長官ユージン・ノルマンダン
フィリピーヌ・ルロワ=ボリュー Philippine Leroy-Beaulieu ユージンの妻マチルド・ノルマンダン
フレディ・ハイモア Freddie Highmore ラウール
マイ・アン・レー Mai Anh Le ナイ=レア
ムーサ・マースクリ Moussa Maaskri サラディン
ヴァンサン・スカリート Vincent Scarito ゼルビーノ

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『愛人/ラマン』、『セブン・イヤーズ・イン・チベット』、『薔薇の名前』、『スターリングラード』の
ジャン=ジャック・アノー監督による感動作
。代表作から重厚な人間ドラマというイメージが強い
アノー監督であるが、動物を主役とした作品はこれが初めての試みではない。日本では大ヒット
にはならなかったが、フランスではセザール賞の監督賞などを受賞するなど高い評価を獲得した
『子熊物語』の監督でもある。『子熊物語』は熊たちの微妙な表情の捉え方がまるで演技をしている
かように印象的な作品であったので、この作品『トゥー・ブラザーズ』への期待は必然的に高まった。
『トゥー・ブラザーズ』の発端については、『子熊物語』の構想を練るために動物園に通いながら、
どの動物なら映画スターになれそうかと思案していた中でクマと同時にトラの目にも心を奪われていた
ようだ。家族とのクリスマス休暇を孤島で過ごしていた時、頭に思いついたことを書き綴ってみたら、
それが2匹のトラの話になっていたという。世界的なトレーナー、ティエリー・ル・ポルティエを迎えたが、
彼は「グラディエーター」でラッセル・クロウと格闘するトラの名シーンが記憶に新しい名トレーナー。
ポルティエは自分の所有しているトラの中から、脚本に描かれているシーンを演じることができるトラを
選別し、他に必要な能力を持ったトラを集め、トレーニングを行い、撮影は走るのが得意なトラ、目の輝き
が素晴らしいトラ等、その用途に合わせて進められたという。この撮影に使われたトラは、30頭!
トラの演技にCGは一切使用されず、安全を第一に考えた撮影は、ゲートの外から行われ、俳優とトラが
絡むシーンも、1回はトラ、もう1回は俳優と分けて撮影を行い、その2つのフィルムを合成させて1つの
シーンを完成させたというだけあり、トラの表情は絶品で、とてつもない労力を費やした作品となっている。
肝心のストーリーだが、ただ人間が憎い内容となっており、世にはびこる殺伐とした戦争・闘争・殺人・虐待
ねたみ・いじめ・傲慢・強欲といった人間不信に陥るに十分な世の中に対して、更に憎しみを増幅させるよう
なテーマを掲げた映画である為、救いがない展開であるとも言える。感動を味わえるかは個人の資質次第
であろうが、この映画を見て<トラが可愛い映画だった>で終わるか、良きも悪きも人間の1人として何かを
感じ、学び、行動できるかが、カギとなる。<2005.7.16.プレミアムステージにて放映>

