タイトル | : Re: コーランのみに固執するのは誤っているのではないでしょうか |
投稿日 | : 2012/08/30(Thu) 14:22 |
投稿者 | : 匿名の1人 |
> でも、これはコーラン自身も自分の絶対性を疑っているのではないでしょうか。
違います。
クルアーンはアッラーが天使を介して預言者に伝えた「アッラーの啓示」です。
預言者が生きていた(預言者が預言者としての天命を受けた)当時のアラブ人はアッラーの存在を信じても、「それ以外の何か大きな力(神と呼べるもの)」をアッラーと同等に並べて信じていました。
話を若干戻しますが。
預言者がアッラーからの遣いである事やクルアーンをアッラーの言葉だと認めたくない人(=今までのような多神教ができなくなるから)が、「信じる事を拒否する口実」として、「こんなの作り話だ、神の言葉のわけない、でっちあげだ」と言った事に対しての「啓示を否定する人達の口実の論破」なのです。
「もし人間のでっちあげの言葉だというなら、お前がこのクルアーンの一節に匹敵する『凄い一節』を作ってみろ。できないであろう。何故ならクルアーンの節は、神以外には到底作れないほど完ぺきである、と『アラブ人』のお前達ならば分かっているだろう。だからこれがアッラーの言葉である、と理解している筈なのに、まだそんな言い訳をして信仰を拒否するのか」というアッラーが論破しているのです。
日本人の私達にはあまりピンとこないかもしれませんが、当時は詩が世の中を変えてしまう程、「詩の言葉」が力を持っていました。だから優秀や詩人も沢山ましたし、アラブ人は「アラビア語による言葉の選び方の美しさ」を知っていました。
今日本では「凄い曲」というのを「神曲(かみきょく)」と言うそうですが、まさにクルアーンの節は、アラブ人にとって「人間業ではない、神節(かみせつ)」だったのです。
だから、クルアーンの言葉を聞いて「これは人間には決してできない言葉の選択・流れと音のつながりだ!!これは絶対神の言葉だ!!」とピンと来た筈なのですが、それでも信仰を拒否する人達は「ムハンマドは気がふれたのだ」と言って、信じる事を拒否したのです。
…普通ならここで拒否する理由として「こいつは嘘をついている」と言ってしまう筈ですが、何故「ムハンマドは嘘をついている」と誰も言わなかったのでしょう?
それは、当時のあの地域の人々が、「彼は嘘をつかない」と皆知っていたからです。
だから、もし誰かが「ムハンマドは嘘をついて、自分が預言者なんだと言っている」と言ったら、「…いゃ、ムハンマドは嘘をついた事がないから、今更ウソをつくわけないだろう?」と反論されてしまうからです。
だから、「気がふれた」と言って、「彼は正気ではないからこんなことを言うのだ」と言い訳をしたのです。
>こんなコーランに匹敵するものなど書くことがありえないと言うほどコーランが絶対のものであるなら、こんなコーランに疑う余地があるかのような弱音を吐く必要はないでしょうし
というわけで、クルアーンが(というか、アッラーが)弱音を吐いているのではなく、信じたくない為に「真理」を「でっちあげだ」と言う人達に「お前達、自分で自分の発言の矛盾に気付け」と論破しているだけです。
>あまつさえコーランを疑い批判する人たちを弾圧し、地獄の業火に焼く必要が慈悲深いアッラーにあるのでしょうか。
「仏の顔も三度」ということわざもありますよね。
アッラーは慈悲深く、善人であれ極悪人であれ、あらゆる恵みを下さいます。私達が忘れがちな事ですが、息をしてものを見て、音を聞き身体を動かす事が出来ること自体アッラーの慈悲なのです。私達は私達の意思のみで息をしたり身体を動かす事はできないのですから。
> 自分たちの御先祖様や土地、家族や国を護るために戦争するならともかく、イスラムを信じないで拒否する人たちを信仰の違いのみで地獄の業火に会わせるのは間違いではないでしょうか。
自分のルーツであり、自分を育てた親の親の親の…親に感謝するのはいいでしょうが、死んだ者は生きている人間に何もすることができません。これはイスラームで言われている事です。
> コーランだって、すべてのことが完全に書かれているのではないでしょう。
この世の終わりの瞬間まで、いちいち全て書く必要がありますか?
電話の説明だけでも大変ですよ。
音を遠くまで伝える道具があらわれる、それが最初は線でつながっていたのだが、電波という波によって線なしで伝えられるようになる、とか。
>現代科学や、新しい発見やこれからの人類の未来のすべてがすべてコーランに書き込まれているわけではないし、コーランだけで用を済ませることはできないと思います。
もう一度書きます。
この世の全てを書く必要がありますか?
もし書いてあったとしても、実際はもっと200年300年後にようやく分かるようになる事が書いてあったとしたら、「今」の時点ではあり得ない事で、「嘘だ!!」と言われるでしょう。
もし「クルアーンが未来について予言した事を書いてみろ」と仰るなら、こちらをお読みください。
胎児の形状の変化は今世紀(というか20世紀頃)にようやく分かったことです。それを1400年前に言い当てています。
http://www.islam-guide.com/jp/ch1-1-a.htm
そして、「コーランだけで用は済ませられない」と書かれていますが、これは「技術」とかの話。
イスラームの「信仰」とは違うレベルの問題です。
羅針盤の発明や中世頃までの医療技術はアラブ発です。
私は日本丸さんのご意見に対して「説明」しました。あまり上手ではないと自覚しています、お許しください。
しかし、これに対してまた「コーランばかりに固執して」とか「頑なだ」とか「排他的だ」とかは仰らないで下さい。