コーラン携帯」、聖典の翻訳と聖地指すコンパス搭載 インドで注目 2011.12.13 Tue posted at: 14:37 JST
ニューデリー(CNN) インドでスマートフォンにイスラム教徒向けの機能を満載した「コーラン携帯」が発売され、信者に好評だ。発売元は、アップルの「iPhone」をしのぐ人気製品として普及させたい考え。
このスマートフォン「ENMACコーランMQ3500」は、イスラム教の聖典「コーラン」の29カ国語の翻訳と、聖地メッカの方角を指すコンパスを搭載し、価格は76ドル。イスラム暦のカレンダー、ザカート(喜捨)の金額を計算するための電卓、モスクの祈りの時刻に合わせて設定できる自動サイレントモードも付いている。
ノキア製の携帯からコーラン携帯に買い替えたというニューデリー在住のエンジニア(35)は、いつでもどこにいても空き時間にコーランが読めると満足そうな様子。別のエンジニア(28)は父親のために購入したといい、インドでは確実な売れ行きが見込めるだろうと話す。
同製品を扱っている比較ショッピングサイトの運営者によると、11月の発売以来、売れ行きは好調で、既に入荷待ちの状態だという。1月には販売網を広げて店舗でも売り出す予定。
製造元のENMACはイスラム教徒向けのデジタル製品を手掛けるマレーシアの企業。同国やパキスタンでもコーラン携帯を販売しているが、インドでは特に大量の販売が見込めると予想する。
インドのイスラム教徒は1億8000万人と世界で3番目に多い。携帯電話も急速に普及しつつあり、利用者は8億人を突破している。
|