トゥームレイダーオススメ度:★★★☆☆

上映時:101分*製作国:アメリカ*初公開年月:2001/10/06/*ジャンル:アクション/アドベンチャー
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スタッフ
監督: サイモン・ウェスト Simon West
製作: ローレンス・ゴードン Lawrence Gordon
ロイド・レヴィン Lloyd Levin
コリン・ウィルソン Colin Wilson
製作総指揮: ジェレミー・ヒース=スミス Jeremy Heath-Smith
スチュアート・ベアード Stuart Baird
原案: サラ・B・クーパー Sara B. Cooper
マイク・ワーブ Mike Werb
マイケル・コリアリー Michael Colleary
脚本: パトリック・マセット Patrick Massett
ジョン・ジンマン John Zinman
脚色: サイモン・ウェスト Simon West
撮影: ピーター・メンジース・Jr Peter Menzies,Jr.
音楽: ジョン・パウエル John Powell
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出演
アンジェリーナ・ジョリー Angelina Jolie ララ・クロフト
イアン・グレン Iain Glen パウエル
ダニエル・クレイグ Daniel Craig アレックス
レスリー・フィリップス Leslie Philips ウィルソン
ジョン・ヴォイト Jon Voight クロフト卿
ノア・テイラー Noah Taylor ブライス
レイチェル・アップルトン ララの少女時代
クリス・バリー Chris Barrie ヒラリー
ジュリアン・リンド=タット Julian Rhind-Tutt
リチャード・ジョンソン Richard Johnson
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同タイトルの人気ゲームからの映画化。主人公「ララ」のイメージをくずさず、見事に演じあげたのは
「17歳のカルテ」「ブロンド・ライフ」「ボーン・コレクター」で強い印象を与えたアンジェリーナ・ジョリー。
ストーリー性はあまり重要視されておらず、とにかくアンジーのアクション!映像!お色気!で魅せる
内容だ。全体的な雰囲気としては、女性版インディージョーンズという例えがぴったり。ゲームを知らない
人に、もう少しストーリーを細かく追ってあげてもよいのでは?とも思ったのだが、勢いが命のアクション・
アドベンチャーなので、よく内容を把握しないまま見流すのも、また一策かとは思う。
冒頭のロボットとの格闘シーン・屋敷を襲撃されるシーン・洞窟内での戦闘シーンと、見所いっぱいの
アクションシーンは目が離せないのだが、石像が動き出すシーンで一気にコメディ映画と化す。
そんな作品。個人的に、アンジーの胸に目が釘付けだった(苦笑)<2005.10.2.日曜洋画劇場にて放映>

トゥームレイダー2オススメ度:★★★☆☆

上映時:117分*製作国:アメリカ*初公開年月:2003/09/20/*ジャンル:アクション/アドベンチャー
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スタッフ
監督:ヤン・デ・ボン
製作総指揮ジェレミー・ヒース=スミス
製作ローレンス・ゴードン/ロイド・レヴィン
脚本ディーン・ジョーガリス
音楽クレイグ・アームストロング
撮影デヴィッド・タッターサル
編集マイケル・カーン
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出演
ララ・クロフト/アンジェリーナ・ジョリー
テリー・シェリダン/ジェラルド・バトラー
ヒラリー/クリス・バリー
ブライス/ノア・テイラー
ジョナサン・ライス博士/キーラン・ハインズ
コーサ/ジャイモン・ハンスゥ
ショーン/ティル・シュヴァイガー
チェン・ロー/サイモン・ヤム
ジェン/テレンス・イン
ニコラス/ダニエル・カルタジローン
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◆人気アクションゲームの映画化第2弾。元々、男性ユーザーにのみ親切な映画である為、好きな
シリーズではないが、監督がヤン・デ・ボンとなったパート2は、意外と女性ユーザーにも親切な作り
となっていて好感が持てる。アクションに次ぐアクションで、いい加減疲れ果てた前作に比べ、今作は
アドベンチャーに重点を置き、前作ほどアクションやお色気ばかりに拘っていない。その分、色々詰め
込みすぎて、今1つそのどれもが中途半端という意見もあろうかと思うので、アクション好き・ゲームフ
ァン・性別などによって好みは分かれるかもしれない。私が1番イイナと思ったのが、サイボーグ的な1
に比べ、2ではララの人間らしさも垣間見られる点。殺人的に強く、クールでナイスバディなララ・クロフ
トにしか興味のない人にはこの映画は受け入れられるはずもなく完全なる駄作ということになるだろうが
災いを封じ込めた「パンドラの箱」のように、ただアンジェリーナ・ジョリーのプロモーション映画化する事
なく、映画をきちんとあるべきところに向かわせた事が、私的には意味ある2だったと感じている。しかし
前作以上の莫大な製作費を使って作られたと言われても、ふぅ〜ん・・としか答えられないのが切ない。

