この にそえて ・・・ no.74                                     


                 

 神峰神社の楠と杉・・・ 土佐湾に注ぐ安田川に沿って急な坂道を上っていく。

   四国遍路第27番札所「神峰寺」に連なって、上方に神峰神社があり、参道には綺麗な生け垣が続いている。

   昔時は土佐の関所寺といわれ、土佐一の難所だったそうだが、今はバスやタクシーが門前まで上ってくる。

   石垣を組んだ境内には立派なお社があり、楠は少し離れた祠へ向かう細道の途中にあった。

   根元から枝分かれした1本はすでに枯渇し、大きい方の主幹は、高く伸び上がってよく枝を張っている。

   ただ、斜面にあって根元も損傷等でやや安定を欠くようで、ワイヤーロープで補助されている様は多少痛々しい。

   杉は境内の手前にあって、円柱形の素直な樹形でまだ若々しく、下枝の無い様子からしても、寺院の影響で幹の手入れ

   を施されてきたのだろう。一帯が県指定の自然公園となっており、水音と木の香りが漂う霊験の地という趣もある。

 


神峰神社の楠と杉 (楠)目通り6.69m/樹高32m/枝張り45m/県指定天然記念物

(杉)目通り6.7m/樹高45m/枝張り17.2m/高知県安田町唐浜・神峰神社