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タイトル土葬の根拠について
記事No2790
投稿日: 2010/05/20(Thu) 08:12
投稿者夜明け   <egypt@ssm.sakura.ne.jp>
こんにちは。
イスラームでは一般に土葬が原則で、これについての民間的根拠については色々耳にしますが、厳密にこれはハラームなのでしょうか。ハラームだとしたら、その根拠となっている聖句やハディース等は存在するのでしょうか。
埋葬方法そのものではなく、土葬が単なる習慣なのか、何らかのイスラーム法的根拠から導出されたものなのか、その点が気になっています。
わたしはムスリマですが、土塊から人を復活させるアッラーが、燃やされた遺体から復活させられないわけがない、という素朴な疑問を抱いています。それでもできれば土葬にして欲しいですが、そうした問題ではなく、上記のように根拠とロジックが気になっています。
どなたかお分かりになる方いらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。

タイトルRe: 土葬の根拠について
記事No2791
投稿日: 2010/05/21(Fri) 01:21
投稿者あぶ管理人   <akira_hamanaka@yahoo.co.jp>
コーラン
5-31.その時アッラーは、1羽の大カラスを遣わして地を掘らせ、その弟の死体を、如何に覆うべきかをかれに示された。かれは言った。「ああ情けない兄弟の死体を葬るのに、わたしはこのカラス程のことさえ出来ないのか。」こうしてかれは後悔する者の1人となった。

というのがあります。これは、アダムから現在に至るまで、人間とはこのように土葬されるべきと示したものです。
そして、預言者は常に土葬をしてきております。
土葬にするのは、ファルド・キファーイーです。
ファルド・キファーイーとは、そのムスリム社会に課せられた義務です。もしも、日本で一人のムスリムがムスリムでない家族によって火葬にされたとしたら、火葬されたムスリムの罪ではなく、土葬させれなかったムスリム社会の罪となります。

次のポイントとして焼かれて死んだ者が復活できないかということですが、もしも火事で焼け死んだことを考えてみてください。これはイスラム国でもよくあることです。
死因にはいろいろあります。病気で死んだ者、火事で死んだ者を比較して違いがありますか?火事で死んだ者だけが復活しないなどあるでしょうか?


> こんにちは。
> イスラームでは一般に土葬が原則で、これについての民間的根拠については色々耳にしますが、厳密にこれはハラームなのでしょうか。ハラームだとしたら、その根拠となっている聖句やハディース等は存在するのでしょうか。
> 埋葬方法そのものではなく、土葬が単なる習慣なのか、何らかのイスラーム法的根拠から導出されたものなのか、その点が気になっています。
> わたしはムスリマですが、土塊から人を復活させるアッラーが、燃やされた遺体から復活させられないわけがない、という素朴な疑問を抱いています。それでもできれば土葬にして欲しいですが、そうした問題ではなく、上記のように根拠とロジックが気になっています。
> どなたかお分かりになる方いらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。

タイトル追伸
記事No2793
投稿日: 2010/05/21(Fri) 10:21
投稿者あぶ管理人
ただ、地獄の業火を味あわせるようなことになる火葬や焼死を、一般的にはかわいそうに感じます。

焼死した場合は、ジハードとなり、そのまま埋葬するか、グスルとして形だけ水を振り掛けて埋葬します。

今日本にはイスラム墓地が不足しています。どうしたらイスラム墓地に埋葬できるか、その手続きすら情報が行き渡っておらず、火葬されてしまうケースもよくあります。

こういう状況から脱するためには、イスラム団体やマスジドの墓地確保努力とムスリムたちのネットワーク作りが不可欠です。当然、団体やマスジドへの資金協力も必要となってきます。
なんとかファルドキファーイーを果たさなければと思います。

タイトルRe: 追伸
記事No2796
投稿日: 2010/05/21(Fri) 23:05
投稿者夜明け   <egypt@ssm.sakura.ne.jp>
あぶ様
分かりやすい解説、有難うございます。個人ではなく社会に課せられた義務なのですね。
今まで自分が埋葬される状況しか考えていなかくて、あまりリアリティがなかったのですが、そういうことなら、我が身のこととして考えなければいけないな、と思いました。
一般にイスラームでは墓を豪奢にすることは厭われると思いますが、簡素でいいから土葬にできる場所が確保しないといけませんね。
有難うございます。

タイトルRe^2: 追伸
記事No2832
投稿日: 2010/06/04(Fri) 17:35
投稿者アミン
いつ、どこで死ぬかアッラーのみが知っていますが、ムスリムは自分が死ぬことを忘れてはならない。そのための備えとして、自分の葬儀と遺産に関して遺言を残すことが必要です。少しでもよいので遺産の一部をイスラム社会のために残すことは、サダカ・ザーリアといい、死後も善行を集め続ける3つの方法のひとつです。

例えば、1000人のムスリムが今から墓場のために寄付を集めれば、10年か15年でその墓を再利用するときめれば10万人の土葬にも困りません。一般ムスリム兄弟姉妹のために自分の財産を寄付する『心』とイーマンさえあれば何が不可能でしょうか。

アッサラムアライクム。