イスラム掲示板(第3代目)
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タイトル Re^2: イスラムへの否定的な疑問
投稿日: 2008/11/25(Tue) 16:29
投稿者シンショーヴナ

あっさらーむあらいくむ

> アッラーは何のために人間を造られたのですか?
> ご自分以外にはなにも必要とされないアッラーがあえて人間を造ったのは。

@ムスリムに(当たり前ですが)質問したら、「アッラーのイバーダをするために」と答えるでしょうね。私も多分そう答えると思います、「そうアッラーがおっしゃっているから」と。
でも、そこでやっぱり考えちゃいますよね、「何で全知全能、自足の方なのにイバーダするものを作る必要が何故あったのか」って。

それは人間には分からないことだと思います。
人間の理性・知性をはるかに超えた存在の方(アッラー)が、どういう意図で人間を創られたかを語られたとしても。

それはつたい歩きをようやく始めた子供の目の前から「子供にとって魅惑的な」アブナイもの(ほわほわと湯気の出たヤカン、キラキラ光るナイフ、アツアツの美味しそうなスープが入った大鉢など)を次々と隠されてしまった時に、「どうしてその素晴らしいもので遊ばせてくれないの!?」と怒って泣く子供が、親の言う説明が理解でいないのと似ている状況だと思います。

蛇足ですが…娘が9ヶ月頃。どんなにどかしても目の前のアツアツの紅茶のカップをつかもうとして大騒ぎになってしまっていたある日。とうとう業を煮やした主人が、飲み終わって空になったカップ(まだ若干熱い)を、娘の手を取って、触らせました。
もうつかめる!!!という時の娘の顔は大喜びでしたが、カップに触った途端、手を引っ込めました(当たり前だ…)。
それ以降娘が紅茶のカップを触ることは、「大きくなって理解できる」ようになるまでありませんでした。


> 幼いころから生まれなければよかった、と思い続けて生きてきましたが、イスラムに出会い、勉強し実践もし、それでもまだ信仰心をもてない私はso様のいわれる「アッラーに愛されていない」方の人間なのでしょうか。

@多分多くの方々が書かれていたと思いますが(記憶力が悪くて…)、L.さんがアッラーに愛されていないかどうかなど、誰にも分かりません。それに、どの非ムスリムが最期までイスラームを信じないか、逆にどの人間が最期までにイスラームを受け入れるかもアッラー以外ご存知ではありません。

>そして不信心者、しかもイスラムを知っているのに受け入れない(本当はこんなに受け入れたいのに受け入れられなくて苦しんでいる)人間は、天国には入れないようですね。

@「受け入れたいのに受け入れられなくて苦しんでいる」というのは、結局「求めている」からではないでしょうか?「求めている」者をアッラーは受け入れないわけない、と私は思います。

…すっごく「こてこてムスリム」っぽい意見で済みませんが、L.さんは凄くアッラーの目に素晴らしい方で、試されているのかもしれません(個人的推測)…「この状況に耐えて信仰を続けようと努力できるかどうか」という試練を与えられているのかも(個人的推測)。

> 現世で何をやってもだめで、苦しくもがいているのですが、そのうえ、このままでは来世で永遠の業火に焼かれるのかと思うと・・・。 あまりにも酷です。

@多分皆さんも私と同じ意見だと思います、謙遜とかぢゃなく。
他人を見て「あぁ、あの人は素晴らしいなぁ」と思って、自分を見た時、何もできていない自分、あるいは逆に他人以上に頑張っている自分はあまりにも身近すぎて「私は全然ダメだ。天国直行便には乗れず、罰を与えられるに違いない」と悲しくなる、ということがあると思います。
私はしょっちゅうです。ホントに。
自分の信仰が完璧だ、天国にダイレクトに行ける、と確信のある人って、いないんぢゃないかと思います。

