ヒューマンN・老樹に逢いに行く (南海放送) H13.11.10(土)                   


(大日本老樹番付)

本田静六博士ら東京農科大学造林学教室が大正2年に編纂した日本の巨樹老木リスト。

南海放送・なっとくテレビNがこの中に紹介された愛媛県内の老樹16本が今も現存するのか

どうかを独自に調査して放送された。

喜多郡河辺村・河辺の大杉をはじめ、既に消失した老木も多く、その現存した貴重な写真が

紹介され、在りし日の雄大な樹影を見ることができた。

番組の調査では現存が4本、枯死が6本、不明が6本という結果だった。不明6本のうち予想が

つくものをいくつか下に比定してみました。


■大宮杉 上浮穴郡 中津村 大宮  幹周・・・3丈5尺 / 樹高・・・21間 (10.6m/38.2m)

 大宮八幡神社の杉(中津の大杉) 上浮穴郡 柳谷村 中津 大宮八幡神社  目通り・・・6.3m / 樹高・・・30m

■ 数値に開きがあるのは根元から株分かれしていた一方の幹が昭和18年頃の火災で焼失した為で、もとは10.5m/42m

  と割合近い値が紹介されている。(愛媛県老樹銘木図説)


■本川の櫟 上浮穴郡 寒川村 本川  幹周・・・2丈2尺 / 樹高・・・30間 樹齢400年 (6.7m/54.5m)

 広瀬神社の欅 上浮穴郡 小田町 本川 宮原 広瀬神社  目通り・・・7.2m / 樹高・・・29m 樹齢300年以上

 (伝承1000年以上)

■ 櫟(クヌギ)とされるが本川で最大の欅(ケヤキ)を見落とすのが極めて不自然であり、幹周りの数値が成長分を考慮して類似する

   為、上記のものと樹種を誤ったのではないかと考える。


■八幡神社のビャクシン   幹周・・・1丈7尺5寸 / 樹高・・・12間 樹齢420年 (5.3m/21.8m)

 大宮八幡のビャクシン 松山市 上野 大宮八幡神社  目通り・・・5.2m / 樹高・・・19m 樹齢470年

■ 所在地の温泉郡荏原村は現松山市で、数値と樹齢が近いことから(経過分を加算)上記のものではないかと考える。


■青波の大檜 温泉郡 湯山村 青波  幹周・・・2丈 / 樹高・・・30間 樹齢300年 (6.1m/54.5m)

  枯死


資料を元に比定を試みたものであって決定的とは言い切れない。津根のムロ、萩生のモクレンは解らなかっ

たので、近いうちに調べてみたいと思います。                                ※()内の数値は目安