ドクタードリトルオススメ度:★★★☆☆

上映時間:84分*製作国:アメリカ*初公開年月:1998/12/*ジャンル:コメディ/ファミリー
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スタッフ
監督:ベティ・トーマス
製作:ジョン・デイビス、ジョセフ・M・シンガー、デイビット・T・フレンドリー
脚本:ナット・モールティン、ラリー・レビン
原作:ヒュー・ロフティング
製作総指揮:スー・バーテン・パウエル、ジェンノ・トッピング
撮影:ラッセル・ボイド,A.S.C.
プロダクション・デザイナー:ウィリアム・エリオット
編集:ピーター・テッシュナー
視覚効果スーパーバイザー:ジョン・ファーハット
音楽:リチャード・ギブス
衣装デザイナー:シャレン・デイビス
アニマトロニック・クリーチャー:ジム・ヘンソンのクリーチャーショップ
動物トレーナー主任:マーク・フォーブス
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出演
ドクター・ジョン・ドリトル:エディ・マーフィー
アーチャー・ドリトル:オシー・デイビス
ドクター・マーク・ウェラー:オリバー・プラット
キャロウェイ:ピーター・ボイル
ドクター・ジーン・レイス:リチャード・シフ
リサ:クリスティン・ウィルソン
ドクター・フィッシュ:ジェフリー・タンボー
マヤ:カイラ・プラット
シャリース:レーベン=シモーネ
ドクター・リトバック:スティーブン・ギルボーン

声の出演
ラッキー(犬):ノーム・マクドナルド
ジェイク(虎):アルバート・ブルックス
ロドニー(モルモット):クリス・ロック
ネズミ#1:レニ・サントーニ
ネズミ#2:ジョン・レグイザモ
雌ハト:ジュリー・カブナー
雄ハト:ゲリー・シャンドリング
年老いたビーグル:ブライアン・ドイル・マーレイ
酔っぱらいサル:フィル・プロクター
フクロウ:ジェンナ・エルフマン
ヤギ:フィリス・カーツ
太った雌犬:アーチー・ハーン
あんぐま:ポール・ルーベンス
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◆2006年1月19日放送の金曜ロードショーで鑑賞。さすがエディ・マーフィーという演技が光って
おり、いつもエディの声を担当している山寺氏の台詞まわしも絶妙だったが、1番インパクトがあった
のが、モルモットのロドニーの声を担当している中尾隆聖氏。ちょっと意地の悪い、でも憎めない
キャラがバイキンマンとだぶるが、見事にピッタリなキャスティングで、心地良く映画に冒頭できた。
原作のドリトル先生は、医者にして博物学者で、200年生きて人間の言葉が喋れるようになった
オウムのポリネシアから動物語を学び研究を重ねて、鳥や獣だけでなく貝や魚の言葉まで喋れる
ようになる。またドリトル先生は、動物の診察をするだけではなく、渡り鳥のネットワークを作って、
世界中の動物が郵便のやり取りができるようにしたり(当然動物のための文字も開発している)、
動物の生活向上のために力を尽くした。その一方で、ノアの箱船の大洪水を生き延びた年寄り
のカメを訪ねて昔の話を聞いたり、巨大な蛾に乗って月世界に出かけたり、冒険談もいっぱいだ。
そんなドリトル先生が、動物に拒否反応を示す前半は、実にありえなくも迫真の演技だと感じて
いたら、何とエディーマフィーは大の動物嫌いだそうで、あの演技は本物だったのかと驚くのだった。
100匹以上の動物が登場するこの映画だが、見終わった後、そんなに登場したのか?と感じるほど
動物よりな作品ではなかった気がした。かと言って家族に焦点があたっていたのか?と言われると
そうでもない。結局何が言いたかったのかハッキリしない作品ではあるのだが、やはり動物達の演技
の度合いを考えると、その苦労ぶりが垣間見え、動物と子供に弱い一般ピープル的な甘口評価と
なってしまうのである。金曜ロードショー内では、CM中にクイズが出題され、ファミリーで楽しめる
配慮もあり、決して大人志向とは言えないが、はっきりと子供向けと提示すれば、くすっと笑える
映画にはなると思う。でも子供向けにしては、動物達の言葉遣いが悪いのは引っかかる、微妙な
ファミリー映画。ラッキーとの会話シーンや、病院で犬が手術されるのを嫌がっているシーンが、
要必見。2もあるようだが、あまり期待はしていない。

トップガンオススメ度:★★★☆☆

上映時間:110分*製作国:アメリカ*初公開年月:1986/12/6/*ジャンル:アクション/青春
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スタッフ
監督 : Tony Scott トニー・スコット
製作 : Don Simpson ドン・シンプソン / Jerry Bruckheimer ジェリー・ブラックハイマー
製作総指揮 : Bill Badalato ビル・バダラート
脚本 : Jim Cash ジム・キャッシュ / Jack Epps Jr. ジャック・エップス・ジュニア
撮影 : Jeffrey Kimball ジェフリー・キンボール
音楽 : Harold Faltermeyer ハロルド・ファルターメイヤー/Giorgio Moroder ジョルジオ・モロダー
美術 : John De Cuir Jr. ジョン・デ・キュア・ジュニア
編集 : Billy Weber ビリー・ウェーバー
作詞: Tom Whitlock トム・ホイットロック 
字幕 : 戸田奈津子 トダナツコ
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出演
トム・クルーズ Tom Cruise マーヴェリック