> だめ人間は死後もなお正しい心を授けていただけることなく、焼かれて苦しむのですね。

@私も無茶苦茶ダメ人間です…
回答の論点がずれていたらお許しください。

私の心の師匠が教えてくれた話が二つあります(多分両方ハディース)。
@99人殺人した男が改心して、高僧に「赦しを得たい。どうしたらいいか」と尋ねたら、高僧が「お前なんかが赦される訳ない」と答えた。それを聞いて怒ったその男はこの高僧を殺してしまう…中略。赦しを得る為に出た旅の途中でこの男は道で死んだ。天使が2人現れて、この男が(罪人として)地獄に行くのか(悔い改めの道を求めたため)天国に行くのかを議論していたが、彼の手がスタート(罪)よりゴール(赦し)に近かったので、彼は天国に行くことになった。

A最後の審判の時、天国に行くのに1善行が足りない人間がいる。アッラーが彼に「誰かに善行を1分けてもらって来い」と言われて、皆に1つの善行を分けてもらおうとするが、皆必死で自分の善行をくれなかった。そこに、善行を1しか持っていない男がいて、彼にこの1つの善行を分けてくれるように言ったら、彼は「どうせ自分は1つしかなくてどうしようもないから」とすんなり善行1を分けてやった…中略。アッラーが、この善行を1もらった男と善行を1分けてあげた男に「手に手を取って天国に行きなさい」と言った。

私はこの、2番目の話を聞いて涙腺が大解放状態になってしまいました。「そんなんでいいの?」って。

罰の度合いだけでなく、罰の有無さえ私達は推測不可能なのです。善行1の男、どう考えてもカウント上は地獄行きでしょう。それなのに、彼のような人間ですら天国に「何のお咎めもなく」行ける可能性があるんです。

…というか、逆にその他人から善行を譲ってもらった男。必死なのは分かるけど、ある意味、この男の方が逆に地獄行きにならないのが、「日本人的美学(?)」からいうと不思議です(アスタグフィルッラー…)。

閑話休題。

> 犯罪者の心理に寄り添うことはなく、悪行には罰を与え、そしてそういう行いの責任はあくまでも人間にあるのですよね。
> ある人はいわれなくても道徳的思想を簡単に持つことができ、ある人は罰を受けても、刑務所に入れられてもそれを理解することができない。 その違いの原因はなんなのでしょうか? 救いを受け入れることのできない人間を突き放し、火で焼く・・・。  

@人間には、理解しきれないことが沢山あります。アッラーはご存知なのですが。アッラーの英知を私たちは理解しきれない。だから誰が地獄に行くかについて、人間が「不公平だ」と絶望しても、それは前述の「つたい歩きをする幼児の不平」と同じく、アッラーが説明しても、人間に理解しきれないのだと思います。

> 全知全能でありながらあえてシェイタンの存在を許し、悪人を存在させ、現世でも苦しませ来世では永遠の火の中に入れる・・・。
>
> いったい何のために人間を造られたのでしょうか。

バカラ章の初めにあります。「私(アッラー)は地上に代理者(人間)を置くだろう」とおっしゃいました。
それに対して天使達は抗議します。
「何故悪さをする者をわざわざお創りになるのですが?」
アッラーはおっしゃいます。
「本当に私はお前達が知らないことを知っている」と(2:30)。

どんな英知でアッラーがわざわざ悪行をする人間を代理者として置かれたのか、天使ですら分からないのです。悪魔の必要性(?)も然り。ホント、悪魔がいなかったらどんなに楽なことか…

あまり長く書いたので・・・調べられないのですが、クルアーンのある節にこういう部分がありますよね。
「天使が私達にダイレクトに伝えてくれたら信じたのに(と人がこぼす)」
天使が来たらば、それは真実だって、誰だって「悪いことはダメ」って分かっちゃう。
だから天使ぢゃなくて、同じ民の、善い人をメッセンジャーとして送りいれたんですよね。

分からないことは沢山あります。
知ろうと努力して分かるものもあるし、ふとある日、頭は理解していなくとも、「心」が「そうなんだろうなぁ」と納得するものもあります。
また、どんなに調べても「究極まで」分からないことは沢山あります。

だったら、分かる範囲で理解し、努力する。これが私達に与えられたことなんだと思います。

いつも通り支離滅裂な文章で済みません…
良い方向に向かいますように


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