イスラム教徒だからお化けや幽霊が怖くないかというと、事実的には怖いと思いますよ。実際そういう場面に出くわすと。ただ、論理的には怖くないはず、なんですが。 日本でいう幽霊やお化けと言われているものは、イスラムではジンやシェイターンとよびます。ジンも神が作った創造物の一つで、イスラムではそれぞれ神が創造した天使、ジン、人間は役割があり、それらの存在を認識している以上何者であるかがわかるため気持ち的に怖くはないのかもしれません。イスラム教徒が恐れるのは神であり、一番愛するのも神であります。一つ怖くない、と言われる理由としては対処法を知っていること、でしょうか。仮にジンが出てきてもアヤットクルシーという教典の一節を読めばいなくなる、とか、ラーイラハイッラッラー(神の他に神はない)を連唱するとか、神に助けを求めるとか。全ては神の御心によって行われるということで、良い事でも悪いことでも神が自分にそうなることをお望みになられたのだ、という理解をするのも一つの理由です。
イスラムの教えの中では、あの世、この世の仕組みが明確になっています。自分がどこから出てきて、どこに行き着くのか、何をするべきで何をしてはいけないのか、誰が何をし、どういう役割があり、運命とは何で自分は何をするべきなのか。足下が明るい分、よく見通しがたてれる、というのもイスラム教徒が死を恐れない理由でもあります。人は足下が見えないと、前が暗いと、恐怖を感じるものです。しかし、明るく前がちゃんと見えると何も怖いとは感じません。
でも実際に横にジンが来てしまうとなにされるか分からないっていうとこでやっぱり怖いし、気持ちのいいものではないですよ。生きてる人間も、相手が誰だか分からなかったら怖いですよね。 Salam
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