ケリー・マクギリス Kelly McGillis チャーリー
ヴァル・キルマー Val Kilmer アイスマン
アンソニー・エドワーズ Anthony Edwards グース
トム・スケリット Tom Skerritt ヴァイパー
マイケル・アイアンサイド Michael Ironside ジェスター
ジョン・ストックウェル John Stockwell クーガー
バリー・タブ Barry Tubb ウルフマン
リック・ロソヴィッチ Rick Rossovich スライダー
ティム・ロビンス Tim Robbins マーリン
ジェームズ・トルカン James Tolkan スティンガー
メグ・ライアン Meg Ryan キャロリー
クラレンス・ギリヤード・Jr Clarence Gilyard Jr. サンダウン
ウィップ・ヒューブレイ Whip Hubley ハリウッド
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トム・クルーズファンか、メカ好きの人であれば、楽しめる作品かもしれないが、私には魅力的に
感じられる映画ではなかった。まるでF−14戦闘機とトムクルーズのプロモーションビデオのよう。
サントラは映画とともに金字塔をうち立てる大ヒットぶりだが、人々に人気のあるベルリンの「愛は
吐息のように」やケニー・ロギンスの「デンジャー・ゾーン」、またチープトリック・マイアミサウンド
マシーン・ティーナマリー等そうそうたるメンバーが歌う音楽も残念なことに大して好みではなかった。
しかし、内容とは関係ないが、この映画のおかげで米軍入隊者が激増したという事実は、喜ばしい
ことであろう。また、この「トップガン」が、空戦映画の先駈けとして、新たなジャンルを開拓したことに
ついては評価したい。プロパガンダ映画という声があがっているように、ストーリーもあまり共感できる
ものではなく、映像にも新鮮味はない。ラストまで観ることに疲れを感じてしまった記憶もある。
回転する画面を観ながら気持ち悪くもなったりと、あまりイイ思い出の映画ではないが、良くも悪くも
80年代の明るくも軽薄なカッコよさを感じられる映画であろう。脇役でメグ・ライアンやティム・ロビンソン
等が出演しているので、そのあたりを楽しみながら観れば、多少の退屈は紛れるかも?
2005年7月1日の金曜ロードショーで見た時には、トム・クルーズの声を声優の高橋広樹さんが演じて
おられ、ディカプリオの声といい、トムクルーズの声といい、ハマるなぁという印象を強くもった。
トム・クルーズの出世作であり、トニー・スコット監督をメジャーにもしたアメリカ空軍のトップ1%に選ばれた
パイロット訓練生たちの物語である。

トランスフォーマーオススメ度:★★★☆☆

上映時間:145分*製作国:アメリカ*初公開年月:2007/08/04/*ジャンル:SF/アクション/ドラマ
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スタッフ
監督:マイケル・ベイ
製作ドン・マーフィー/トム・デサント/ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ/イアン・ブライス
製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ/マイケル・ベイ/ブライアン・ゴルドナー/マーク・バーランディアン
製作補佐ケニー・ベイツ
脚本アレックス・カーツマン/ロベルト・オーチー/ジョン・ロジャース
編集ポール・ルベル/グレン・スキャントルベリー
撮影ミッチェル・アムンドセン
撮影第二班ルーカス・エリントン
視覚効果スコット・ファーラー
アニマトロニクス監修・操演グレゴリー・ニコテロ
美術ナイジェル・フェルプス
衣装デボラ・リン・スコット
音楽スティーヴ・ジャブロンスキー
主題歌リンキンパーク「ワット・アイヴ・ダン」
字幕翻訳:松崎広幸
吹替翻訳:岸田恵子
吹替演出三好慶一郎
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出演
サム・ウィトウィッキー(シャイア・ラブーフ)
松史法
ミカエラ・ベインズ(ミーガン・フォックス)東條加那子
ロン・ウィトウィッキー(ケヴィン・ダン)後藤哲夫
ジュディ・ウィトウィッキー(ジュディ・ホワイト)野沢由香里
アーチボルト・ウィトウィッキー(ウィリアム・モーガン・シェパード)藤本譲
ボビー・ボリビア(バーニー・マック)岩崎ひろし
マイルズ(ジョン・ロビンソン)細谷佳正
空軍大尉 ウィリアム・レノックス(ジョシュ・デュアメル)矢崎文也
マギー・マドセン(レイチェル・テイラー)林真里花
シモンズ捜査官(ジョン・タトゥーロ)チョー
国防長官 ジョン・ケラー(ジョン・ヴォイト):平野稔
米空軍技術軍曹 ロバート・エップス(タイリース・ギブソン):山野井仁
グレン・ホイットマン(アンソニー・アンダーソン):高木渉
ホルヘ・フィゲロア (アマウリー・ノラスコ):志村知幸
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◆タカラトミーの登録商標ともいうべき変形ロボット「トランスフォーマー」は、漫画・アニメ・ゲームと、その市場を
広げているが、今回スピルバーグ&マイケル・ベイによって実写映画化も実現!アメリカのみならず日本の子供
たちを夢中にさせた作品でありながら、大人からの支持も絶大であることが頷ける、男のロマンともいうべきロボッ
トの魅力にふれられる。しかし、女性禁制の空気感は全く無く、アート的な美しさが、逆に女性をも惹きつける数少
ないロボットものとなっている点は嬉しい。最高のVFXファクトリーであるILMを核に、総勢350名というスタッフと
つくりあげたこの映画は、CG技術においても他の作品とは比較できない崇高さを感じる。予想外に、ヒューマンも
取り入れてあり、日本人には嬉しい場面も用意されている。女性は、先入観を捨てて観てみると、また違った世界
に開眼できるのではないかと思う、マニアにもミーハーにも楽しめる作品。

トランスポーターオススメ度:★★★★☆

上映時間:93分*製作国:フランス・アメリカ*初公開年月:2003/02/01*ジャンル:アクション
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スタッフ
製作リュック・ベッソン/スティーブ・チャスマン
監督ルイ・レテリエ/コーリー・ユン
製作総指揮スティーブ・チャスマン
脚本リュック・ベッソン/ロバート・マーク・ケイメン
撮影ピエール・モレル
音楽スタンリー・クラーク
編集ニコラ・トレンバジウィック

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出演
フランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム)
ライ・クワイ(スー・チー)
タルコーニ警部(フランソワ・ベルレアン)
ウォール・ストリート(マット・シュルツ)
ミスター・クワイ(リック・ヤング)

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◆車マニアのニオイ漂う「Taxi」シリーズのリュック・ベッソン&「アドレナリン」「スナッチ」などに出演のジェイソン
・ステイサムコンビによるトランスポーター。香港映画か?と思うような、フランス映画には似つかわしくないアクシ
ョンシーンに違和感をおぼえながらも、こだわりのカーアクション込みでカッコイイ映画であることは間違いない。
爆破シーンの凄まじさにも度肝を抜かれたが、プロの運び屋(トランスポーター)のお話だけあり、話の運びや
展開も奇想天外で面白く、なかなかハマれる見応えのある1本。日本贔屓なリュック・ベッソンらしいお笑いネタ
も用意されており、スタンリー・クラークの音楽も大変作品と合っていて心地良く、個人的ツボが多く非の打ちど
ころがない。それでも敢えて文句をつけるとすれば、アクション映画にありがちな、やたらと主人公の半裸が出て
くるサービスショットと世間で呼ばれるところの演出が多すぎることくらいだろうか。スピーディーな展開とスカッと
する爽快さでラストまでノンストップで駆け抜けられる嬉しさと、甘いラブストーリーの優しさを含んだ心憎い作品。

トランスポーター2オススメ度:★★★☆☆

上映時間:88分*製作国:フランス・アメリカ*初公開年月:2006/06/03*ジャンル:アクション/サスペンス
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スタッフ
監督ルイ・レテリエ
製作リュック・ベッソン/スティーヴ・チャスマン
脚本リュック・ベッソン/ロバート・マーク・ケイメン
音楽アレクサンドル・アザリア
撮影ミッチェル・アムンドセン
編集クリスティーン・ルーカス=ナヴァロ/ヴァンサン・タベロン

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出演
フランク・マーティン:ジェイソン・ステイサム
ジャンニ:アレッサンドロ・ガスマン
ローラ:ケイト・ノタ
オードリー・ビリングス:アンバー・ヴァレッタ
ジェファーソン・ビリングス:マシュー・モディーン
ディミトリ:ジェイソン・フレミング
ジャック・ビリングス:ハンター・クラリー
タルコニ:フランソワ・ベルレアン
ステイプルトン:キース・デヴィッド
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◆興行収入的には1よりかなりの大躍進だったと聞き及んでいるが、個人的にはシンプルな1の方が好き。
アクションから人間ドラマに至るまで幅をもたせパワーアップを図ったようだが、まず女性の趣味が悪過ぎる。
それだけでスデに見る気が半減。そして、1では「BMW735?750?からベンツ・ルノー」まで転がしまくってい
たが、今回は「アウディA8 6.0クワトロ(しかもオートマ)」に変更!色々とツッコミどころが多い上にストーリー
も崩れ気味で、全体的に不親切な映画という印象を拭えない。救いは、主人公が沈着冷静に仕事を全うする
優しいヒーローであるという誰もの共感をえるしっかりとした意思をもった男であったことくらいだろうか。ここが
ブレていたら、正直かなり辛い映画となったはずだ。しかしながら、88分の間にこれだけのものを詰め込んだ
サービス精神と、湧きいずる数々のアイデアは、尊敬に値するものが!最終的にはヤハリ、「リュック・ベッソン」
やってくれるなとニヤッとできるところが凄い。あらゆる流れに乗れる対応能力の高い人にはウケるであろう作品。

トルネード〜地球崩壊のサイン〜オススメ度:★★★☆☆

上映時間:180分*製作国:ドイツ*初公開年月:2006年*ジャンル:パニック/アクション
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スタッフ
製作総指揮オリヴァー・ルアー
製作アリアーネ・クランペ/ユルゲン・シュスター
監督アンドレアス・リンケ
脚本ドン・ボーリンガー/ステファン・ラカント
撮影ステファン・ウンターベルガー
美術ラルス・ルンゲ
音楽エックハルト・ガドウ/ヨハネス・コビルケ
衣装ユルゲン・ノール
特撮ウォルフ・シーベル
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出演
ヤン マチアス・ケーベルリン(森川智之)
エファ ミナ・タンデル(山田みほ)
ゾフィー リザ・マルティネック(小林優子)
ブルーノ サーシャ・ゲーペル(宮内敦士)
カール ハラルド・シュロット(てらそままさき)
シュッテ マルティン・リンドウ(安原義人)
ベルガールドルフ・コワルスキ(谷口 節)
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◆このところ日本でも被害が出はじめている異常気象「竜巻」の恐怖を描いた作品なのだろうが、竜巻に翻弄
されるパニックものというよりは、複雑な心情を描いた人間ドラマ的要素の方が強い印象を受ける。作品全体
に流れる物凄いB級感が、中途半端な恐怖よりも、むしろ人間描写に味方した感じがする。サブタイトルに地
球崩壊とあるので多大な想像力で観賞したが、「地球崩壊のサイン」かと冷静に考えれば、確かに地球上で巻
き起こっている数々のサインの1つであることが実感できる。タイトルは「トルネード」であるが、1番恐怖を感じ
た場面は、ヤンの盲目の姉ゾフィーが電車待ちをしている時にパニックに陥るシーンであった。五体満足なヤン
とエファが自分勝手な行動で竜巻に巻き込まれるという感情移入し辛い設定よりも、ゾフィーをメインに竜巻の
恐怖を描いた方が、心臓には悪いが作品には入り込めた気がする。あと少し良いなと思ったのが、ラストご都
合主義にエファがヤンのもとに走らなかったことである。こういう映画にありがちな主人公ハッピーエンディング
を避け、ちゃんと現実を直視させる結末は、竜巻の・・地球崩壊の危機を夢物語ではない現実として、ぬるま湯
に浸かり気味である今の私達の目をしっかりと覚ました上で、意味あるものにしてくれた気がしている。